今回ご紹介するコーヒー豆はインドネシアの「バリ神山ハニー」です。バリ島というとリゾート地という印象しかないかもしれません。しかし近年のバリ島では、マンデリンと肩を並べるくらいの高品質なコーヒーの栽培が行われています。
一体どのようなコーヒーなのでしょうか?
バリ神山ハニーは、こんなときにオススメ
- 雨や曇りの日に
- うっとりと過ごしたいときに
神の山から届いたコーヒー
「カミヤマ」ではなくて「シンザン」
多くの方は一目見て「カミヤマ」と読む方が多いのですが、正しい読み方は「シンザン」です。
というのもカミヤマという日本人が開拓したのではありません。バリ島の高品質なコーヒー豆に尊敬の念を込めて、神の山という意味で「シンザン」と付け加えられたのです。
では「神の山」とは、どういうことなのでしょうか?
コーヒーとバリ・ヒンドゥー教
バリ神山ハニーはバリ島のキンタマーニ高原で作られています。じつはこの高原の周囲はバトゥール山とアグン山という活火山が存在します。
実はバリ・ヒンドゥー教でこれらの山々は、「神が祀られている山」という位置づけなのです。いわゆる山岳信仰ですね。そして今回のコーヒー豆は、神が祀られている山の麓で生産されています。
だから「バリ神山ハニー」なのです。
香辛料の香り
フレグランス(豆の香り)はスパイシーですがマンデリンより明るいです。アロマはスパイシーさに甘めの香りが混ざり、シナモンのような香りが漂います。
香り全体としてインドネシアらしいなという印象を受けます。
ペーパードリップ:シンプルでストレート
最も驚いた点が、シンプルであることです。インドネシアということで複雑なコクがあるように思えますが、複雑さはなくシンプルなコーヒーです。
飲んだ瞬間からクリーンなカップだなという印象を受けます。そこにピリッとスパイシーな風味と丸い甘みを感じることができますが、基本的に終始すーっと透き通ったコーヒーです。
変化球らしさはなく直球ストレートという印象です。
抽出方法の一例(コーノ式名門ドリッパー)
- 豆の分量:25g(二人分、250ml)
- 挽き具合:中細挽き
- 抽出温度:85℃
- ポイント
太めのお湯でサッと抽出すると良いかもしれません。そうすることでクリーンさと、スパイシーさがちょうど良く出てドライでクリーンな味に仕上がります。
フレンチプレス:甘みとスパイシーさ
クリーンさの中に柔らかい甘みを感じられ、基本的にバランスに優れています。そして甘みはスパイシーさと混ざりあって、まろやかに感じられる所に何とも言えない良さがあります。
イメージとしてはシナモンとアニスを混ぜたような印象です。
抽出方法の一例
- 豆の分量:18g(350ml)
- 挽き具合:粗挽き
- 抽出時間:3分55秒
- ポイント
時間が長いと苦みとコクが出すぎてしまい、甘みの持つ丸みが台無しになってしまう恐れがあります。個人的には4分00秒前後がオススメです。
曇りや雨の日に飲みたいコーヒー
曇りや雨の日のうっとり過ごしたいときに、透明感と甘みを兼ね備えたバリ神山ハニーはオススメです。
またスパイシーさは、ちょうど良いアクセントで、憂鬱な時間にピリオドを打ってくれます。
オススメのアレンジ:カフェ・ガリア―ノ
このバリ神山ハニーのオススメのアレンジは「カフェ・ガリアーノ」です。
カフェ・ガリアーノはガリアーノというハーブ系のリキュールを混ぜたものです。バリ神山ハニーの甘さとスパイシーさ、そしてガリアーノのバニラとアニスのトロンとした甘さは最高の相性です!
材料
- コーヒー:60ml(カクテルグラス:30ml)
- ガリアーノ:30ml(カクテルグラス:15ml)
- ホイップクリーム(砂糖少なめ):適量
- シナモン:お好みで
カフェ・ガリアーノの作り方
- グラスにガリアーノとコーヒーを注ぐ
※ガリアーノとコーヒーはビルド(層状に重ねる)すると綺麗です! - ホイップクリームを乗せる
- お好みでシナモンやカルダモンを振りかける
神の住む山より「バリ神山ハニー」まとめ
全体的な特徴
- 比較的クリーンなカップ
- 甘みと対照的なスパイシーさがある
個人的感想
インドネシアということでマンデリンのようなコーヒーと想像していると、似ている部分もありましたが、少し華やかさもあり甘みも感じられて驚きでした。
しかしインドネシアらしいなという点がスパイシーさで、甘さと相まってアニスやシナモンのようなハーブを入れているような感覚です。
コーヒー豆の情報
- 名称: バリ神山ハニー
- 産地: インドネシア、バリ島、キンタマーニ高原
- 精製方法: パルプドナチュラル
- 焙煎: シティロースト
- 購入店: 生豆本舗
- 購入店URL: http://www.namamame.jp/index.php