カフェ・ロワイヤルというコーヒーをご存知でしょうか?「ロワイヤル(フランス語:王家の)」という響きだけで、どこか高貴でオトナっぽいコーヒーに思えてしまいます。
そんなカフェ・ロワイヤルの作り方と詳細についてお教えします。
カフェ・ロワイヤルとは?
燃えるコーヒー
カフェ・ロワイヤルの最大の特徴は、「燃える」ところにあります。ブランデーを染み込ませた角砂糖を、なんと燃やすのです。するとブランデーの香りが立ち、そして砂糖が溶けブランデーと混ざるのです。
多くのブランデーは、アルコール度数が40度以上あるため、着火することでアルコールが燃えるのです。その燃える姿から、カフェ・ロワイヤルはしばしば「幻想的なコーヒー」と言われます。
名前通り「ロワイヤル」なコーヒー
カフェ・ロワイヤルを愛した有名な人がいます。それはフランス革命の立役者である皇帝ナポレオンです。
定かではありませんが、当時の庶民には手の届かないブランデーを用いて、王室や貴族など権力者が飲んでいたことが、カフェ・ロワイヤルの由来とも言われています。まさに名前通りのコーヒーです。
変わった形のロワイヤルスプーン
カフェ・ロワイヤルに欠かせない道具が、ロワイヤルスプーンです。
ロワイヤルスプーンは先端が鉤状になっており、カップに引っ掛けることができます。引っかけるとスプーンが水平になるので、この上に角砂糖を置いて燃やすのです。
ロワイヤルスプーンが無いときは……
ロワイヤルスプーンはなかなか販売されておらず、手に入れるのが難しいです。そんなときは、どうすれば良いのでしょうか?
一つは手でスプーンを持つ方法です。この場合は、柄の長い食事用のテーブルスプーンを用いることをオススメします。もう一つの方法はアルミ製のスプーンの先端をプライヤで曲げて、即席ロワイヤルスプーンを作る方法です。
ロワイヤルスプーンを販売している店は少ないため、見つけたときに買っておくことをオススメします。
カフェ・ロワイヤルの作り方
ではこれからカフェ・ロワイヤルの作り方をご紹介します。
ロワイヤルスプーンを探すことは大変ですが、道具が揃うと意外と簡単に作れてしまうのです。
準備するもの(一杯分)
- コーヒー:一杯分
- 角砂糖:一つ
- ブランデー:適量
- ロワイヤルスプーン:一つ
- マッチやライター
コーヒーを選ぼう
カフェ・ロワイヤルに使用するコーヒーの重要な点は、ブランデーと砂糖に合うコーヒーです。
オススメは、コクがあって優しい味わいのコーヒーです。ブランデーは芳醇な味わいのため、コクのあるコーヒーとの相性が良いです。また優しい味のものを選ぶことで、ブランデーの風味を存分に楽しむことができます。
一方で、酸味や苦みが強いコーヒーは、ブランデーの風味が負けてしまうためオススメできません。
作り方
まずはカップにコーヒーを注ぎます。そして温めたロワイヤルスプーンを上に角砂糖を置きます。ロワイヤルスプーンは、あらかじめ温めておくと着火しやすくなります。
次に角砂糖全体にブランデーを染み込ませます。こちらのブランデーも50~60℃近くに温めておくと、着火しやすくなります。
そしてマッチやライターで角砂糖を燃やします。
この時の炎は青白く暗いため、炎を見たい方は部屋を暗めにしてください。すると燃える様子を見ることができます。
最後に火が消えたら、溶けた角砂糖ごとコーヒーに混ぜて、出来上がりです。
カフェ・ロワイヤルで幻想的な時間を
カフェ・ロワイヤルは、夕食後に飲むとオススメです。
例えばフランス料理を食べた後に、ディジェスティフ(食後酒)とカフェの時間を兼ねて、飲んでみてはいかがでしょうか?幻想的なコーヒーは話題の種にもなりますし、ゆったり歓談に耽るには持ってこいのコーヒーです。
カフェ・ロワイヤルと一緒に、少し高貴な時間を過ごしてみませんか?