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エメラルドマウンテンとは?

エメラルドマウンテンとは?

エメマンこと「エメラルドマウンテン」は、コーヒー豆の中でも随一の知名度を誇ります。缶コーヒーに使われているコーヒー豆として、誰もが知っている銘柄だと思います。

最高品質のコーヒー豆ですが「美味しいな」と思うくらいで、詳しいことを気にせず飲まれている方も多いのではないでしょうか。正直、何も知らずにエメマンを飲むのは、とても勿体ないです。そこで今回、エメラルドマウンテンについて、少し詳しくお話ししていきたいと思います。

エメラルドマウンテンとは?

豆

エメラルドマウンテンは「宝石」と例えられるほどのコーヒー豆です。というのも、エメラルドマウンテンは、コロンビア全収穫量の上位3%未満と一握りしかありません。しかしエメマンは必ずしも、上位3%が認められるとは限らないのです。

例えば全体的に品質が良くなかった年は、エメマンと認められるコーヒー豆は3%を大きく下回ります。反対に、良いコーヒーが多ければ3%を超えることもあり得るのです。

つまりエメラルドマウンテンは、「コロンビア選抜代表」といった感じなのです。

エメラルドマウンテンの名前の由来

お話ししたようにエメラルドマウンテンは、コロンビアにとってまさに宝石級のコーヒー豆です。そこでコロンビア特産のエメラルドの名を冠しています。また、マウンテンは生産地であるアンデス山脈にちなんで付けられています。

つまり、コーヒーの名前そのものが、品質とプライドを象徴しているのです。

エメラルドマウンテンとFNC

FNC

エメラルドマウンテンを語る上で外せない存在として、FNC(コロンビアコーヒー生産者連合会)があります。

FNCはコロンビアのコーヒー生産者の団体で、日本のJA(農協)に近い組織と考えると理解しやすいかもしれません。1929年に、政府主体ではなく生産者主体で結成されました。そして現在では、規模・歴史ともに世界屈指のコーヒー関連の団体となっています。

このFNCがエメマンに欠かせない理由。それは、FNCの認定を受けて初めて「エメラルドマウンテン」と名乗れるからなのです。

FNCの厳しい審査

FNCは、エメラルドマウンテンに対して、一切の妥協を許しません。エメマンと認められる、上位1~3%のクオリティのコーヒー豆を作るには、非常に丁寧な栽培や技術が求められます。

例えば、コーヒー豆は熟した果実だけを100%手摘みします。そして選別は機会だけでなく、人によるハンドピックも用いています。そのうえで、専門のコーヒー鑑定士がカッピング(テイスティング)を繰り返して、品質を確かなものにしているのです。

だからこそ認定できる良質な豆が少ない年は、市場の流通量も減ります。それ故に1~3%とブレがあるのです。

コーヒー豆が綺麗

エメラルドマウンテンのコーヒー豆を見てみると、そのクオリティの高さが一目で解ります。

まずコーヒー豆の大きさがほぼ均等で、非常に粒ぞろいの良いコーヒー豆なのです。さらに欠点豆(不良品のコーヒー豆)を探そうとしても、ほとんど見つかりません。

低品質な豆では半分ほどが欠点豆であったりしますが、エメラルドマウンテンは1%あるのかどうかというレベルです。

エメラルドマウンテンを買ってみよう

コーヒー

最も有名なエメマン:ジョージア

エメラルドマウンテンと聞いて、皆さんは何をイメージするでしょうか?

多くの方はコカ・コーラ社から発売されている「ジョージア・エメラルドマウンテン」を思いつくかもしれません。一番身近なエメマンはこの缶コーヒーでしょう。

日本でエメラルドマウンテンをここまで有名にした立役者でもあります。この缶コーヒーから、初めてエメマンという存在を知った方も多いでしょう。

コーヒー豆を買ってみよう

一方で、自らコーヒーを抽出するという方は、エメマンの豆そのものを購入してみてはいかがでしょうか。ただし上位3%未満のコーヒー豆ですから、エメマンのストレートの場合、100gあたり1,000円近くします。

高価なため手を出しづらいかもしれませんが、これは高品質の裏返しです。コーヒー好きな方なら、一度購入する価値のあるコーヒーです。

関連記事としてエメラルドマウンテンのレビューも載せているので、参照いただければ幸いです。

エメラルドマウンテン(中深煎り)

コロンビアの宝石「エメラルドマウンテン(中煎り)」

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。