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スペシャルティコーヒーとコモディティコーヒー

スペシャルティコーヒーとコモディティコーヒー

コーヒー豆には世界的に定められた等級があり、普段何気なく飲んでいるコーヒーにもグレードが存在します。今回は、グレードにスペシャルティコーヒーとコモディティコーヒーについてご紹介します。

コーヒーの等級基準は国によって異なる

コーヒーの等級付けの基準は、世界共通ではありません。ブラジルでは生豆のサイズ・欠点数・カッピングの総合的な判断で等級が決まります。コロンビアでは生豆のサイズを基準に。グアテマラ・ホンジュラス・メキシコは標高。ジャマイカでは生豆のサイズと指定された地域で育ったものなど、産地によって等級付けの基準が異なります。

グレードについて

コーヒーは4つのグレードに分けられていて、「ロー」「コモディティ」「プレミアム」「スペシャルティ」の順番で品質が高くなります。ローグレードは、インスタントコーヒーや安価なレギュラーコーヒーの原料などに使用され、コモディティグレードは世界で最も流通しているコーヒーです。

プレミアムグレードとスペシャルティは品質が高く、生産者や農園などの追跡まで行えるコーヒーを指し、その安全性と品質によって高価格で取引されています。細かな評価基準が団体によって異なる場合もありますが、グレードは世界共通になっています。

コーヒーの品質はおいしさと比例する?

コーヒーの品質はおいしさと比例するのか、コーヒーのグレードを知っていくと気になるところだと思います。実際は、「ローグレードだからおいしくない」「スペシャルティだからおいしい」とは限りません。コーヒー豆それぞれに適した焙煎や抽出方法、さらには収穫年度によっても大きく変わってきます。

一概に良し悪しで判断することができない奥深さも、コーヒーの魅力の一つと言えます。

普段飲んでいるコーヒーのグレードは?

私達が飲んでいるコーヒーは、コモディティグレードのコーヒーであることが多いです。

商品先物取引で売買されているコーヒーで、産地や銘柄ごとにまとめて取引されています。需要と供給のバランスにより価格が変動するため、私達が手頃な価格でコーヒーを楽しめるのは流通量の多いコモディティコーヒーのおかげだと言えるでしょう。

スペシャルティコーヒーとコモディティコーヒーそれぞれの役割

スペシャルティコーヒーとは、生産から精製、流通まで一貫したトレーサビリティ(情報の追跡)が明確なクリーンなコーヒーで、最適な焙煎方法、抽出方法で産地の風味特性が表現できているなどの厳しい評価基準をクリアしたコーヒーのことです。評価の高いコーヒーは高価格で取引され、継続的にコーヒーを作り続けるための支援を生産者に対して行われます。

一方、コモディティコーヒーとは、流通量が多く商品が一般化することにより価格競争に陥りやすい反面、商品が安く豊富に流通するという、消費者にとってメリットがあるコーヒーです。どちらもコーヒー市場にかかせない役割を担っています。

スペシャルティコーヒーとコモディティコーヒーまとめ

継続的により品質の高いコーヒーを作るため、生産者を支援し販売における背景(安全性等)の可視化を行っているスペシャルティコーヒー。大量に流通させることにより手頃な価格で手に入るコモディティコーヒー。グレードに差はあるものの、どちらも大切な役割を担うコーヒー豆です。

一般的に私達が飲んでいるコーヒーはコモディティグレードのものですが、グレードはひとつの価値基準であり、グレードの高いものがおいしいと感じるかどうかは人それぞれ。“今後どういったコーヒーに需要があてられるか”によって、他のグレードにも日の目が当たる日が来るかもしれません。

コーヒーの等級、グレード、またはその取り組みについての知識をさらに深めてみてはいかがでしょうか。コーヒーに対する新しい価値観が生まれるかもしれませんよ。

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coffeemecca編集部

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