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ブルーマウンテンの選び方

ブルーマウンテンの選び方

ブルーマウンテンという唯一無二のブランドとして認識している方も多いようですが、そうとは言えない部分もあるのです。ブルーマウンテンといえども様々な種類があります。また購入する際には、気を付けなければいけないこともあるのです。この記事ではブルーマウンテンの選び方についてお話しします。

ブルーマウンテンの知識についてはコチラ

ブルーマウンテンとは何だろう?

ブルーマウンテンは「地域」

ブルーマウンテンは特定の「地域」で生産された豆のことを指します。

ブルーマウンテンはジャマイカ東部の法律で定められた地域で生産され、ジャマイカ政府の公社が定める基準と検査を合格したものは、全てブルーマウンテンなのです。

ブルマンは、一種類ではない

ブルーマウンテン_樽

この写真の樽には “ROSE MOUNTAIN” と書かれています。この樽の側面上部に書かれてある文字は、どこの農園で作られたブルーマウンテンかを表しています。

つまり、ブルーマウンテンは先述の地域と基準をクリアしていれば、地域内のどの農園で作られていてもブルーマウンテンということになります。また、検査や基準によって格付けされるため、どのランクに属するかという違いもあります。

ブルーマウンテンの規格

ブルーマウンテンはNo.1~No.3までの規格があります。基本的にストレートのブルーマウンテンとして販売されるのはNo.1です。No.2や3はどうかというと、ブレンドに用いられることがほとんどです。(もちろんNo.1のブレンドも多く存在します。)

とにかく一度ブルーマウンテンを飲んでみたいという方は、ブルーマウンテンNo.1のストレートを飲むことをオススメします。

最高級を飲みたいなら「シングルオリジン(単一農園)」

また区域内の農園産のシングルオリジンも存在します。

この場合は買い付け人が厳選した、最高のクオリティの農園のブルーマウンテンを使用しています。そのためシングルオリジンは、ただでさえ高価なのに価格がさらに跳ね上がります。

中には100gで4,000円するものもあり、もはや自分へのご褒美でも買いづらいほど高価格です。

気を付けなければならない「ブルマン」

ブルーマウンテンを購入する際に気を付かなければならないことが“本物かどうか”という点です。

輸入量 < 販売量!?

ブレンドで販売されていることが多いように、ブルーマウンテンは非常に高価です。そのため中にはブレンドをストレートと謳ったり、規格を偽ったりという可能性が無きにしも非ず。

以前は輸入量の3倍近くの量が市場に出回るという異常だった時期もありました。ブルーマウンテンは全て輸入品ですから、輸入量を超えることはあり得ないというのに…です。

ただ近年はスペシャルティコーヒーの流行や、品質志向・消費者志向の流れの中で、まがい物の流通は減少傾向とも言われています。

信頼と価格で選ぼう

本物のブルーマウンテンを手っ取り早く購入したい方は、大手企業や信頼性の高い専門店で購入すると間違いないでしょう。

また、ブルーマウンテンNo.1は通常、2,000円前後で販売されています。チェーン店やセール品は1,500円近くと安価なこともありますが、通常価格が安すぎるという場合は要注意です。

豆の品質を見よう

ブルーマウンテン_豆

また「ブルーマウンテンNo.1」やそれに同等する品質のコーヒー豆に限られますが、見分ける方法もあります。

この規格になると、高品質かつ非常に厳正な検査を通過したコーヒー豆です。そのため「かなり均等な粒ぞろい」で「欠点豆はかなり少ない」のです。もし小さい豆や欠点豆が多いようであれば、疑いの可能性もあります。気を付けてください。

併せて知りたい「ハイマウンテン」

ブルーマウンテン_ハイマウンテン

ブルーマウンテンについて知ったところで、併せて知りたいコーヒー豆が「ハイマウンテン」です。

兄弟に近い存在

ハイマウンテンは、頻繁にブルーマウンテンに劣る品種と間違われることがあります。主な理由は、ブルーマウンテンの知名度の高さと、区域外で生産されたという理由からです。

しかしよく似た環境下で育てられているため「隠れた名品」と呼ばれることもあります。中には低規格のブルーマウンテンより高価で取引されるものだってあるのです。

格下ではなく「兄弟」というポジションと考えたほうが、正しいかもしれません。

同等の価格orそれ以下

ハイマウンテンの最大の特徴は、価格にあります。

ハイマウンテンは、ブルーマウンテンのように箔がついていません。だからこそブルーマウンテンと同等のクオリティにもかかわらず、比較的安く購入することができるのです。

昨今のサードウェーブの流れで「ブルマン一強」の時代は終わり、またハイマウンテンのシングルオリジンにも注目が集まっています。ブルーマウンテンと併せて、今注目したいコーヒー豆とも言えるでしょう。

次はブルーマウンテンを飲んでみよう

選び方をお話しした次は、ブルーマウンテンの味についてお話ししたいと思います。以下の記事ではブルーマウンテンNo.1について書いているので、ご参照ください。

コーヒーの王様「ブルーマウンテンNo.1」

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。