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美味しいコーヒーの基礎学【ネルドリップ編】

美味しいコーヒーの基礎学【ネルドリップ編】

ネルドリップコーヒーと聞くと、老舗コーヒー店やこだわりのコーヒー店などで楽しむイメージが強いですが、ご家庭でも簡単に楽しむことができます。今回は、ネルドリップの基本についてご紹介します。

ネルドリップのいろは

ネルドリップのネルは「布」という意味で、手触りが柔らかく起毛のある繊維「フランネル」と呼ばれる布製のコーヒーフィルターのことです。一般的なペーパーフィルターと違い、繰り返し使用できるのが特徴です。

ネルを使ってコーヒーを淹れると、コーヒーの微粒子が布フィルター内に留まるため、舌触りなめらかな味わいを楽しむことができます。

ネルフィルターは手入れが大切

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ネルフィルターはお手入れが命。初めて使う時は、水でネルフィルターを洗ってからコーヒー液で20〜30分ほど煮ます。煮沸することで布の付着物を取り去り、コーヒーのなじみを良くします。

通常使用する時は、使う前に湯通ししてから水分を切り、シワを伸ばしてから粉をセットします。使用後は、沸騰した湯で煮てネルについたコーヒー粉や成分を落とし、水に浸した状態で冷蔵保存します。

きちんとしたお手入れをすることが、ネルフィルターで美味しいコーヒーを楽しむ第一歩です。

愛着が湧くアイテム

ネルフィルターは使う前に湯を通したり、シワを伸ばしたり、使った後も洗ってから保存するなど、他の器具に比べてとても手間がかかりますが、その分愛着が湧くアイテムでもあります。

ネルフィルターには使用回数に制限があり、だいたい30〜50回を目安に交換するようにしましょう。洗う回数を重ねるごとに起毛が減っていき、微粒子が布目に詰まりやすくなります。抽出状態で判断しますが「コーヒー液がスムーズに抽出されなくなったな・・・」と感じたら、交換を考えるようにしましょう。

美味しいコーヒーのために“わざわざ”行う作業は、案外楽しいものですよ。

ネルドリップで美味しく淹れるには?

Flannel coffee filter drip2

ネルフィルターで美味しいコーヒーを淹れるコツは、“湯通しして温まったネル”が冷めないうちに抽出を始めることです。そして、コーヒー豆はなるべく粗挽きで用意するようにしましょう。

ネルフィルターは、ペーパーフィルターで抽出するよりもコーヒー粉と湯の接触時間が長く、濃い味わいが出やすいです。細かい挽き豆でコーヒーを淹れた場合、えぐみまで引き出してしまう可能性があるので、注意してくださいね。

おすすめの分量

しっかりとした深い味わいを楽しむなら、一杯出しの場合15gほどのコーヒー粉を使うのがおすすめ。ただ、2杯以上のコーヒーを淹れる場合は濃く出てしまうので、ペーパーフィルターで抽出する時よりも粉の量を減らして調整してください。

ネルならではの味わいを楽しもう

ネルドリップは、ネルでしか出せない、ネルならではの味わいが楽しめる抽出方法です。前後の準備に手間はかかりますが、抽出方法自体は、ペーパードリップと同様に湯温と蒸らし30秒のポイントさえ押さえれば、美味しいコーヒーが楽しめます。

美味しいコーヒーの基礎学【ネルドリップ編】まとめ

ネルドリップで美味しいコーヒーを楽しむには、ネルフィルターに愛着を持ちしっかりと管理と手入れをすることです。どんなに素晴らしいコーヒー豆を用意したとしても、ネルがベストな状態でなければ美味しいコーヒーを味わうことはできません。

また、使い慣れた頃に起毛の部分がへたってくるので、また新しいネルでイチから準備をする工程は、デメリットというより「次はもっと上手に使いこなしたい」という、むしろ楽しみの一つなのです。

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coffeemecca編集部

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