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コーヒーの「欠点豆」について

コーヒーの「欠点豆」について

輸入されたコーヒー生豆の中には、異物や異臭の元になる「欠点豆」が存在します。欠点豆のある状態でコーヒーを焙煎してしまうと、コーヒーの風味に大きな影響を及ぼすのです。今回は欠点豆についてご紹介します。

コーヒーの欠点豆とは

コーヒーの欠点豆とは、その名の通り、コーヒー豆として消費するに値しない豆のことを言います。虫に食われ幼虫が入っていたり、カビが生えていたりする豆を指し、コーヒーを精製する過程で取り除かれる異物です。完璧に取り除くことは難しく、精製後に輸入される過程や保存状態などによって発生します。

欠点豆は、放置しておくと、コーヒーの味に大きな影響を与えてしまいます。

ハンドピックで欠点豆を排除

焙煎店では、生豆を焙煎する前に、必ず生豆から欠点豆を取り除きます。この作業をハンドピックと言います。生豆を100gピッキングした場合、5g~10g程の欠点豆を取り除くことになりますが、生豆の種類によっては40%以上の欠点豆が出てくる場合もあります。

コーヒーの臭みや雑味を除くためには、このハンドピックという作業はとても重要な役割を果たします。美味しいコーヒーを飲むためには欠かせない作業なのです。

欠点豆の種類

以下は、欠点豆の代表的なものです。

  • パーチメント
    コーヒー豆の果実の果肉を内側から覆う内果皮のこと。
    焙煎時の火のとおりが悪く、皮に火がついて燃え上がることもある。
  • 虫食い豆
    プロッカーという蛾の幼虫が入り込んだもの。
    味が悪くなり、汚れ、濁り、異臭の原因になる。
  • 死豆
    正常に結実しなかった豆。煎っても色つきが遅く見分けやすい。
    風味は希薄で、異臭のもととなってしまう。
  • 発育不良豆
    栄養分が回らず、小さなサイズで成長が止まったコーヒー豆。
    収穫時を誤って摘んだ場合この豆になるが、選別時に混入することもある。
    酸味、渋みの素となり、味が重くなってしまう。
  • 割れ豆
    乾燥ムラがあったり、移送中の衝撃などで豆が割れてしまったもの。
    小さいカケラが混じり、煎りムラの原因となる。
    また、深煎りすると、火がついて燃えることもある。
  • ベルジ
    グリーンになる前の未完熟豆。青い色をしているとおり、嫌なにおいやタング(舌を刺す味)が特徴。これを抑制するために、オールド(枯らす)という手法がとられる。
  • コッコ
    コッコとはポルトガル語で糞のこと。ヨード臭、リオイ臭、土臭が混じり、アンモニアのような異臭もする。
  • 貝殻豆
    乾燥不良、または異常交配でこの豆が発生する。
    通常、コーヒー果実には2粒のコーヒーの実が入っているが、これが3粒、4粒、8粒にもなる。ケニアやジンバブエに多く見られ、煎りムラの原因となる。
  • 発酵豆
    精製過程で発酵槽に長く置きっぱなしにしたり、水洗水が汚れていたり山積に放置すると豆の内部にまで発酵が及ぶ。異臭の原因。外見上は見つけにくい。
  • カビ豆
    乾燥不完全、あるいは輸送中や保管中に湿度を帯びると青カビや白カビが発生し、豆同士がくっついてしまうこともある。
  • レッドスキン
    雨かぶりといい、ほの赤い線がついている。味はフラット。
    自然乾燥中に雨をかぶるとこの豆が発生する。ブラジルに多く見られる。

その他の異物

欠点豆とは、いわばコーヒー豆の不良品です。またそれ以外にも、産地で収穫精製段階までに残ってしまい異物混入している場合があります。自然乾燥をする時、豆を地面に広げるため、小石や土粒が混ざることが多く、産地によってはトウモロコシや胡椒の粒、中にはコインやガラスが混入することもあります。

コーヒーの欠点豆について まとめ

コーヒー豆の不良品「欠点豆」。すべての欠点豆を取り除くことは難しいですが、美味しいコーヒーを飲むためには、これらの欠点豆を取り除くハンドピッキングはとても重要な作業です。

自ら焙煎からチャレンジしよう!と思っている方は、上記を参考にハンドピックから挑戦してみてください。手間暇かけて淹れたコーヒーは、きっと美味しさも格別なものになるはずです。

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coffeemecca編集部

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