☕ コーヒーにおける「ナチュラル」とは？

コーヒー豆屋さんで、説明書きに‘ナチュラル’や‘ウォッシュド’など書かれているのを見た事ありませんか。これはコーヒー豆の精製方法のことなのです。今日はコーヒーの「ナチュラル」についてご紹介します。

ナチュラルについて

ナチュラルとは、コーヒー生豆の精製方法のひとつです。摘み取ったコーヒーチェリーを、パティオと呼ばれるコンクリート製の広場や、棚の上に広げて自然乾燥させたコーヒー豆のことです。水を使わないことからアンウォッシュド(非水洗式)ともいいます。乾燥後に果肉やパーチメントを脱穀し、コーヒー生豆になります。主に、ブラジル、イエメン、エチオピアなどの、土地が広く乾季のある国で主流となっている精製方法です。

ナチュラルのコーヒー豆の特徴

ナチュラルのコーヒー豆は、生豆の色がグリーンではなく、ややイエローに近いのが特徴です。チェリーのまま乾燥させるので、チェリーの糖分が、種子へと伝わり色づくと言われています。フルーティな香りと、ナチュラル独特の複雑味わいが楽しめます。

ナチュラル式で作るコーヒーはデリケート

ナチュラル式のコーヒー豆は、チェリーの熟度や天候によって味わいが左右されます。

―不良豆や異物が混入しやすい―

ナチュラル式は、乾燥に入るまでの選別工程が‘ハンドピックによる欠点豆の除去’のため不良豆や、異物が混ざる可能性がある。(生豆になってからもう一度選別工程があります)

―天候不良―

コーヒーチェリーの収穫の時に、雨が降った場合は、降らなかった時に収穫されたチェリーと水分量などが変わるため品質の差が出る。また、乾燥段階で雨が降った場合は、乾燥にムラがでてしまい、チェリーが発酵してしまうことがある。

ナチュラル式は地球と人にやさしい

ナチュラル式は水を使わないため、環境にやさしく、生産者にとってもお金のかからない精製方法のひとつ。味も香りも特徴的なため、わかりやすいのも特徴です。

ナチュラルのコーヒーの風味

ナチュラルの風味の特徴は、甘みです。特に、熟したチェリーのみを摘み取り、適切な乾燥を経て作られたコーヒー豆は、コーヒーチェリーのフルーティ、チョコレートやナッツなど、複雑な風味を感じることができます。ほとんどのコーヒーがウォッシュドと呼ばれる水洗式なのですが、ナチュラルは個性的でクセになる味わいが楽しめますよ。

パルプドナチュラルについて

パルプドナチュラルとは、収穫したコーヒーの実を、パルパーマシンにかけ、皮とパルプ質を取り、乾燥工程にはいる精製法。パーチメントについているミューシレージを残す事により、普通のウォッシュドコーヒーよりも甘みのある豆ができると言われています。あまり流通していませんが、ナチュラルのような個性的な味わいが楽しめる精製方法です。