コーヒーを口に含みつつ「そういえば、コーヒーの原価っていくらなんだろう?」そう考えたことはありませんか。コンビニでは100円で買えるのに、カフェでは400円。この価格差も気になりますよね。今回はコーヒーの原価について見ていきましょう。
原価とは?
原価とは、商品やサービスを生産するためにかかった金額や、仕入れ額のことを言います。通常、原価に一定の利益を加えた金額で商品などが販売されます。私たちが普段目にする料金から、販売者や作業者の利益分を引いた額が原価ということになります。
コーヒーの価格はどこで決まるのか
コーヒーは、国際相場商品として長年取引されています。コーヒーの価格は、アラビカ種はニューヨーク市場、ロブスタ種はロンドン市場の先物取引で決まります。(先物取引とは、将来一定時期に約定した物品を引き渡すことを内容とした取引のこと)
コーヒーは天候や病害の影響も受けるほか、嗜好品のため世界的な経済状況や為替相場の影響も受けるといわれています。
コーヒーの原価は販売価格の1〜2割程度
コーヒーの販売価格が400円の場合、原価は1〜2割の40〜80円程度だと考えられます。8〜9割も儲けがあるの?と思われるかもしれませんが、コーヒー生豆が一杯のコーヒーになるまでには、光熱費、包装費、人件費、輸送費など、様々なコストがかかります。
カフェのに至ってはお店の賃料も発生しますし、インテリアやコーヒー器具なども償却していかなければなりません。セルフタイプの喫茶店でも、包装資材などカフェ同様にコストがかかります。8〜9割の利益でも、トータルで考えるとそこまで利益率が高いとはいえないのです。
コンビニコーヒーの原価は高い!?
セブンイレブンのコーヒーは、売価100円なのに対し「原価が高い!」と話題になったことがありました。「そんな金額設定で大丈夫なの?」と思ってしまうほどコーヒー専門店ではやっていけないような原価設定ですが、コンビニの中でコーヒーはメインではなく、商材の一部。コーヒーと一緒についで買いをターゲットとしているので、コーヒーの利益が少なくても問題はないのです。言葉を選ばずに言うと、客寄せ用ということ。
イートイン・コーナーを設置している店舗もありますが、回転率の良いセルフサービス方式なのもポイントになっています。
コーヒーは深煎りのほうが原価が高い!?
コーヒーの値段は産地や銘柄により価格差がありますが、浅煎りと深煎りでは深煎りコーヒーのほうが原価が高くなります。その理由はいたってシンプルで、浅煎りより深煎りにする方が、焙煎時間が長くなり光熱費が多くかかるからです。
コーヒーの原価は販売価格の1〜2割程度
コーヒーの価格は、ニューヨーク市場とロンドン市場の先物取引で決められます。コーヒーの原価は販売価格の1〜2割程度に設定されているところが多く、400円販売されているコーヒーで言うと、砂糖やフレッシュなどを合わせて原価40〜80円程度・・・。また、フルサービスか、セルフサービスか、カフェか、コンビニかによってもコストは変動します。
コーヒーの価格について考えを巡らせた結果、たくさんの人たちが関わっている証明となりました。美味しいコーヒーを安く買うことのできる背景には、そういったたくさんの人たちの関わっているんだということ、忘れないようにしたいものですね。