ウィンナーコーヒーと言えば、ホイップクリームがのった甘いコーヒーを想像しますよね。しかし、オーストリアのウィーンでは、実はウィンナーコーヒーというメニューはないそうです。
ウィンナーコーヒーについて
ウィンナーコーヒーとは「ウィーンのコーヒー」という意味なのですが、オーストリアのウィーンには、実はウィンナーコーヒーというコーヒーは存在しません。日本以外の国でもカフェヴィエンナ(英語)やカフェヴィエノワ(仏語)などで、ホイップクリームが入っているコーヒーが飲まれているのですが、本場ウィーンにはないなんて驚きですよね。
オーストリアでは、エスプレッソとフォームドミルクを合わせたカフェメランジェというコーヒーが、よく飲まれているそうです。
ウィンナーコーヒーに似たコーヒー
オーストリアでウィンナーコーヒーに似た「アインシュペナー」というコーヒーがあります。アインシュペナーは、コーヒーと同じ量のホイップクリームが入っているデザートコーヒーのようなもので、コーヒーカップではなくグラスで提供されます。
見た目はパフェのような華やかさを感じられるコーヒーです。いろいろな国でウィーン風コーヒーとして親しまれているホイップクリーム入りのコーヒーは、このアインシュペナーがもとになっているのでは?と言われています。
オーストリアのコーヒー文化
オーストリアのコーヒー文化は、1685年にはじめてウィーンにカフェができ、市民に広がった所から始まりました。そのコーヒー豆は、1683年に行われたオスマン帝国による大規模なヨーロッパ進撃作戦の時に、トルコ軍によって持ち込まれたものだといわれています。
トルコ軍はその後敗北し、ウィーンにたくさんのコーヒー生豆を置いていったそうです。オーストリアは、ヨーロッパの中でも最初にコーヒーが広まった国であり、ウィーンで生まれたコーヒー文化が、その後北欧へと浸透していったのではないかといわれています。
アインシュペナーを作ってみました
ヨーロッパには冷たいコーヒーがないので、忠実に氷を使わずアインシュペナーを作ってみました。見た目はとってもゴージャス!透明なグラスで作ると本当にパフェのようです。
実際のお味はというと、ホイップクリームがコーヒーと同量入っているので、甘いクリームの層がしばらく続き、やっとコーヒーに到達しましたが…コーヒーが生ぬるいです。現地で本当にこのようにして飲んでいるのかな…と疑問を覚えてしまうほど。日本ではキンキンに冷やして飲む文化がポピュラーとなっているため…かもしれません。
アインシュペナーはホイップクリームが多いので、コーヒーが冷めちゃうんですね。でも、飲み慣れるととっても甘くて、また飲みたくなるような美味しい一杯でした。
ウィンナーコーヒーの飲み方 まとめ
ウィンナーコーヒーという名前のコーヒーはオーストリアには存在せず、よく似た見かけの「アインシュペナー」というコーヒーがあります。「一頭立ての馬車」という意味があるアインシュペナーは、透明なグラスで提供される華やかな印象のコーヒーです。
ホイップクリームがたっぷりとのったこのコーヒーを見て「これがウイーン風のコーヒーだ!」と世界中に広がっていったのかもしれません。ヨーロッパで最初にコーヒーが広がったとされているオーストリアのコーヒー文化、是非現地でも味わってみたいですね。