皆さんはエイジングコーヒーをご存知ですか?ヴィンテージという名前でご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
エイジングは名前の通り「古い」わけですが、時間を経たからこその美味しさを有しています。今回は手間暇かけて美味しく仕上がったエイジングコーヒーのマンデリンについてご紹介させていただきます。
エイジング・マンデリンは、こんなコーヒー。
風味・特徴
- 今回の焙煎:フルシティロースト
- 香り:古い木のような香り
- エイジング特有の深みのあるコク
- 豊かな味わいと心地よい余韻
オススメの抽出方法
- ネルドリップ
相性
- 砂糖 :普通
- ミルク:相性は良いのですが、ブラックのほうが楽しめます。
- お菓子:トリュフやガレットなど豊かな味のお菓子。
こんな時にオススメ
- 深くリッチなコクのコーヒーを飲みたい時
- 読書や思索などに耽る時に
エイジングとは?
エイジングとは「古い」だけあって長期間保存したコーヒー豆のことです。
しかし外にただ放置しているだけでは、腐敗やエイジングコーヒーは出来上がりません。適度な温度と湿度で設定された屋内で丁寧に寝かせるのです。そうすることでコーヒー豆が落ち着き、風味に深みや豊かさが出てきます。
エイジング作業の大変さ
エイジングは非常に大変な作業です。
天候や季節は常に変わりゆくので、その時々の気候に合わせて、コーヒー豆の保管庫の温度や湿度を適正に調整しなくてはならないのです。少しでも怠るとコーヒー豆にダメージを与えてしまい、味に影響が出てしまうのです。
そのためエイジングコーヒーは、コーヒーに携わる生産者の技が詰まったコーヒーとも言えます。
時を感じられる香り
フレグランス(豆の香り)は、焙煎のスモーキーな香りだけではなく、古い家特有の落ち着きのある木の香りも含んでいます。
またアロマ(コーヒー液の香り)からは、年代物のウィスキーのような深みと豊かさを感じることができます。ウィスキーと割ることでリッチな感覚に浸ることが出来ます。
ペーパードリップ:スタウトな深み
ネルドリップやフレンチプレスと異なり柔らかみに欠ける反面、深みをダイレクトに感じることが出来ます。エイジングコーヒーの「深みの強さ」を求める方は、ペーパードリップで抽出するのがオススメです。
深めの焙煎の場合、初めは苦みとコクがストレートに感じられます。ギネスビールのようなガツンと来る感覚があります。しかし苦みが過ぎ去ってからは、チョコレートのような深みのある心地よいコクが、余韻まで長く長く続きます。
今回の抽出方法
- ドリッパー:HARIO V60ドリッパー
- 豆の分量:25g(抽出量250ml)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:85℃
細いお湯で、じっくり抽出
エイジングの特徴と言えば、何といっても「深み」です。
だからこそ細いお湯でじっくり抽出することをオススメします。すると深くリッチな風味を出てくるので、エイジングコーヒーを存分に楽しむことができます。
お湯の温度に関しては、若干高めの80~90℃あたりが良いでしょう。
ネルドリップ:リッチな深み
ネルドリップは深さを保ちつつも、柔らかみがあります。エイジングに「豊かな深み」を求める方にはネルドリップがオススメです。
フレーバーはペーパードリップと同じく、奥深いコクが前面に出ています。しかし程なく甘みとネル特有の柔らかさが感じられ、豊かな風味が印象的です。余韻は豊かなコクと、苦みのギャップで感じられる甘みが特徴で、長く緩く続きます。
ベルギーの豊かなエール・ビールのような出で立ちのコーヒーです。
今回の抽出方法
- 豆の分量:25g(抽出量250ml)
- 挽き具合;中粗挽き
- 通出温度:85℃
フレンチプレス:チョコレートの緩さ
エイジングというと奥深さと芳醇さが特徴のコーヒーです。そしてフレンチプレスで抽出すると、フレンチプレスの特性の柔らかみがそれらを包み込み驚くほど飲みやすく仕上がるのです。
ビタースウィートなチョコレート
苦みやコクはしっかりと感じられるのですが、柔らかさと相まってビターチョコレートのような深さを生んでいます。苦みのギャップで甘みが感じられ、さほど甘くないのにトロンとした緩い感覚がします。
またビタースウィートな感覚が尾を引くように長く続き、とても心地よい余韻を味わえます。
個人的にですが、フレンチプレスが最もオススメです。
今回の抽出方法
- 豆の分量:18g(容量350mlのプレス)
- 挽き具合:粗挽き
- 抽出時間:4分00秒
オススメの飲み方
① ブラックで飲む
やはりエイジングを楽しみたい方は、ブラックで飲むことをオススメします。エイジングコーヒーにミルクを混ぜると、ミルクの濃厚さによってエイジングのリッチテイストが、掻き消されてしまう恐れがあります。
ブラックで飲むことが最もオススメです。
② ブランデーを加える
味わいはそのままで、ブランデーを数滴だけ落として香りを付け加えるのもまたオススメです。
ブランデーは、エイジングコーヒーと同じく時間をかけて熟成させています。そのため数滴加えることで、味わい損なうことはないままに、ブランデーの芳香とエイジングのリッチテイストが絶妙に絡み合います。
熟成コーヒー「エイジング・マンデリン」まとめ
個人的な感想
マンデリンは深めの焙煎にすると、スパイシーさが弱くなりコクが前面に出てくるので、エイジング・マンデリンは深めの焙煎が良いように思われます。
またペーパードリップより、ネルドリップやフレンチプレスといった柔らかみを感じられる抽出方法がオススメです。特にフレンチプレスはチョコレートのような濃密なテイストを味わえるので必飲です。
コーヒー豆の情報
- 名称:エイジング・マンデリン Vintage
- 産地:インドネシア、スマトラ島北部
- 焙煎:フルシティロースト
- 販売店:珈琲問屋
- 販売店URL:http://www.tonya.co.jp/shop/