今回ご紹介するコーヒー豆は、コロンビアのウィラ県で作られたコーヒー豆です。
コロンビアというとエメラルドマウンテンの他に、ナリーニョ産のコーヒー豆が有名です。このナリーニョ県の隣に位置しているのがウィラ県で、意外と知られていない穴場の産地なのです。
そこで今回は、ウィラ県のなかでも有名な「サンアグスティン」のコーヒー豆をご紹介いたします。
「サンアグスティン」は、こんなコーヒー。
- 今回の焙煎:シティロースト
香り
- フレグランス(豆の香り)
重みのあるナッツのような香り - アロマ(コーヒーの香り)
複雑だが滑らかな香り
風味
- 重みがあるが、マイルドでバランスが取れている
- モカに似て独特だが、飲みやすい風味
こんな時にオススメ
- 夜に飲みたいコーヒー
- 落ち着きたい時に
ペーパードリップ
柔らかい口当たりから、ドッシリとしたコク・程よい酸味・ほのかな甘みを、バランス良く味わうことができます。
イエメン・モカに似た酸味は、コーヒーに奥深さを持たせています。しかし口当たりの柔らかさと甘みが混ざり合って、フルボディながらも落ち着いたコーヒーに仕上がっています。
余韻はフルボディさの中に、僅かにカルダモンのような独特の爽やかさを覚えます。
枯れ木のような、落ち着いた独特さを持つコーヒーです。
高温でも美味しい
柔らかい口当たりとバランスを重視したい方は、中温で抽出するとよいでしょう。しかし高温で抽出すると、コクの重みと複雑さが深くなります。そのため高温で抽出してみるのもオススメです。
オススメの抽出方法(HARIO V60ドリッパー)
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:80~90℃
ステンレスフィルター
不思議な香味が際立っていて、魅惑的なコーヒーです。
まずペーパードリップよりコクが柔らかいため、酸味が主役となって良いフレーバーを醸し出しています。しかしマイルドなコクによって、モカのようで違うような、不思議なフレーバーです。
香味は余韻に至るまで長く続き、個性だけでなく飲みやすさも併せ持ち、不思議なハーモニーを満喫することができます。
こちらは中温がオススメ
ステンレスフィルターのマイルドさを活かしたいのであれば、中温がオススメです。高温でも美味しいのですが、サンアグスティンの特徴を活かせていない印象です。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
- 挽き具合:中細挽き
- 抽出温度:80~85℃
ネルドリップ
重厚感の中に様々な風味も感じられ、凝縮された一杯というコーヒーです。
重みのあるコクに、深い酸味と柔らかみが混ざり合うことで、何とも言えない複雑さが生まれています。しかし複雑さは、クセのある個性ではなく、ヴィンテージ感に溢れた落ち着きある複雑さです。
このヴィンテージ感は余韻に近づくにつれて感じられ、郷愁を覚えるような余韻に至って幕を閉じます。ネルドリップの古めかしさに似合うコーヒーです。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:80~85℃
フレンチプレス
酸味はボヤけていて、柔らかいコクが印象的なコーヒーです。
ドリップコーヒーと比べてクリーミーで、しかし奥深さはしっかり感じられます。また飲みやすいといっても、単調というわけではなく複雑さを持っていて、無糖のココアのような風味がします。余韻はココアらしさが最も前面に出てきて、ゆったりしています。
あっさりしたテイストになりやすいフレンチプレスですが、芯のあるコクをしっかり感じることが出来ます。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:17g(容量350mlのプレス)
- 挽き具合:中粗挽き
- 抽出時間:沸騰したお湯で4分00秒
「サンアグスティン」の美味しい飲み方
ミルク・砂糖との相性
- ミルク:相性が良い
- 砂糖 :相性が良い
濃いめのミルクを使おう
コクの重さやヴィンテージ感のあるコーヒーですので、ミルクは乳脂肪分の高いものがオススメです。低脂肪乳は軽い味わいのため、コクの重みを活かせていないカフェオレに仕上がってしまいます。
ジャージー牛のような乳脂肪分の高いミルク、あるいは生クリームを少量加えてみると良いでしょう。
時々飲みたくなる「サンアグスティン」
マイルドなコーヒーといっても、様々なマイルドがあります。個性のない単調な味わい、ブルマンのような柔らかさ、そしてサンアグスティンのような落ち着き、すべてマイルドな味わいです。
このコーヒーの落ち着いたマイルドさは、ダークチョコレートやフルボディのワインが好みの方に合うかもしれません。また酸味系のコーヒーが席捲している今日において、時々飲みたくなってしまうコーヒーでもあります。
コーヒー豆の情報
- 名称:サンアグスティン
- 産地:サンアグスティン、ウィラ県、コロンビア
- 精製:ウォッシュト
- 今回の焙煎:シティロースト