コーヒーを溜めて抽出するタイプのドリッパーというと、クレバーだけだと思っていませんか?実は、日本の青芳製作所も同じ構造のドリッパーを作っているのです。
これらの停止弁のあるドリッパーの特徴は、何といっても「技術要らずの扱いやすさ」です。また茶色がかったクレバーと異なり、透明だからこそコーヒーが抽出される様子を、直に見ることができます。そんな「パーフェクトコーヒーブリュワー」の使い方や特徴についてお話していきたいと思います。
ドリッパーの構造を見てみよう
停止弁と底部のスイッチ
パーフェクトドリッパーの最大の特徴は、何といってもこの停止弁です。
そしてその停止弁を調整するのが、底のスイッチです。
平面上に置くとスイッチOFFでコーヒーは漏れませんが、容器の上に置くとスイッチONでコーヒーが容器に落ちるのです。この仕掛けによって、コーヒーを溜めたり抽出したりできるです。この仕掛けがドリッパーの面白い所で、サイフォンのようなメカニックな抽出を体験することができます。
ドリッパーだけど、淹れ方が違う
では、なぜこのような構造をしているのか気になりますよね?
その答えは「淹れ方が違うから」なのです。このドリッパーの抽出方法は、ハリオやカリタのようなコーヒー粉を通過させる方法(透過法)とは異なります。コーヒー粉をお湯に浸して抽出する方法(浸漬法)となります。
イメージとしては、フレンチプレスと同じ抽出方法だけど、ブランジャーではなくペーパーフィルター で濾過をする、と考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。
準備するもの
- ドリッパー
- ペーパーフィルター(KalitaやMellitaなどの台形フィルター)
- 容器(口の部分が直径9cm以下)
- スプーン
- コーヒー粉
- お湯
- タイマー
コーヒー粉の細かさは?
このドリッパーに使用するコーヒー粉の粒度はどれくらいがちょうどいいか。
その答えは「中挽き」が一般的です。とはいえ、好みに合わせて、濃いめなら細かく、あっさりなら粗めに挽いてもOKです。しかし、極細挽きは避けてください。なぜかというと極細挽きは粒子が細かすぎて、ペーパーフィルターが目詰まりを起こしやすいからです。
PERFECT COFFEE BREWERの淹れ方
フィルターとコーヒー粉を用意する
まずはペーパーフィルターを折ります。折る場所は、底と側面の2か所の縫い目です。折り方は、一方が山折りならもう一方は谷折りと、互い違いに縫い目を折ります。
ペーパーフィルターを広げてセットして、そしてコーヒー粉もセットします。
そして平面な所に置いたら、これで準備完了です。このドリッパーは、必ず平面上においてください。容器の上に置くとコーヒー漏れが起こり、また斜面ですと抽出が上手くいかない可能性があります。
杯数分のお湯を静かに注ぐ
淹れ方で他のドリッパーと大きく異なるのが、蒸らさなくても良いという点です。もちろん、一般的なドリッパー同様に蒸らしても構いませんが、こだわりが無ければ蒸らしの過程を飛ばして、杯数分のお湯を全て注いでしまっても問題ありません。
スプーンで軽く撹拌する
蒸らしは不要ですが、美味しいコーヒーのために行っていただきたいことが、攪拌です。お湯を注いだらスプーンで、浮いたコーヒー粉を混ぜる容量で軽く数回攪拌してください。攪拌する回数は好みに応じて様々ですが、中挽きであれば3~4回、細挽きであれば1~2回を、おおよその目安とすると良いでしょう。
4分間、平面において待つ
攪拌した後は、平面上に置いたまま約4分間待ちます。この待ち時間は濃いめが好みの方は長めに、あっさりしたテイストが好みの方は少し短めに時間調整してください。
容器に乗せてコーヒーをろ過する
そして時間がたったら、ろ過に入ります。ろ過と言っても、とても簡単です。ドリッパーを容器の上に置くだけです。するとコーヒーが勝手に容器へと落ちてくれるのです。これは初めにお話ししたドリッパーの底のスイッチがONになっている状態です。
落ちきるまで待って、コースターの上に置く
一般的なドリッパーと異なる点が、もう一つあります。それは全てのコーヒーを落としきることです。通常は杯数分に達したら、お湯が残った状態でドリッパーを外しますよね。
しかし、このドリッパーはその必要がありません。全て落ちきるまで待つだけなのです。そしてコーヒーが全て落ちきったら、付属のコースターの上に置きます。これで抽出は完了です。
簡単で美味しいPERFECT COFFEE BREWER
このタイプのドリッパーは、蒸らしやお湯の注ぎ方といった技術が必要なく、美味しいコーヒーを淹れることができます。それが最大のメリットと言えるでしょう。とろわけPERFECT COFFEE BREWERは、同型のCLEVER COFFEE DRIPPERより価格が安いのもポイントです。
また、停止弁やスイッチなど、メカニックな構造はサイフォンまでとは行きませんが、おもしろみのある器具でもあります。普段とは違うドリッパー、使ってみませんか?