カスカラティーは、近年スーパーフードとして注目を集めています。そんなカスカラティーですが、まだ知名度が低いこともあって淹れ方など不明な所が多い飲み物でもあります。
そこで今回、カスカラティーの風味だけでなく、淹れ方からアレンジまでご紹介していきます。
カスカラティーの飲み方と風味についてはコチラから
カスカラティーの淹れ方
準備するもの
- カスカラ
- 耐熱容器:ポット・サーバー・フレンチプレスなど
- 沸騰したお湯
- タイマー
- キッチンスケール
カスカラティーの淹れ方
まずは、キッチンスケールでカスカラを計量します。分量は1杯(150ml)あたり8gが基本です。好みに応じて10gなど増やしても良いでしょう。
そして計り終えたら、用意した容器にカスカラを入れます。
次に、タイマーを7分前後にセットします。この時間が短ければ薄く酸味が目立ち、一方で、時間が長ければ甘みや独特のコクが目立ってきます。ここも好みに応じて時間調整すると良いでしょう。
その次はお湯を注ぎます。と同時にタイマーをスタートさせます。そして、注ぎ終えたら、あとは時間まで待つだけです。
最後にタイマーが鳴ったらカップに注いで、完成です。
そのまま飲むと、どんな味?
まずは、そのまま飲んだ時のテイストをご紹介しましょう。
ローズヒップのような若々しい酸味を持ちつつも、それを抑えるように落ち着きのある甘みが存在します。さらにその甘み旨味のような凝縮されたコクを持っているというように、なかなか独特な様相を呈しています。
完熟のコーヒーチェリーの甘みだけではなく、独特の甘さと若々しさが入り混じっており、初めて口にした際には、きっと「こんな味がするんだ!?」と驚きを隠せないでしょう。
このように何とも言えない独特なテイストですが、何と砂糖やミルクを入れるだけで風味は一変します。どんな味なのか?次へ行ってみましょう。
砂糖やミルクを加えたカスカラティーは美味しい!!
砂糖:甘くてフルーティー
次に、砂糖を加えたカスカラティーについてご紹介します。
砂糖を加えると、デーツやレーズンのようなフルーティーで甘々なテイストに様変わりします。さらに、砂糖を増やすとハンガリーのトカイワインのような甘く果実感あふれるテイストになります。独特のコクや酸味が甘さに上手く響いていて、ブラックとは違う表情に再び驚かされます。
あと率直に言って、砂糖を加えた方がかなり飲みやすく美味しいです。
ミルク:砂糖の量でキャラメルテイスト
ミルクを加えると、独特の風味と酸味が和らぎ、ミルクカモミールティーのような柔らかいテイストです。
さらに砂糖を加えると、何と生キャラメルのような魅惑的なテイストになるのです。ミルクと砂糖によるミルキーな甘さに加わる、カスカラの華やかさと独特のコクが、生キャラメルのように広がる奥深さを醸し出しています。
カスカラティーの淹れ方を変えてみる
さてここまでお話してきたのは、7分間で抽出したカスカラティーについてです。ただ、コーヒーと同様に、カスカラティーも淹れ方を変えれば風味も変わります。
そこで3分間と短時間で淹れたものと、そして水出しで抽出したカスカラティーを、これから見ていきたいと思います。
3分間で抽出:鮮烈な酸味
3分間煮出したものは、酸味がかなり強く目立っています。そのため人によっては、酸っぱすぎて飲みづらいかもしれません。しかしそれも束の間、ほのかな甘みがフェードインするように感じられます。
また抽出時間が短いので、酸味の後味はかなりスッキリしています。しかしほのかな甘みは、フワフワと口の中を漂っています。
このように3分間抽出したものでは、最初の酸味のインパクトは強いですが、その後はかなり緩やかなテイストへと変わっていきます。
水出し:パンチに欠ける
酸味はあるものの抑えられることで、丸みを帯びたテイストが特徴的です。アイスティーを作るときに水出しで抽出しても良いかもしれません。
しかしその反面、カスカラ特有の個性的な風味が弱く感じられます。そのため氷で薄まることと時間の長さを考慮すると、ホットで濃く抽出して急冷した方が、手っ取り早くカスカラらしさが感じられるでしょう。
カスカラティーのアレンジ
いろいろレビューを繰り広げてきましたが、最後にカスカラティーのアレンジレシピを幾つかご紹介します。中には「そんなの使うの!?」というレシピもありますが、意外と美味しいオススメレシピですので、ぜひ試してみてください。
ハニー・カスカラティー
蜂蜜を加えると、甘酸っぱい酸味に蜂蜜の自然の甘さが加わって、リンゴジュースのような風味が出てきます。加える蜂蜜の量は思い切って多めにした方が、リンゴらしさが出てきます。
同じ甘味料でも、砂糖とはまた違う表情を見せてくれるので、一度試してみるとオススメです。
キシル風にしてみる
イエメンでも「キシル(قشر)」といって、カスカラティーのように果肉で淹れた飲み物を飲んでいます。ただカスカラティーと異なる点が、スパイスです。一般的にはジンジャーやシナモンなどスパイスを加えて飲まれるところです。
ブラックでも砂糖を加えても、カスカラの独特さとスパイシーさが相まって、もの凄いエナジー感のあるテイストです。「コーヒーの代用品」として飲まれていることが何となく解かる気がする飲み物です。
カスカラ・フィズ:カスカラティー×炭酸水
カスカラティーの甘酸っぱい風味に、レモンの酸味とシロップの甘さ、そして何といっても炭酸水の爽やかさは外せません。爽やかなエナジードリンクのようなテイストで、朝の目覚ましや気分転換に飲みたくなるドリンクです。
レシピは……
- カスカラティー(45ml)・レモン(15ml)・シロップ(少々)をシェークします。
- グラスにシェークしたものを注いで、炭酸水で満たします。
- そしてマドラーなどで軽く混ぜたら完成です!
カスカラティーに炭酸水は驚かれるかもしれません。しかしシロップの甘いカスカラティーと炭酸水の組み合わせは、エナジードリンクのような爽快で濃さのある美味しいドリンクです。
また、夜に飲まれるときは、ジンやPIMM’S No.1(ジンを使ったリキュール)など、お酒を加えると爽やかなカクテルにもなります。特にPIMMSとの相性は優れていてオススメです。
コーヒーであってコーヒーでないカスカラティー
同じコーヒーノキから採れるものでも、果肉と種子(コーヒー豆)だけで、普段飲みなれたコーヒーとは異なります。コーヒーではなくフルーツを使った飲み物と捉えて、カスカラティーに挑んだ方が良いかもしれません。それほど異なる飲み物です。
今はまだ入手するのが難しいのですが、もし店頭で見かける機会があれば一度飲んでみてください。そのテイストにきっと驚かれることでしょう。