☕ ネルフィルターの扱いと保存方法

ネルドリップコーヒーは、お好きですか。ネルフィルターを使ってたてられるコーヒーは、とても濃厚で奥行きのある味わいが楽しめますよ。今日はそんなネルドリップにかかせない「ネルフィルターの使い方と保存方法」をご紹介します。

ネルについて

ネルとは「フランネル」のことで、柔らかく片面または両面が起毛している織物のことです。ネルを使用した布製フィルターのことを「ネルフィルター」といいます。ペーパーフィルターと同様に、一杯出しのものから、業務用まで様々なサイズが作られています。

ネルを使う前の準備

新品のネルを使う時は、軽く水洗いしてからコーヒー液に20分程度煮て、ネルについている汚れや糊を落とします。この作業をすることで、布がコーヒーと馴染みやすくなります。

ネルの保存方法

使用後のネルフィルターは、煮沸し、布についたコーヒーの粉などをしっかり洗い流します。その後は、冷水に浸し冷蔵庫で保存します。水は、毎日交換しましょう。

ネルの使い方

ネルは、使う直前に必ず熱湯を通してから固く絞り、さらに乾いた布巾などで挟み込み、しっかりとたたいて水分を取ります。その後、しわを伸ばしてから容器にセットし、ネルフィルターが冷めないうちに、コーヒーの抽出にとりかかりましょう。

ネルの表と裏

ネルフィルターのほとんどは、片面起毛になっていますが、表と裏の決まりがありません。つまり、どちらを表として使用してもいいということなのですが、起毛面にコーヒー粉をセットすることの「メリットとデメリット」があるので、ご紹介します。

起毛面のメリット

起毛面の繊維が、しっかりとコーヒー粉を捉えるので、布目にコーヒー粉がつまりにくく、理想的なろ過を行えます。

起毛面のデメリット

繊維の隙間にコーヒー粉が入りこんでしまうので、洗うのが大変です。洗い過ぎると、起毛が減っていくので、使用頻度によっては長持ちしないこともあります。

ネルフィルターで淹れるコーヒーの特徴

ネルフィルターでコーヒーを抽出すると、コーヒー液に含まれる可溶性固形分の粒子が、ペーパーフィルターに比べて小さくなるため、舌触りのなめらかなコーヒーになります。

ネルフィルターの替え時はいつ？

ここまで、ネルフィルターの使い方や特徴についてお話しましたが、ここではネルの替ええ時についてお伝えします。ネルフィルターの繊維は、使うほどに起毛繊維が減ったり、布がコーヒー成分によって目詰まりを起こします。これは、手で触ったり、見ただけではわかりませんが、ネルが替え時に近づいてくると、コーヒー液の抽出速度が遅くなってきます。おろしたての頃よりも明らかに差が出てくるので、その時が替え時ですよ。

ネルドリップを楽しむ時の挽き目

ネルドリップコーヒーを楽しむ時、コーヒー粉は、中挽きか粗挽きがおすすめです。ネルドリップは、ペーパーフィルターに比べ、湯がコーヒー粉を通過する時間が長いので細かすぎる挽き目では、コーヒー豆の持つえぐみや渋みも引き出してしまいます。できるだけ粗引きを使用して、コーヒー豆の美味しい成分を楽しむようにしましょう。