今回のコーヒーは、アルパカで有名なアンデス山脈で栽培された「アンデスマウンテン」です。エクアドルというとガラパゴス諸島の印象が強く、またブラジルやコロンビアのようにコーヒーの印象はないかもしれません。
しかしエクアドルは、意外と高品質なコーヒーで知られています。そこで今回はエクアドルの代表ブランド「アンデスマウンテン」についてご紹介します。
「アンデスマウンテン」は、こんなコーヒー。
風味・特徴
- 今回の焙煎:ハイロースト
- 香り:ナッツ系の滑らかな香り
- 酸味と柔らかさを持つ甘みが特徴
- 明るいが飲みやすいコーヒー
オススメの抽出方法
- ネルドリップ
相性
- 砂糖 :蜂蜜やメープルシロップがオススメ
- ミルク:あまり良くない
- お菓子:マドレーヌなど、しっとりしたお菓子。
こんな時にオススメ
- リフレッシュして休みたい時
- ライトボディーのコーヒーが好きな方
アンデスマウンテンとは?
エクアドルのコーヒー事情
エクアドルというとコーヒーのイメージがあまり浮かばないかもしれません。しかしエクアドルという名前が「赤道」を意味するように、生産地帯コーヒーベルトのど真ん中に位置しています。
アンデスの恵み
赤道直下のエクアドルですが、暑い気候だけでは美味しいコーヒーはできません。その点アンデスマウンテンは名前の通りアンデス山脈で栽培されています。
アンデス山脈は標高が高いため昼と夜の寒暖差が激しく、また火山の栄養豊富な土壌も相まって、コーヒーにとっては嬉しい環境なのです。またエメマンやブルマン同様に、マウンテンと冠するだけあって、コーヒー豆の大きさや粒揃いが良好です。
香り:ナッツとエレガンス
フレグランス(豆の香り)は明るいナッツのような滑らかな香りがします。どこか安らぎを感じられます。しかしアロマ(コーヒーの香り)は華やかさと緩さを兼ね備えていて、安らぎとは違いエレガントな印象です。
ペーパードリップ:華やかなナッツ
甘みの中から丸みのある酸味が心地よく漂います。酸味というと、イルガチェフェやケニア産のコーヒーに多く見られるハッキリした印象がありますが、それらとはまた違います。
明るい印象もありますが、甘みに包まれることで柔らかみがあります。また、まろやかなコクも馴染むように感じられ、どこかヘーゼルナッツのような明るく滑らかなナッツの風味に近い印象です。
明るいながらも飲みやすく、美味しいコーヒーです。
今回の抽出方法
- ドリッパー:HARIO V60ドリッパー
- 豆の分量:25g(250ml、二人分)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:80℃
温度は低~中温がオススメ
酸味と甘みを活かすには、70~85℃の温度で抽出するとオススメです。
高い温度だと嫌な苦みが出てきてしまったり、味が濃くなって柔らかみに欠けたコーヒーになってしまいます。特にアンデスマウンテンは、温度の差によって余韻に違いが出ているように思われます。
ネルドリップ:華やかなキャラメル
華やかな酸味が感じた後にフゥッと甘みがフェードインしていきます。その後は、少し重みのある甘みが酸味と互いに作用して、華やかなキャラメルのような甘みが余韻として残ります。
ペーパードリップでは酸味と甘みが一体化している一方で、ネルドリップでは各々が独立しながらも互いに作用しあっている感じです。
今回の抽出方法
- 豆の分量:25g(250ml、二人分)
- 挽き具合:中粗挽き
- 抽出温度:80℃
フレンチプレス:酸味と柔らかみ
キュンとくる柑橘系の酸味が前面に出てきます。そのため甘みは酸味の陰に隠れていますが、柔らかさは相変わらず健全です。酸味は初めに感じられ、その後は弱まり柔らかな余韻に包み込まれます。
フレンチプレスで飲んだ時おもしろい点が、舌先では酸味がキュンと感じられるのですが、鼻へと抜けるフレーバーは意外と柔らかく、ダブルの風味が感じられます。
今回の抽出方法
- 豆の分量:18g(容量350mlのプレス)
- 挽き具合:粗挽き
- 抽出時間:4分00秒
オススメの飲み方:砂糖より蜂蜜orメープル
甘くして飲みたい時には砂糖を入れたくなりますが、少し待ってください。
アンデスマウンテンは何度もお話ししたように柔らかみが特徴です。そのため砂糖より蜂蜜やメープルシロップとの相性が良いのです。ただしこれらを加えた場合、柔らかみが強まり酸味が弱まるのでお気を付けください。
エクアドルの逸品「アンデスマウンテン」まとめ
個人的な感想
ライトボディーで柔らかく飲みやすいのですが、酸味もしっかりしていて美味しいコーヒーです。強い酸味が苦手な方でも、楽しみながら酸味を味わえるでしょう。
また軽やかですので夜より昼に向いているコーヒーという印象を受けます。仕事の休憩に飲みたいコーヒーです。
コーヒー豆の情報
- 名称:アンデスマウンテン
- 産地:エクアドル
- 精製:ウォッシュト(水洗式)
- 焙煎:ハイロースト