コーヒーの専門用語について紹介する当コラム。今回は引き続き「あ行」のコーヒー用語に関してみていきましょう。
アマレーロ
正式名称は「カトゥラ・アマレーロ」。ブルボンが突然変異してできた品種で、生産性がとても高いアラビカ種のコーヒー豆です。一般的に成熟すると赤くなるコーヒー果実(コーヒーチェリー)ですが、カトゥラ・アマレーロは黄色くなるそうです。コロンビア、ブラジルといった南米地域で栽培されています。
アメリカン
アメリカン・コーヒーの略称です。浅煎りのコーヒー豆(シナモンロースト〜ミディアムロースト程度)で多めのお湯で淹れるコーヒー。苦味よりも酸味が強いスッキリとしたテイストが特徴です。
一時期の日本では“薄いコーヒー”という意味で、コーヒーのお湯割りがアメリカンという間違った認識が広まっていました。
アメリカンスペシャリティーコーヒー協会(SCAA)
アメリカンスペシャリティーコーヒー協会(Specialty Coffee Association of America)は、スペシャリティーコーヒーにおける世界共通の基準を制作しようという目標のもとに米で作られた団体です。コーヒーの取引業者としては、世界最大規模を誇ります。
アメリカンロースト
焙煎度合の1つ。日本においてはミディアムローストと呼ばれている焙煎具合です。全部で8段階に分かれている焙煎の中で、下から三番目の浅煎り。酸味が強く香り豊かなコーヒーに仕上がっています。
アラビカ
「アラビカ」はコーヒー豆の伝統的な品種です。世界各国で栽培が行われており、アラビカの中でも70種類の品種があると言われています。現在世界で流通しているコーヒー豆の2/3以上がアラビカ種のコーヒー豆とされるほど、多くの人々に愛飲されています。
粗挽き
コーヒー豆を挽く際の1つの手段。細挽き・中挽き・粗挽きの三段階に分かれており、一番粒が大きく挽かれた状態のものが粗挽きと呼ばれるものです。粗挽き豆は、主にボイリング、パーコレーター、フレンチプレスでコーヒーを淹れる際に使われています。
アラブスタ
アラビカ種とロブスタ種を無理やり配合して作った人工種であるアラブスタ。味の評価は低く、果実の実りも悪いことからあまり普及していない品種です。日本でもほとんど見られない品種です。
アルカリン
アルカリン(Alkaline)は、味を表現するための言葉の1つで“アルカリ性”のことを指します。舌(舌の根元)で感じる味覚で、好ましくない苦味を表します。塩基性物資のような味と表現されることもあるそうです。いずれにせよ、あまり良い意味では使われていません。
アルカロイド
植物に含まれている「含窒素塩基性物質」のことを、アルカロイドといいます。窒素を含む塩基性のある物質のことですが、コーヒーに含まれているカフェインやトリゴネリンもアルカロイドの一種です。そのなかでもカフェインは「メチルキサンチン」というアルカロイドの一種で、お茶やココアにも同様の成分が入っています。