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【コロンビア】ピコ・クリストバル

【コロンビア】ピコ・クリストバル

ピコ・クリストバルと言えば、コロンビア産のコーヒー豆で、エメラルドマウンテンと並び知名度の高いコーヒーです。近年は他のスペシャルティコーヒーの陰に隠れがちですが、昔から高級コーヒーとして名を馳せてきたコーヒー豆です。

このピコ・クリストバルは、高品質ながらも手の届きやすい価格帯です。そのため、コーヒー探求の入門にもうってつけのコーヒー豆です。

「ピコ・クリストバル」は、こんなコーヒー。

  • 今回の焙煎:ハイロースト

香り

  • フレグランス(豆の香り)
    蜂蜜のような甘い香り
  • アロマ(コーヒーの香り)
    ナッツのような甘さとフルーティーさを併せ持った香り。強いです。

風味

  • マイルドで飲みやすいテイスト
  • 甘みが強め(淹れ方次第ではしつこいくらい甘い)

こんな時にオススメ

  • 穏やかに過ごしたい時
  • コーヒーの入門編に
  • 好みの分かれないコーヒーを探しているとき

ピコ・クリストバルとは?

クリストバル山のコーヒー

まずPico Cristóbal(ピコ・クリストバル)の名前から見ていきましょう。この名は、栽培地であるPico Cristóbal Colón(クリストバル・コロン山)から名づけられました。

栽培地のクリストバル・コロン山は、コロンビア北部に位置しています。良質なコーヒー産地で知られるナリーニョ県やウィラ県は、コロンビアの南部に位置しており、ピコ・クリストバルとは正反対に位置しています。そのため、同じコロンビア産でも風味は大きく異なるのです。

ピコ・クリストバルのコーヒー

このクリストバル・コロン山麓は、灰土の豊かな土壌を持っています。それが美味しいコーヒーの秘密です。ピコ・クリストバルは、主に山麓の南西側の1600~1800mの標高地帯で栽培されています。

品種はティピカ種が中心で、シェードツリー栽培で育てられ、豊富な水資源を使ったウォッシュト精製でコーヒー豆が作られています。

ペーパードリップ:穏やかで甘い

ピコ・クリストバルをペーパードリップで淹れると、他の抽出方法よりスッキリした風味があらわれます。そのため、個性というよりマイルドさが強調されています。

フレーバーは、ほのかにナッツらしさを持っていますが、どちらかというとスッキリしています。その後も甘みは強いのですが、クリストバルらしい独特さは抑えられ気味です。余韻は、その甘さと滑らかさを持っており、ベルベットといった感触です。

飲みやすさでは優れていますが、独特さなどの個性は弱めであることは否めません。ただ日常的に飲むコーヒーとしては、ペーパードリップは飲みやすさの点において良いかもしれません。

【Point!】熱すぎると個性が消えやすい

ピコ・クリストバルはご紹介の通り、柔らかな甘みやマイルドさが特徴のコーヒーです。そのため、熱湯でストロングに淹れてしまうと、折角の個性が弱まってしまう恐れがあります。

筆者のお勧めとしては、通常であれば80~85℃の中温。マイルドさを出したいのであれば80℃以下の低温で淹れてみても良いでしょう。どちらにせよ、マイルドさを如何にして引き出すかを意識すると、楽しめるかと思います。

今回の抽出方法(HARIO V60ドリッパー)

  • 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:82℃

ネルドリップ:甘み、強め。

独特の甘みを感じたいという方には、ネルドリップがお勧めです。

フレーバーは、ナッツやビスケットのような香ばしさが感じられます。その後、一足遅れて強い甘みが加わるのですが、これが非常に強く、口内が甘み一色に染まります。しかも余韻に近づくほど、甘みは強くなります。

一言で表すと、アーモンドのフレーバーコーヒーに近い印象です。コーヒーとは思えない側面を垣間見せてくれます。

焙煎具合などで左右されますが、濃く淹れてしまうと、甘みがしつこすぎると感じるかもしれません。その分、クリストバルの個性は存分に引き出すことができます。

今回の抽出方法

  • 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:82℃

フレンチプレス:風味が豊か

甘み・酸味・コク・ジューシーさと様々な風味が跋扈しており、クリストバルの持つ全ての風味を堪能できます。

浅めの焙煎では特にジューシーさが出ているので、他の抽出方法より飲み応えがある点は、フレンチプレスならではでしょう。余韻においても、甘みだけでなくジューシーさが前面に出てきます。

ネルドリップと比べると、風味の出方の違いが一目瞭然です。個性だけを引き出したいならばネルドリップですが、全ての風味を楽しみたい方はフレンチプレスがお勧めです。あるいはドリップコーヒーに飲み飽きた時、気分転換にフレンチプレスで淹れるのも良いかもしれません。

今回の抽出方法

  • 豆の分量:18g(容量350mlのプレスを使用)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間:沸騰したお湯で4分00秒

水出しコーヒー:ナッツのような飲みやすさ

水出しならではの柔らかさが、ピコ・クリストバルの風味と良くマッチしています。ナッツらしさは程よく出ていて、優しい甘味が心地よく響きます。余韻も柔らかいので、ゆったり寛ぐことができます。

この優しい甘さはコクと相性が良いので、コーヒー豆はやや深め(シティ・フルシティ)程度が良いかもしれません。一方で、ハイローストだと少しフルーティーさがあって、柔らかくも明るいテイストに仕上がります。

今回の抽出方法

  • 豆の分量:100mlあたり10g
  • 挽き具合:中細挽き
  • 抽出時間:6時間

「ピコ・クリストバル」の美味しい飲み方

ミルク・砂糖との相性

  • ミルク:GOOD
  • 砂糖 :GOOD(但し、砂糖が無くとも甘いです。)

カフェオレで、飲みやすいコーヒーに

ピコ・クリストバルはお話ししてきたように、甘味の強いコーヒーです。そのため、カフェオレにすることでミルクの甘さと相まって、まろやかなテイストに仕上がります。砂糖が無くとも甘みは十分です。

ペーパードリップでは程よい甘さで、朝にピッタリの優しいカフェオレになります。一方のネルドリップやフレンチプレスで淹れると、個性も持ち合わせた面白いカフェオレになります。なかなか楽しみ甲斐のあるカフェオレです。

飲みやすく・扱いやすいコーヒー

ピコ・クリストバルは、甘くマイルドなので、飲みやすい点が最大の特徴でしょう。また、マイルドさに加え、手の届く価格帯であることは、非常に扱いやすいコーヒーです。そのため、日常的に飲むコーヒーを少し良くしたい、あるいはコーヒーに関心を持った初心者の方々には、ちょうど良いコーヒーかもしれません。

「スペシャルティコーヒーは美味しいけど価格が……」と思った時に買ってみてはいかがでしょうか。

コーヒー豆の情報

  • 名称:ピコ・クリストバル
  • 産地:コロンビア、マグダレーナ県
  • 精製:ウォッシュト
  • 品種:ティピカ中心
  • 今回の焙煎:ハイロースト

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。