「シェカラート」というメニューをカフェでみたことはありますか?チェーン店ではあまり見かけることのない特殊なメニューですが、イタリアでは人気のコーヒーメニューです。
今回は、本場イタリア人が楽しむカスタムコーヒー「シェカラート」について詳しく見ていきましょう。
イタリア風アイスコーヒー?
シェカラートとは、カクテルなどを作る際に用いる“シェーカー”を使って作るアイスコーヒーのことを指します。「シェケラート」「カフェ・シェケラート」など店によって名前は異なりますが、中身はほとんど変わりません。
エスプレッソを使った濃厚アイスコーヒー
シェカラートは、シェーカーにガムシロップや砂糖を入れ、エスプレッソの”ダブル”を注ぎ、たっぷりの氷を入れてシェイクすれば完成です。エスプレッソを使っていることからも分かるように、そこまで量は多くありません。シャンパングラスやフルートグラスなどに入れて、カクテル風に楽しむのが一般的とされています。
甘さの調節は砂糖の量で行ったり、お好みでミルクを入れる方もいるそうです。
シェカラートは氷を入れない
一般的なアイスコーヒーには氷が入っているため、時間が立つに連れ薄くなっていってしまいます。その反面、シェカラートはシェイカーで急速冷却させ、グラスには基本的に氷を入れないため、時間の経過とともにコーヒーが薄くなることはありません。
とはいえ、時間をかけて飲むと徐々にぬるくなってしまうので「ササッと」数分のうちに飲むのがスタンダードな飲み方です。
独特の“クレマ”が楽しめる
エスプレッソには“クレマ”という特有の泡立ちがあります。通常のエスプレッソでもクレマを楽しむことができるのですが、シェカラートにすることでさらにクリーミーな味わいに変化します。
シェーカーでシェイクすることにより空気を多く含み、フワフワのフォームドミルクのようなクレマになります。見た目はまさにコーヒーカクテル。お酒を飲んだあと、“〆のデザートとして“シェカラートを楽しむのもいいかもしれませんね。
バリスタの腕が試される一品
イタリアでは「シェカラートの味わいでバリスタの力量がわかる」と言われたりもします。バーテンダーのスキルがシェイクでわかるのと同じく、バリスタにとってシェカラートはある種“登竜門”的な存在のようです。
シェイクの際、氷を砕きすぎると薄くなってしまう、シェイクが弱いとクリーミーなクレマができない等、いい具合のさじ加減を見つけるのが非常に難しいうそうです。エスプレッソの抽出濃度や、砂糖の量によっても味は異なるので、お客様の好みを聞いて作るのも大切なのだとか。
シェカラートはオシャレなカクテル風アイスコーヒー
今までカクテル風アイスコーヒー「シェカラート」の存在を知らなかった方も、興味を持っていただけましたか?
チェーン店ではまず見かけないメニューですが、こだわりのあるカフェではシェカラートを提供している店舗もあるようです。見かけた際は、ぜひ一度試してみてくださいね。