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高嶺の花「ラ・エスメラルダ ゲイシャ」

高嶺の花「ラ・エスメラルダ ゲイシャ」

コーヒー愛飲家なら一度は飲んでみたいと思うのが「ゲイシャコーヒー」です。今回のラ・エスメラルダ農園は、ドンパチ農園と並ぶゲイシャを生産する農園として有名です。

お店では別格扱いされており、買おうにも手を出しづらい、でもついつい気になってしまうゲイシャコーヒーをご紹介します。

ラ・エスメラルダ ゲイシャはこんな時にオススメ

  • 優雅な一時を過ごしたい時に
  • コーヒーが好きな方へのプレゼントに
  • 自分へのご褒美として

ゲイシャとは?

ゲイシャとは何なのか。それはコーヒー豆の種類の一つです。アラビカ種の中にはブルボンやマラゴシッペなど、さらに詳細な下位分類があります。ゲイシャも同様に、アラビカ種の中の一つの種類なのです。

ラ・エスメラルダ ゲイシャ_豆

ゲイシャはコーヒー豆の形に大きな特徴があります。豆を見ると一目瞭然なのですが、他の種類の豆と比べ、長細い形をしています。そして、モカなどの小さい豆と比べ2倍程の大きさがあります。

なぜ、ゲイシャが他のコーヒー豆より群を抜いて高価なのか、ご存知でしょうか。ゲイシャが高価な理由は、豆の生産性の低さにあります。
ゲイシャは珍しい特徴のある風味を持っており、需要が高いです。一本の木からの豆の収穫量が他種より少ないため、供給が全く追いついていません。
その希少さから、オークションを開催するとものすごい高値で取引が成立してしまうのです。

ゲイシャショック

ゲイシャが世界最高峰に登り詰めた事件として、2004年に「ゲイシャ・ショック」とも呼ばれるものがありました。

エチオピア原産のゲイシャは、昔パナマで栽培が試みられましたが、当時(スペシャルティコーヒーが注目される以前)は「質より量」が求められていたため、生産性の低いゲイシャは栽培されず忘れ去られていました。

最高級クラスに匹敵するほど

しかし、2004年に「ゲイシャ・ショック」とも呼ばれる事態が発生します。ラ・エスメラルダ農園の一画で、ゲイシャが再発見され出品したところ、初出品にもかかわらず最高級クラスの豆に匹敵する評価を得て、衝撃を与えたのです。

では、世界にショックすら与えたゲイシャ「ラ・エスメラルダ ゲイシャ」の味についてご紹介します。

ラ・エスメラルダ ゲイシャの飲み方

ネルドリップ

  • 豆の分量:30g(二人分)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:80℃

フレンチプレス

  • 豆の分量:18g(350ml)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間:3分45秒

優雅で甘いゲイシャ

ラ・エスメラルダ ゲイシャ_コーヒー

日本では、ゲイシャコーヒーに触れる際「芸者じゃなくてゲイシャ」と言う常套句のような言葉が存在します。
ふざけているようですが、実際に京都の芸者さんを彷彿させる優雅な印象が強いです。そういった意味では、まさに「芸者」を連想させるようなコーヒー豆とも言えます。

ジャスミンのような甘い香り

優雅で甘いコーヒーであるゲイシャの特徴は、アロマとフレーバーにあります。コーヒーを抽出しているときの香り(アロマ)、そしてコーヒーを口に含ませた瞬間の香り(フレーバー)は「すごい」の一言。

ジャスミンやバニラ、カモミールに近い、優雅で甘い芳香が鼻孔をくすぐります。その香りは、コーヒーの香りではないと疑ってしまうくらい、かけ離れた優雅さを持っています。香りだけならハーブティーと間違えてしまうくらいです。

甘みと果実の含んだ味

ラ・エスメラルダ ゲイシャは、シルクのような滑らかさを含んだ口当たりで、その味はもぎたての瑞々しいオレンジやパインアップルのような、果実感の溢れる風味です。程よい爽やかな酸味と、まろやかな甘みを持ちすっきりとしています。

また、後味もすっきりで、口に包んだときのフルーティーさがサラッと消えていき、最後に甘みと華やかさを持つほのかな余韻が長く続きます。

抽出方法とゲイシャ

ゲイシャのような「超」が付くほどの高級豆は、無駄にせず美味しく飲みたいものです。そこで今回はフレンチプレスとドリップで比べてみました。

フレンチプレス

フレンチプレスの場合、ゲイシャの豆の最大の特徴であるジャスミンやカモミールのような風味が存分に出ます。まさに、ジャスミンティーを飲んでいるかのような感覚です。

その反面、コーヒーらしさはあまり感じられません。本当にジャスミンティーのように感じるのです。そのため「コーヒーを飲んだ!」という充足感は感じられないかもしれません。

ドリップ(ネルドリップ)

ドリップの場合、フレンチプレスよりも濃く抽出されるため、コーヒーらしさが増します。そしてゲイシャの特徴は残しつつ、果実感も増している印象を感じます。

また、ネルドリップを使用した場合、適度にコーヒーの油分が出るのでまろやかになります。そのため、甘さがシルクのように和らぎ「優しいジャスミン」のような味に仕上がります。

高嶺の花「ラ・エスメラルダ ゲイシャ」まとめ

なかなか手を出しづらいゲイシャですが、一度飲んでみるとゲイシャ特有の優雅さの虜になってしまいます。自分へのご褒美や、コーヒーが好きな友人へのプレゼントにこの豆は喜ばれますし、優雅さが楽しい一時を提供してくれることでしょう。

時には、このような高級なコーヒー豆で淹れた一杯を飲んでみるのはいかがでしょうか。

コーヒー豆の情報

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。