コーヒーは国際コーヒー機関(ICO)でグループに分けられ、取引されています。今回は、4つの取引用語「コロンビアマイルド」「アザーマイルド」「ブラジル&アザーアラビカ」「ロブスタ」についてご紹介します。
コーヒーの国際取引
コーヒーは、ニューヨークとロンドンの取引所で「先物取引」という形式で行われます。アラビカコーヒーはニューヨーク取引所、ロブスタコーヒーはロンドン取引所で4つの取引用語でグループにわけられて取引されています。
4つの取引用語とグループ
- コロンビアマイルド
コロンビア、ケニア、タンザニアの3つの生産国の水洗式アラビカコーヒーのことを指します。水洗式とは、果肉除去を行ったのちに水洗いし乾燥させる工程で、設備費用がかかってしまう反面、混入物が少なく綺麗な状態で出荷することができるため、コーヒー豆そのものの価値が高いです。 - アザーマイルド
メキシコ、ペルー、エルサルバドル、ジャマイカ、コスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス、インド、ベネズエラ、ボリビア、パラグアイなどの中米産水洗式アラビカコーヒーで、コロンビアマイルド以外のもの。 - ブラジル&アザーアラビカ(アンウォッシュドアラビカコーヒー)
ブラジル、エチオピアなどのアラビカコーヒーのことで、こちらは乾燥式の製法を取っています。 - ロブスタ
上記3つとは根本的に違う“ロブスタ種”です。マダガスカル、ウガンダ、コンゴ、カメルーン、アイボリーコースト、インド、インドネシア、タイ、ベトナムなど。
品質と価格について
コーヒー取引市場では、【ロブスタ】<【ブラジル&アザーアラビカ】<【アザーマイルド】<【コロンビアマイルド】の順に品質が高くなります。
4つのグループのうち、ロブスタは低価格低品質という扱いですが、ブラジル&アザーアラビカ、アザーマイルド、コロンビアマイルドの3つは、どれが一番高値で取引されるかは、品質だけでなくコーヒー豆の収穫量や世界的な需要に応じて変動します。あくまでも取引上のグループわけです。
スペシャルティコーヒーの取引について
スペシャルティコーヒーの取引は、先物ではなく「現物取引」で行われます。相場が低迷して一般のコーヒー国際相場が生産国の生産者コストを下回った段階・場合でもスペシャルティコーヒーの価格はほとんど連動せず、品質本位の価格交渉が行われます。
スペシャルティコーヒーとは?
コーヒー豆は世界各国で異なる等級付けがされており、豆のサイズや欠点豆の数、産地の環境によって基準がまちまちです。それとは別に、スペシャルティコーヒー協会が定めた基準によって万国共通で区別されているグレードが「ロー」「コモディティ」「プレミアム」「スペシャルティ」の4つ。
スペシャルティコーヒーとは、生産者や農園などの追跡まで行うことのできるコーヒーを指し、その安全性と品質によって高価格で取引されているコーヒのことを言います。
つまり、「丁寧に育てられ高品質で安全性の高いコーヒー豆」をスペシャルティコーヒーと呼ぶことができるのです。
品質を表すコーヒー取引用語まとめ
コーヒーは「先物取引」という形式で、アラビカ種はニューヨーク市場で、ロブスタ種はロンドン市場で取引が行われています。品質の高い順に「コロンビアマイルド」「アザーマイルド」「ブラジル&アザーアラビカ」「ロブスタ」というくくりで、4つのグループに分けられています。
4つのうちロブスタは低価格低品質という扱いですが、ブラジル&アザーアラビカ、アザーマイルド、コロンビアマイルドは、品質だけでなくコーヒー豆の収穫量や世界的な需要に応じて価格が変動します。コーヒー取引上のグループは品質によりわけられてはいますが、価格は品質に比例しません。