みなさんはご家庭で、どのようにコーヒーを淹れますか。ほとんどの方はペーパーフィルターとドリッパーを使用されていると思います。
コーヒー液の抽出が終わったら、出し殻をペーパーフィルターごとゴミ箱に捨てられます。そして、ドリッパーは水洗いするだけで洗い物が完了する手軽さが良いですよね。
ドリッパーによって味は変わる?
ドリッパーには、陶器製、樹脂製、ガラス製、セラミック製や銅製のものがあります。 それぞれの素材で味を比較しましたが、コーヒーの味に差が出ることはありません。
違いを挙げるとすれば、素材の見た目・質感・重厚感、耐用性、保温性、熱伝導性、コーヒーの色移りの有り無しです。
また、陶器製のものは1つ1つの形が微妙に異なります。
抽出口
ドリッパーによって抽出口が3つ穴のものや、1つ穴のものがあります。お湯の抜け方が違うので、味や濃さなどの違いが出てきます。
リブ
ドリッパーの内側にはリブ(線状の溝・突起)が付いています。リブがあることでドリッパーとペーパーとの間に空気が入り込み、接触面積が小さくなり密着しなくなります。抽出の時間が長いと、コーヒーに苦味やエグみが多く出ます。
ペーパーフィルターは漂白されたものをお勧めします。ペーパーフィルターには大別して「漂白(白色)」と「無漂白(茶色)」の2種類があります。無漂白のものは木の香りや味がコーヒーに強く移ります。漂白されたものはあまり移りません。
ドリップ方法
それでは、ご家庭でも出来る、ドリッパーを使ったドリップ方法をご説明します。
- ドリッパーにフィルターをセットし基準量の粉を入れます。軽く揺すって表面をならし、軽く押さえる。
- お湯は、沸騰後1分位待つと抽出の適温になります。粉の中心に、湯を細く置くような気持ちでゆっくりと注ぎます。500円玉位の大きさを目安にするとよいでしょう。この時、縁には絶対に注がないで下さい。
また、一度に大量の湯を注ぐと、粉が湯に浮いてしまい「旨み」の抽出を嫌ってしまい、雑味の多い味になります。 - 粉が湯を吸収して、中心部から次第に膨らんできます。全体の60%位に湯がまわる程度を目安に注ぎ、30秒位待ちます。
蒸らすことで、コーヒーの組織が拡がり湯を受け入れる準備ができます。まだサーバーにコーヒーが落ちないようにしましょう。 - 中心から外に向かい「の」の字を描くように、細くゆっくりと注ぎます。ムース状に盛り上がった状態を保ち、平らになる前に次の湯を注ぎます。
コーヒーが落ち始めたら、縁にかからないように周辺にもゆっくりと「の」の字をやや大きく描くイメージで注ぎます。 - サーバーにコーヒーがピタピタと落ち始めます。しばらくするとフィルターが下の方からジワジワと均等に滲みてくるのが理想です。中心からクリーミーな泡がどんどん出てきます。
- 抽出予定量の半分まで来たら、徐々に湯を多めに注いでください。注ぐのを早めても、湯は細くゆっくりと2~3回転にするとよいです。
- 膨らみ方も泡も落ち着き始め、フィルター全体が茶色に滲みている状態になります。なじませが充分でなかったり、早すぎると薄い色になります。
予定の抽出量に達したら、すぐにドリッパーを降ろします。粉がくぼむ前に必ず降ろすようにしましょう。雑味が落ちてしまいます。
ドリッパーによって変わる味の違いまとめ
豆の種類や焙煎具合によっても、最適なドリッパーの形は変わると言います。どの豆にはどのタイプのドリッパーが適しているのか、ご自分で試して比較してみてはいかがでしょうか。美味しいコーヒーを、じっくりドリップする時間も、とても素敵なひと時です。
自分の好みに合った豆とドリッパーで、最高のコーヒータイムを楽しみたいですね。