コーヒーをもっと趣味に

焼き菓子のような「ニカラグア:ペラルタ農園」

焼き菓子のような「ニカラグア:ペラルタ農園」

コーヒーの名産地ニカラグア。その中でも一際有名な農園がペラルタ農園です。この農園、何とニカラグアのCOE(Cup of Excellence:コーヒーの品評会)で8度も受賞した、ニカラグアきっての優良農園なのです。

今回はその農園から、ハニーコーヒー(パルプドナチュラル)の豆を紹介します。焼き菓子のような風味は、一度飲む価値のある面白いコーヒーです。

「ぺラルタ農園」は、こんなコーヒー。

ペラルタ農園 コーヒー①

  • 今回の焙煎:シティロースト

香り

  • フレグランス(豆の香り)
    バランスの良さの中に、キャラメルらしさをほのかに感じられる
  • アロマ(コーヒーの香り)
    メープルのような甘く芳醇な香り

風味

  • バランスよく、甘みもベタつきの無い程よさ
  • 焼き菓子のような香ばしい甘みが印象的

こんな時にオススメ

  • おやつに飲みたいコーヒー
  • ほっこり落ち着きたい時

ペーパードリップ:甘く深い、紳士的な珈琲

ペラルタ農園 コーヒー②

バランスの良さが特徴的で、ハニーコーヒーですが甘々というコーヒーではありません。

しかしフワッと程よく焼き菓子のような香ばしさと甘み、そして穏やかながら主張のある酸味が感じられます。余韻はこの香ばしさが印象的で、ふんわりと続きます。

飲みやすい個性を持っていて、かつ安定感ある味は、紳士的な気品のあるコーヒーです。

オススメは中温

このコーヒーのオススメの抽出は中温です。およそ80~85℃あたりです。

高温すぎると、焼き菓子らしさが味の濃さで負けてしまっている印象です。そして低温でも美味しいのですが、焼き菓子らしさに関しては、多少欠けている印象です。

オススメの抽出方法(HARIO V60ドリッパー)

  • 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:80~85℃

ステンレスフィルター:慎ましやかな個性

ペーパードリップ同様の特徴を残しつつも、円やかな味が特徴的です。

まろやかさとバランスの良さは、ローストアーモンドやカシューナッツのような感覚です。そこに焼き菓子のような甘みとコクが感じられ、穏やかながらも個性を持っている、慎ましやかなコーヒーです。

余韻も丸みがあって、飲みやすくも個性も楽しめるコーヒーです。

オススメの抽出方法

  • 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
  • 挽き具合:中細挽き
  • 抽出温度:80~85℃

ネルドリップ:レーズンサンドのようなコーヒー

個性と穏やかさのバランスに優れていて、最も飲みやすい抽出方法の一つです。

香ばしさと甘みはしっかり残っています。そして酸味は香ばしさの中で、干しブドウのような深みを持っています。余韻も酸味が舌にのこる一方で、香ばしさが口内を覆い尽しています。

総合的に見て、レーズンサンドに近いような風味です。また刺々しくもなく、平々凡々でもないため、飽きの来ないコーヒーです。

オススメの抽出方法

  • 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:80~85℃

フレンチプレス:甘みが強め

ドリップコーヒーと比べて若干コクが弱いため、相対的に甘みは強めで、香ばしさは弱めです。焼き菓子というよりカラメルやメープルに近いような風味がします。

余韻は甘みが感じられ、冷めているほど甘みのベタつきが強く感じられます。しかしシティローストでも酸味は軽やかで、飲みやすい個性に溢れたコーヒーです。

ハニーコーヒーを味わいたいという方は、フレンチプレスで抽出すると良いかもしれません。

オススメの抽出方法

  • 豆の分量:18g(容量350mlのプレス)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間:沸騰したお湯で4分00秒

「ペラルタ農園」の美味しい飲み方

ミルク・砂糖との相性

  • ミルク:相性が良い
  • 砂糖 :相性が良い(黒砂糖との相性が特に良い)

ブラック→甘みで味わう

ペラルタ農園 クッキー

まずはブラックのままで飲んでみて、焼き菓子のような味わいを堪能することを強くオススメします。そしてその後は、黒砂糖や蜂蜜などを混ぜてから飲んでみると、また違う美味しさを楽しむことができます。

またミルクに関しては、コーヒーとの相性はよいのですが、焼き菓子らしさは弱めになります。そのためミルクを混ぜる前に、一度ブラックで飲んでもらいたいところです。

一杯で楽しめる「ペラルタ農園」

コーヒーを飲むときは、ついお茶請けのお菓子がほしくなります。しかし焼き菓子のような味のするこのコーヒーは、お茶請けなんて必要ないかもしれません。コーヒー自体が面白い味わいのため、この一杯でかなり満足できます。

コーヒー豆の情報

  • 名称:ペラルタ農園
  • 産地:ヌエバ・セゴビア県、ニカラグア
  • 精製:パルプドナチュラル
  • 今回の焙煎:シティロースト

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。