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オレンジらしくない「ペルー・オレンジ農園」

オレンジらしくない「ペルー・オレンジ農園」

ペルー「オレンジ農園」のコーヒー豆についてご紹介します。名前を見る限り、イルガチェフェのような華やかな風味と酸味のあるコーヒーを想像するかもしれませんが、実際は名前から想像できない正反対の風味で驚かされます。

「オレンジらしくない」とはどういうことか見ていきましょう。

知られざるペルーのコーヒー

ペルーというと、マチュピチュやインカ文明などを連想しがちです。農業といえば、ジャガイモやトウモロコシのイメージが強いのではないでしょうか。そのため、コーヒーのイメージを持っている方は少ないかもしれません。しかし、実はペルーは高品質なコーヒー豆の産地として有名なのです。

ペルーはコーヒー栽培に適した地域

ペルーの代表的な地域といえば、アンデス山脈を思い浮かべるのではないでしょうか。アンデスの高い標高、赤道付近に位置する熱帯という地理的事情。そして、チチカカ湖に代表される豊富な水。標高・気温・水と、実はペルーにはコーヒー栽培に最適な環境が揃っているのです。

ペルー・オレンジ農園産の飲み方

中煎り(ハイロースト程度)

ペーパードリップ

  • 使用器具:コーノ式名門ドリッパー
  • 豆の分量:30g(二人分)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:80℃

フレンチプレス

  • 豆の分量:18g(350ml)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間:3分45秒

甘さと丸みと素朴さ

ペルーオレンジ農園_コーヒー

冒頭にあるように、オレンジ農園のコーヒー豆はオレンジらしい華やかさや酸味を持っているわけではありません。

丸みのある柔らかな口当たりからハチミツのように広がる甘さは、オレンジとはかけ離れた優しい味わいです。そして、その後からやってくる安定感のあるコクや、ほのかに感じるやわらかな酸味を持っており、非常に飲みやすいコーヒーなのです。

また、後味は比較的すっきりとしています。コーヒーの味そのものはフッと消えていきますが、ふんわりと心地よい風味がわずかに口の中を漂い続けるのも特徴の一つです。

フレンチプレスで素朴に飲む

ペルーオレンジ農園_プレス

このオレンジ農園の、甘く丸みのあるコーヒーは「素朴」の言葉が最も似合うコーヒーです。その素朴さを最も味わうには、フレンチプレスで抽出するのがオススメです。

フレンチプレスは、お湯に浸すというシンプルな抽出方法により、コーヒー豆の味をそのまま抽出してくれます。そのため、素朴さが前面に出たコーヒーに仕上がるのです。特に、フレンチプレスはドリップコーヒーと比べ、あっさりした濃さや、中煎り程度であれば苦みが抑えられるため、より素朴さを引き立ててくれます。

素朴なコーヒーには素朴なお菓子を

素朴な味わいのコーヒーにはどのようなお菓子を合わせると良いのか。それはやはり素朴なお菓子が一番合います。

例えば、ビスコッティやスコーンのようなシンプルな焼き菓子や、ブリュレのような濃厚でまろやかな味のお菓子はいかがでしょうか。個人的には蕎麦ボーロもシンプルさが合うのでオススメです。

また、素朴なお菓子が合うということは、華やかなお菓子を合わせてしまうとコーヒーの持つ素朴さ・柔らかさが損なわれてしまいます。そのため、オレンジ農園産のような素朴なコーヒー豆を楽しむには、フルーツをふんだんに使用したケーキやタルトなどは控えるべきとも言えます。

オレンジらしくない「ペルー・オレンジ農園」まとめ

ペルー・オレンジ農園のコーヒー豆は、オレンジという名を冠しながら、フルーティーなお菓子は合わないと言えてしまうほど、華やかさとは正反対の素朴さを持つコーヒー豆です。

スペシャルティーコーヒーに代表されるサードウェーブがトレンドの今日においては、突出した特徴を持つコーヒー豆が好まれる傾向にあります。しかし、時にはクセがなく飲みやすい、素朴な味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

オレンジらしからぬ素朴な「ペルー・オレンジ農園」ぜひ飲んでみてください。ほっとしますよ。

コーヒー豆の情報

  • 名称:オレンジ農園
  • 産地:ペルー
  • 焙煎:中煎り(ハイロースト程度)
  • オススメの飲み方
    フレンチプレス:素朴さを最も感じることができます
  • 購入店:カフェ・メルカード
  • 購入店URL:http://www.ufs.co.jp/brand/cmc/index.html

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。