ココアがどのような飲み物なのか、ご存じですか?コーヒー飲料だと思われている方もいるようですが、厳密にはコーヒーとは異なる飲み物です。ここではココアについてお伝えします。
ココアとは
カカオの種子を発酵、焙煎させた後、種皮と胚芽を取り除いてすり潰し、油脂分を搾油し残った部分をパウダーにしたものです。そのパウダーがココアパウダーで、これを溶かしたものがココアと呼ばれています。
カカオ豆とは
カカオ豆の学名は、「あおぎり科 テオブロマ属 カカオ」と言われており、カカオの種子のことを指します。「テオブロマ」とは神様の食べ物という意味で、メキシコ・アステカ族の神話に由来します。王様や貴族などが食した貴重な食べ物でした。
カカオの栽培条件
カカオの樹は、南北緯20度以内、年間平均気温27度以上の高温多湿な地方で生産される亜熱帯植物です。主に南アフリカ、東南アジア、中南米で栽培されています。
ちなみに、私たちがよく目にするコーヒー豆は、ココアと同様に果実の種子を焙煎したものです。南北緯25度以内の環境で育つという条件も似ています。コーヒーとココアは別物であっても、栽培環境的には兄弟のようなものなのです。
ココアとホットチョコレート
コーヒーとココアを混同する人はあまり多くはないかもしれません。しかし、ホットチョコレートとココアの違いについて知る人は少ないです。
原料のカカオマスからは、ココアの他に固形チョコレート、チョコレートソース、チョコレートシロップができます。このチョコレートを溶かした飲み物が「ホットチョコレート」です。
先に述べたように、焙煎し、種皮・胚芽・油脂分を除いたココアパウダーを使ったものがココアです。
ココアと健康
ココアには食物繊維、ビタミン、ミネラル、カカオポリフェノール、テオブロミンなどの栄養成分が豊富に含まれています。そのため、ダイエットや冷え性解消、ストレス解消効果や風邪の予防、貧血改善、冷え性改善、便秘改善、美肌エイジングケアに良いと言われています。
一方で、ココアには血管収縮作用を有するチラミンが含まれているので、頭痛を引き起こす原因があるとも言われています。飲み方、飲む量には気をつけるようにしましょう。
ココアの飲み方
- ココアは一日1~2杯をホットで飲むことがおすすめです。飲みすぎるとお腹がゆるくなることがあるので注意しましょう。
- カフェインが含まれているので、朝飲むことで頭がすっきりします。
- 砂糖やミルクが含まれていない、準ココアやピュアココアを選びましょう。
ココアはコーヒー飲料ではない? まとめ
色や扱い、産地の特性から、コーヒー飲料として混同されがちなココアですが、そもそも原材料からして違います。また、コーヒーと同様、ココアが健康に及ぼす効果や影響には「飲み過ぎ」がやはり関わってきます。飲み方や飲む量に注意し、ほどよくココアライフを送るようにしましょう。