ネスレ社のネスプレッソが大ヒットしている理由は、従来のエスプレッソマシーンより「簡単に使える」からです。
とはいえ、従来のマシーンとは、どう使い方が異なるのか気になる方、あるいは初めて使うので気になる方もいるのでは。ここでは、ネスプレッソの中でも最もスタンダードな機種「イニッシア」の使い方をご紹介します。
【準備】使う前の準備:湯通し
さて抽出する前に、まずはネスプレッソの下準備から始めていきましょう。
まずタンクに水を入れて、セットします。
抽出ボタン(どれでも良い)を押して、電源を入れます。
そしてカップを置きます。
この時、カプセル挿入口を閉じた状態であることを確認してください。ただし湯通しなので、この時、カプセルは入れないようにしてください。
最後にルンゴ(大きいカップのボタン)を押しましょう。すると湯通しが出来ます。
- 〘POINT!〙初めて使う・久々に使う時は数回しましょう!
買って初めて使用される方や久々に使われる方は、この湯通しを数回行うようにしましょう。これはマシーン内部の空気を抜き、残っている汚れを流し出すためです。特にエスプレッソは圧力で抽出するため、空気が残っていると上手く抽出されない恐れがあります。
また湯通ししたお湯が濁っているときも、衛生上の観点から、数回行うことをお勧めします。
【淹れ方①】カプセルとカップをセットしよう
準備が完了したら、エスプレッソを抽出しましょう。
まず挿入口を開けて、カプセルを入れます。
次に挿入口をしっかり閉じ、カップを置きます。(イニッシアの場合、レバーがしっかり90度になるまで下げてください。)
マグカップなど大きいカップの場合は、カップ台を上げた状態で置いてください。
【淹れ方②】エスプレッソを抽出しよう
さて最後は抽出ボタンを押すだけです。ただ、ネスプレッソにはボタンが2つもしくは3つ以上あります。それについてお話ししましょう。
シングル
- ボタンが2つの機種:小さいカップ
- ボタンが3つの機種:中のカップ
シングルは一般的なエスプレッソの量で、40ml抽出されます。
日本人からすると40mlは少なく思えますが、エスプレッソのスタンダードな分量です。ルンゴやリストレットと書かれたカプセルを除く、多くのカプセルは、このシングルを目安に作られています。
ルンゴ
- ボタンが2つの機種:大きいカップ
- ボタンが3つの機種:大きいカップ
ルンゴ(Lungo)はイタリア語で「長い」を意味するように、トールサイズの110mlで抽出されます。
カプセルの中に「ルンゴ」と記されたものがありますが、これらはルンゴでの抽出を前提に作られています。またルンゴと表記されていなくても、多く飲みたい方は、ルンゴで抽出するとお勧めです。
リストレット
- ボタンが2つの機種:手動
- ボタンが3つの機種:小さいカップ
リストレット(Ristretto)とは、イタリア語で「限られた」という意味で、ルンゴとは反対に少量(25ml)にしたエスプレッソです。
少量ですので、エスプレッソの美味しい部分だけを濃く抽出しています。風味は濃厚ですが、その反面苦みが強く感じられます。
ボタンが3つの機種は小さいカップのボタンを押せばよいのですが、イニッシアなどはリストレットのボタンが無いため、手動で操作する必要があります。手動操作については、この後お話しします。
【淹れ方③】抽出量の変更方法(イニッシアの場合)
「ボタンにない抽出量で淹れたい」という方のために、自分で抽出量を調整できる機能があります。
一時的に変更する場合
- 抽出ボタンを押して抽出を始めます。
- 好みの量に達したら、もう一度ボタンを押して抽出を止めます。
このように止めたいタイミングで再度押すだけで抽出量を変更できます。
しかし気を付けてほしい点が、40ml以上の場合はルンゴのボタンでなければできません。また110ml以上の場合は、この方法では出来ないので、次に紹介する方法で淹れてください。
設定自体を変更する場合
- 設定変更するボタンを押し続けます。
- コーヒーの抽出が始まりますが、そのまま押し続けます。
- 好みの量に達したら、ボタンを離します。すると抽出が止まります。
これで抽出量の設定変更が完了です。この変更は機械に記憶されるので、次回からは変更したボタンを一押しするだけで、変更後の量になります。
初期設定の量に戻す
次に変更した量を初期設定の戻す方法をお話しします。
- 電源を切った状態にします。
- 大きいカップのボタンを5秒ほど押し続けます。
- ボタンが3回点滅します。これで初期設定に戻ります。
【後片付け】掃除しよう
その日最後の一杯の場合
その日最後の一杯を飲み終えた後は、一度カプセルを取り除いた状態で湯通しすることをお勧めします。こうすることで、マシーン内に残ったコーヒーを洗い流すことができます。
片づけよう
まずカップ台を取り出しましょう。
すると上部には使い終えたカプセルが、下部には滴り落ちた水受けがあります。ですのでカプセルを捨てて、水受けは流して軽く濯いでください。毎日の片づけは基本的にこれだけで完了です。
凍結防止・長期間使わない:乾燥モード
最後に乾燥モードについてお話しします。これは冬場にマシン内の凍結防止や、長期間不使用時の故障・衛星悪化を防ぐために、ぜひ覚えていただきたいです。
- 乾燥のさせ方
まず湯通しして残ったコーヒーを洗い流します。
次に水タンクを外し、レバーを上げた状態にします。(水受け皿はセットしたままです。)
そして電源OFFの状態で、(イニッシアの場合は)2つのボタンを3秒押し続けます。すると排水が始まり乾燥が始まります。その後、電源がOFFになったら、レバーを下げて完了です。
ただし乾燥モードを始めると、マシンの温度が下がるまで、10分ほど使用できなくなります。
実際に使ってみよう
以上がネスプレッソ(イニッシア)の使い方になります。
見てきたように、ネスプレッソ(イニッシア)の使い方は基本的に「カプセルを挿入してボタンを押すだけ」です。ここが一般的なエスプレッソマシンと比べて便利かつ簡単な点です。加えてエスプレッソマシンはダンピングなどの技術が必要になりますが、ネスプレッソはそれが必要ないのです。
もし家で気軽にエスプレッソを飲みたいという方は、購入してみてはいかがでしょうか。コーヒーブレークや朝食を豊かにしてくれるでしょう。