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コーヒーに含まれる「アルカロイド」とは

コーヒーに含まれる「アルカロイド」とは

コーヒーには「アルカロイド」と呼ばれる植物成分が含まれているのをご存知でしょうか。耳馴染みのないちょっと難しい用語ですが、今回はコーヒーに含まれるアルカロイドについてお話します。

アルカロイドについて

アルカロイド(alkaloid)とは、塩基性を示す天然由来の植物成分の総称で、アルカリに似た有機化合物のことを言います。アルカロイドは、微生物から菌、植物、動物とあらゆるものから生成される「二次代謝産物と呼ばれる一群」を成すものとされています。

多くの生物に対して有毒であると言われており、歴史から紐解いていくと、医療薬物や麻薬、幻覚儀式に用いられてきています。

コーヒー成分ではカフェイン、トリゴネリンがアルカロイドのひとつと言われています。

カフェインの作用

カフェインは、興奮作用を持つ精神刺激薬のひとつで、アデノシン受容体(眠気の誘発・肝臓への血流の減少・心拍数の減少等)に拮抗することにより、覚醒作用・解熱鎮痛作用・強心作用・利尿作用などを示します。広く一般的に言われている「眠い時にはコーヒーを!」の理論ですね。

トリゴネリンの作用

トリゴネリンは、神経に対する薬理作用が研究されており、神経細胞を活性化させ、新規に情報伝達回路を生成することができる成分と言われています。老化による情報伝達能力の低下を抑えられる…要は「認知症や脳の老化を抑えることができる」成分です。

近年は認知症に良いとされ、トリゴネリンを多く含有したコーヒーも販売されています。

アルカロイド含有植物の利用法

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アルカロイド含有植物は、古来より薬や娯楽目的で利用されてきました。初めてアルカロイドとして単離に成功したのは「ケシ」で、モルヒネとして使用されていますが、コーヒー成分のひとつであるカフェインも総合感冒薬や鎮痛剤に利用されています。

アルカロイドは熱に弱い?

コーヒーに含まれるアルカロイド、カフェインとトリゴネリンはコーヒー生豆に多く含まれており、熱に弱く、焙煎が深くなればなるほど含有量は減少する性質があると言われています。つまり、深煎りのコーヒーにはアルカロイド系成分が少ない、ということになります。

アルカロイドは苦味が強い

アルカロイドに属する成分は、一般的に苦いものが多いとされています。コーヒーの場合、焙煎により発生するクロロゲン酸分解物である場合が多いと考えられており、アルカロイドの苦味を強く感じることはありません。

コーヒーに含まれる「アルカロイド」とは まとめ

アルカロイドとは、塩基性を示す天然由来の植物成分の総称を指し、あらゆるものに含まれている成分です。コーヒーには、カフェインとトリゴネリンの2種類のアルカロイドが含まれています。コーヒーに含まれるアルカロイドは熱により減少していくため、深煎りのコーヒー豆を選ぶことで、そこまで気にかける成分ではないようです。

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coffeemecca編集部

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