コーヒーと一口に言っても、コーヒー豆の焙煎の度合い、コーヒー粉の粒度の違い、抽出の違いで、コーヒーの味は大きく変わってきます。ここでは、コーヒー豆を粗挽きにした場合の味への影響についてご紹介します。
コーヒー粉の粒度と味の違い
コーヒーの粉の粒度は、大きく分けると「細引き」「中挽き」「粗挽き」に分けられます。その中でも「極細引き」「中細引き」等、さらに細かく分けることが出来ます。粉の大きさは、お湯を濾過する速度によっても、風味に大きく影響します。
一般的には、豆を挽く粒が細かいほど、表面積が増えてコーヒーの成分が多く抽出され、苦味が際立った味になります。反対に、豆を挽く粒が荒いほど、コーヒーの濃度が濃くなり、苦みが少なく酸味が強まった味になります。
粒度別の最適な淹れ方
- 極細引き(上白糖程度)淹れ方:エスプレッソ
- 細引き(グラニュー糖程度)淹れ方:サイフォン パーコレーター等
- 中細挽き(中挽き〜細挽きの中間)淹れ方:ペーパードリップ
- 中挽き(小さいザラメ糖程度)淹れ方:コーヒーメーカー
- 粗挽き(大きいザラメ糖程度)淹れ方:ネルドリップ
粗挽きコーヒーの味の特徴
上記にもある通り、粗挽きをしたコーヒー豆の大きさは、大きめのザラメ糖程度になります。味の特徴としては、濃度が濃くなり苦味が少なく、酸味がやや強まります。
雑味の少ない味に
粗挽きをしたコーヒー粉は、必要以上に成分を抽出してしまう細引きと違い、いやな苦みや渋みの元になる微粉や渋皮を抽出しにくいのが特徴です。雑味のあるコーヒーは、微粉等による苦みの影響を受けて、胸やけや胃もたれを引き起こすこともあります。
しかし粗挽きで抽出したコーヒーの場合、そういったマイナス要素はありません。一般的には、粗挽きにした場合、焙煎具合や抽出方法によっても異なりますが、旨みのある濃厚なコーヒーになります。
粗挽き豆に適した抽出方法
粗挽き豆に適したコーヒーの抽出方法は、長時間水に浸けてコーヒー成分を抽出する「ウォータードリップ」、コーヒー液が中にあるパイプを循環することで、徐々に濃いコーヒーを抽出していく「パーコレーター」が適しています。
粗挽きが影響するコーヒーの味まとめ
コーヒーの奥深さは、たった一つの生豆から、たくさんの味のバリエーションが生まれる点にもあります。コーヒーは、豆の挽き方だけではなく、焙煎具合や淹れ方によっても、苦いコーヒーから酸味の強いコーヒーまで、様々なコーヒーの味を楽しむことが出来ます。
豆を挽く方法も様々なものがあります。一口に粗挽きと言っても、手動式ミルと電動式ミルでは仕上がりも違ってくるのです。自分の好みに合った挽き方・飲み方を探し、豆を挽くところから始めて、挽き方と味の違いを試してみるのも面白いかもしれません。