コーヒーに興味ある方の多くが「美味しいコーヒー豆って何だろう?」と考えたことがあるのでは。美味しいコーヒー豆は大きく二つの条件があり、「好みの味」と「新鮮・高品質」が挙げられます。
今回はそのうちの後者「新鮮・高品質」についてお話ししたいと思います。
意外と簡単なコーヒー豆の見極め方
高品質のコーヒー豆となると、昨今話題のスペシャルティコーヒーのカッピングテストのように、プロフェッショナルな技術が必要と思い込む方も多いのではないでしょうか。
事実、細かい部分についてはプロの技術を要しますが、「新鮮かどうか」「高品質かどうか」という点においては、詳しくなくても意外と見極めることが可能なのです。
欠点豆を探す
「欠点豆」という言葉が不良品であることは間違いありませんが、どのようなコーヒー豆が欠点であるのか分かる方は少ないと思います。実は小石もコーヒー豆ではありませんが欠点豆なのです。
欠点豆が少ないコーヒー豆は、基本的に管理が行き届いていると考えて差し支えないでしょう。ただ、産地の環境や基準の違いによって、同じランク付けでも欠点豆の混入数が異なる点は考慮する必要があります。
以下に見分け方を簡単にまとめましたので、参考にしてください。
一部が欠けている
不完全な形のコーヒー豆は頻繁に見かけます。これは割れ豆や貝殻豆と呼ばれるもので、欠けていることにより焙煎時に「煎りムラが発生する」要因となります。焙煎後に衝撃で欠けてしまった豆は味に影響しませんが、焙煎前にかけてしまった豆は、味に影響が出ます。
穴や窪みがある
穴が開いている場合は要注意です。虫食い豆と言って、虫がコーヒー豆を食べた可能性があります。虫食い豆は「雑味の大きな要因」となるので穴が開いていたら取り除くのが無難です。
変色している、他の豆と明らかに色が異なる
変色しているコーヒー豆は、カビや腐敗したコーヒー豆などの可能性が高いです。もちろんこのような豆は「雑味の原因」になります。
また他のコーヒー豆と比べて、明らかに色の異なる豆があった場合、パーチメント(殻付き豆)やベルジ(未完熟豆)等の可能性があります。しかし異なる焙煎のコーヒー豆を使用したブレンドは、色が違って当然なのでご注意を。
明らかにコーヒー豆ではない
一目瞭然ですので、必ず取り除きましょう。コッコ(果肉付きの豆)や時には小石が混ざっていることもあります。これらは雑味の原因だけでなく、コーヒーミル等の器具の故障にもつながるので要注意です。
ピーベリーは欠点豆ではない!
コーヒー豆の中には「ピーベリー」と言って丸い形をしたコーヒー豆があります。稀に形がいびつだからと捨てる人もいますが、それは大きな間違い。
実は、丸い形により焙煎の時に熱が全方位から均等に加わるので、ピーベリーは美味しいコーヒー豆と言われています。
ドリップの膨らみを見る
ドリップする時に新鮮なコーヒー豆を使った「深めの焙煎」のものを使うと、饅頭のように膨らみます。これは焙煎したて、もしくは保存状態が良い豆におこる現象です。焙煎したときのできる「ガス」がお湯の温度で膨張するので、一番わかりやすいかもしれません。
とはいえ、膨らんでいなくても、コーヒー豆自体が高品質であれば美味しくいただくことはもちろん可能です。
浅煎りだと膨張しないことも
一概に、膨張すればするほど新鮮だといいきれはしません。深煎りの場合、ガスが多いので膨張が大きくなりますが、浅煎りだとガスが少ないため、膨張が小さいのです。
また深煎りにガスが多いということは、浅煎りに比べてガスが抜けきるまで時間が掛かるということでもあります。そのため、焙煎によって膨張する期間に誤差があることも踏まえて考える必要があります。
湿気っている豆は、そもそも膨らまない
ドリップ時の膨らみ方で品質を判断する場合、抽出するまで新鮮なのか分かりません。そのような時は、コーヒー豆を一粒食べてみてください。その時にカリッ、サクッとした感触があれば抽出してみましょう。
万が一、湿気った煎餅のような感触がした場合、コーヒー豆は湿気っています。品質としてはかなり落ちてしまっているため、抽出には向きません。
高品質なコーヒー豆を買う
そもそもの話、高品質なコーヒー豆を買えば、美味しいコーヒーを飲むことが出来ます。例えば、スペシャルティコーヒーやコーヒーのプロフェッショナルが経営しているお店のコーヒー豆です。
ここでは具体的なお店を紹介するのは差し控えさせていただきますが、コーヒーに関するネット記事や雑誌を10個ほど読むと、高評価の有名店は見つかると思います。
通販も一つの手段
筆者も以前はそうでしたが、地方に住んでいる方は近辺で高品質なコーヒー豆を手に入れることが出来ない場合があります。そんなときは通販で購入することをおすすめします。
通販の場合、配送している間に品質が落ちるのではと不安になる方がいるかもしれません。しかし近年では、包装技術の発達や運送のスムーズ化により、新鮮な状態で素早くコーヒー豆が家まで届くようになっています。
おまけ:コーヒー豆の品質を保つ方法
コーヒー豆を保存する時はどのように保存しているでしょうか。中には高価な密閉容器で保存している方もいるかもしれませんが、実はお金を掛けずに密閉容器より保存の良い方法があります。
それは「冷凍庫」です。
冷凍庫が最適な理由
コーヒー豆が嫌うものは、主に湿気と紫外線です。その対策に冷凍庫は最適なのです。冷凍庫の中は氷点下なので水分は凍ってしまい湿度は低く、また、密閉性の高い暗室のため紫外線はほとんどカットされます。
コーヒー豆を冷凍するわけではないので解凍の必要はなく、そのまま使ってください。むしろ常温で置いておくと着氷が解けて、その水分をコーヒー豆が吸ってしまう恐れがあります。
新鮮・高品質なコーヒー豆の探し方 まとめ
この記事では「品質」という点に焦点を当ててお話しさせていただきました。欠点豆や膨らみ、またスペシャルティコーヒーなどの豆質の3点を見るだけでも、かなり高品質なコーヒー豆と出会うことが出来るはず。
自分の好みのコーヒー豆と併せて、美味しいコーヒーを探してみてはいかがでしょうか?