コーヒーの専門用語について紹介していく当コラム。今回は、引き続き「さ行」のコーヒー用語を見ていきましょう。
サルタナコーヒー
コーヒー豆ではなく、コーヒーの実そのものを使ったコーヒーを「サルタナコーヒー」といいます。天日干しをした浅煎りのコーヒーチェリーから作られており、シナモンを加えられることもあります。ボリビアでは日常的に飲まれているそうです。
サワー
コーヒーの味を表現する言葉。刺激の強い“お酢”のような刺さった酸味のことを指します。熟しすぎたことによる“発酵”が、サワーを感じる原因だと言われています。
サワービーン
先述した“サワー”は、このサワービーンによって生じます。サワービーンとは、地上に落ちたものがそのまま長時間放置され発酵してしまったコーヒー生豆のことです。通常のコーヒー豆にサワービーンが混ざることで、コーヒー全体に刺激の強い酸味が蔓延してしまいます。
サングロウ
熱帯雨林の樹木を全て伐採し、太陽の日差しを遮らない状態でコーヒーを栽培する方法。コーヒー豆の収穫量が増える一方、森林を伐採することによる自然環境や生態系を崩すことが問題点として挙げられています。
サントス
サントスは、ブラジルのサンパウロにある湾岸都市の名前です。この港から輸出されるコーヒー豆は「ブラジルサントス」と呼ばれています。
また、サントスにある「サントス商工会議所」はコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)の養成を行っていることから、南米におけるコーヒーの中心地とも言える場所です。
サンドライ
乾燥式精製方法(ドライメソッド)の工程で、収穫したコーヒーチェリーを日光により乾燥させることを「サンドライ」と言います。レンガやコンクリートで作った棚の上に薄く広げて、自然の力だけで乾燥させる方法です。
サンプルロースト
コーヒーの生豆を買い付ける際、焙煎して品質をチェックすることを「サンプルロースト」と言います。おおよそ100g程度の小容量を小型の焙煎機でローストしてチェックするこの工程は、“テストロースティング”とも言われています。
酸味
コーヒーにおける酸味は、「アシディティー(Acidity)」とも呼ばれ、様々な要素から成り立っています。生豆固有の性質だけでなく、焙煎の度合いによっても新たな酸味が加わります。
浅く焙煎したものほど酸味が強く、焙煎を深めていくに従って酸味に変わり苦味が強くなっていきます。
CQI
CQIとは、「コーヒー品質協会」のことです。コーヒーの品質向上やコーヒー生産者の成果改善を目的としており、SCAA(米国スペシャルティーコーヒー協会)の下部組織として活動を行っています。
シェードツリー
「シェードツリー」とは、コーヒーノキを直射日光から守るために植えられた木のことで、「日陰樹」とも言われています。日傘のような役割を果たしており、日光をすべて遮断しない程度の、マメ科の樹木が適していると言われています。