スペシャルティコーヒーを気軽に体験できる空間
秋葉原という街に対するイメージは、日本有数の電気街、アイドル、アニメ、玩具など、人に依って様々かと思います。共通して言えるのは「文化の発祥」という点であり、AKI-OKA(アキオカ:秋葉原・御徒町)エリアは江戸時代から続く伝統工芸職人の街であることから、時代と共に形を変えながらも、ものづくり文化を発信する姿勢は脈々と受け継がれていると言えます。
そんなコアでディープなイメージの強い秋葉原という街もmAAch ecute(マーチエキュート)神田万世橋のオープンを境に、様相が変わってきている印象もあります。
mAAch ecute神田万世橋は明治から昭和初期に掛けて開通していた万世橋駅の駅舎を改装した複合商業施設で、カフェ、雑貨屋、ワインショップ等が軒を連ねており、拘りを持ちつつも大衆向けに洗練された印象で、秋葉原の新しい観光スポットとなっております。
神田川に面したウッドデッキもこの施設の見どころで、対面の電気街のビル群と良い意味でコントラストがあり、風情を感じることができます。
OBSCURA COFFEE ROASTERS KANDA MANSEBASHIは2013年9月のmAAch ecuteオープン当初と同時に開業しました。OBSCURAは世田谷・三軒茶屋をはじめ、自家焙煎のスペシャルティコーヒーを提供する有名店で、こちらのお店は三軒茶屋以外の初出店舗となります。
三軒茶屋の店舗でも提供しているシングルオリジンのコーヒー豆は勿論、万世橋ブレンドといったオリジナルのブレンドもあり、東京の東側でOBSCURAを気軽に楽しむことができるのは非常に嬉しいです。
店内にイスが2席、屋外のベンチが2席で、テイクアウトをして店舗外にあるテーブルを利用したり、コーヒーを片手に施設内をぶらついたり、といった方が多く見受けられます。
三軒茶屋のCafé Obscura(https://coffeemecca.jp/coffeeshop/99)のようなくつろぎをテーマとした空間とテイストは全く異なりますが、カウンターに向かい合った棚にはコーヒー豆や抽出器具、インテリア風に並べられた洋書、打ち付けのコンクリートに赤煉瓦の壁面など、10人は入らないだろう限られたスペースの中にもOBSCURAの世界観が見事に昇華されており面白いです。
メニューはコーヒーのみでフードはありませんが、本日のコーヒーはClever coffee dripperで、アイスコーヒーもペーパードリップの急冷式か水出しかを選ぶことができるので、繰り返し足を運びたくなります。
今回はアイスコーヒー(豆はタンザニア)をドリップ急冷式で頂きました。飲み始めはビターな香りと味が口の中に広がるため若干濃いかな、と思いましたが、飲み進めていくと柑橘を想起させるほのかな酸味も感じられ、非常にバランスの良い一杯です。
訪問した時間帯は、毎週日曜日の午後15時から16時で行っているコーヒーテイスティングを行っていました。こちらは事前予約なく無料で体験でき、コーヒーを身近に感じて貰いたいというお店の心意気がとてもよく伝わるサービスです。
また、こちらのお店は「コーヒー定期便」という焙煎後3日以内のコーヒーを自宅やオフィスに届けるサービスや、淹れたてのコーヒー10杯分をポットに入れてオフィスにデリバリーするポットサービスなど、他店にはないサービスを展開しており、OBSCURAの世界観を踏襲しつつも、三軒茶屋と異なりオフィス街が立ち並ぶ神田・秋葉原エリアのニーズに合わせた工夫も随所に感じることができました。
OBSCURA COFFEE ROASTERS KANDA MANSEBASHI 店舗情報
住所: 東京都千代田区神田須田町1丁目25番地4
移動時間: 銀座線神田駅6番出口から徒歩3分
営業時間: 月~土 11:00~21:00 日祝 11:00~20:00
定休日: なし
wifi: mAAch ecute神田万世橋専用のWi-Fiあり
電源: なし
喫煙: なし