イエメンコーヒーはアラビカ種に分類される品種です。
イエメンはアラビア半島の西側に位置します。古くからコーヒーが栽培されており、アラビカコーヒー発祥であるエチオピアに次ぐ歴史があると言われています。
イエメンで生産されるコーヒーは、その昔イエメンにあった積み出し港の「モカ港」にちなんで「モカ」と呼ばれています。また、モカマタリ(Mokha Mattari)とも呼ばれています。
イエメンコーヒーの特徴
花のような芳醇な香りとフルーツのような酸味が特徴です。生豆の時には欠点豆がとても多く混入しているため、焙煎前に入念な選別作業が必要になります。香りや酸味が強いため、ストレートで楽しまれることが多いようです。
モカ・マタリはイエメンのベニーマタール地区で産出される最高級銘柄です。モカ・マタリの中から手作業で豆の大きいものだけをで選別した極上豆をアールマッカと呼んでます。
イエメンコーヒーの栽培場所
主にイエメン内陸の標高1000m~3000mの山岳地方にある段々畑で生産されています。
数ある産地の中で特に有名なのはバニーマタル地方です。バニーマタル地方はアラビア語で「雨の子孫達」を意味します。
この地方は名前の通り雨がとても多く、霧が多くかかることでも有名です。雨量が多いこの地域は良質のコーヒー豆の栽培地として、とても理想的とされています。
バニーマタルでは、原生にとても近く、素朴でありながらも気品のある味わいの豆が生産されています。
イエメンコーヒーとは
イエメンのコーヒーはナチュラル・タイプとも分類されます。コーヒーの栽培が始まってから頑固に伝統を守られており、精製法だけでなく栽培・収穫・品種も原初のスタイルのままで生産されています。その結果、他の生産国と比べ外見、風味ともに、極めて個性的なコーヒーになっています。
他の生産国だと収穫時に弾かれてしまう劣悪な外見ですが、このコーヒーにしか出せない味・香りの特長があります。欠点も際だっているだけに、味の特長をいかに引き出すか焙煎の過程に頭を悩ませる扱いの難しいコーヒーです。