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コーヒー豆ができるまで【どうやって栽培・収穫されるのか?】

コーヒー豆ができるまで【どうやって栽培・収穫されるのか?】

店頭で売られているコーヒー豆は、「深煎り」や「浅煎り」と書かれているように、焙煎されたものです。しかし焙煎される前のコーヒー豆がどのようなものか知っている方というのは、意外と多くはないのではないのでしょうか?

今回は「コーヒー豆の栽培」に焦点を当ててお話ししようかと思います。

コーヒーはどこで育つのか?

どのような植物でも好む環境があるようにコーヒーノキも栽培に適した土地というものがあります。なんなくブラジル・インドネシア・エチオピアといった栽培地から、熱帯や亜熱帯地域を好むという点は想像つくかもしれませんが、実はそれだけではないのです。

コーヒーは山が良い

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実はコーヒーノキは「熱帯の高地」で生産されることが多いのです。

たとえばコーヒーの銘柄を見ると、ブルーマウンテン・エメラルドマウンテン・キリマンジャロなど山に関係する言葉を、見かけることって多いですよね。

では山で育てるのが良い理由とは何でしょうか?そこにはいくつかの理由があります。

理由①:寒暖差が激しい

熱帯地域の山というのは、寒暖差が激しい傾向にあります。昼は強い日差しで暖かくなりますが、夜は標高が高いため冷えます。この寒暖差が美味しいコーヒー豆を生産する秘密なのです。

コーヒーノキは寒さを苦手とするため、暖かくする必要があります。その反面、白菜などの野菜と同じく、寒いと甘みや旨みが増します。そこで寒暖差のある、「熱帯の山」というのが最適という訳なのです。

理由②:豊かな環境

山がコーヒーノキにとって良い理由は他にもあります。それは山ならではの環境です。

例えば山に雲がぶつかると、そこで雨が降ります。つまり山は十分な降水量を得られる地域が多いのです。さらに火山などに至っては土壌が豊かで、実際に火山の麓にコーヒー農園を開いている地域は多くあります。

もともと標高1000mほどの高山地帯が原産地のため、山という環境はコーヒーにとって最適なのです。

コーヒー豆はどのように作られるのか?

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上の画像のようなものを見たことはありませんか?

コーヒー豆の袋に描かれていることもありますが、これは「コーヒーノキ」です。この赤い果実の中にコーヒー豆が入っていて、果実を収穫したのちにコーヒー豆を取り出します。

コーヒー豆の片面が平らな理由

実はこの一つの果実の中にコーヒー豆は2粒入っています。コーヒー豆の片面が平らな理由は、平らな面を向かい合わせにして、一つの果実に入っているからなのです。

そして稀に平らな面がなく丸い形をした、ピーベリーと呼ばれるコーヒー豆が存在します。これは生育途中で豆が1つしか育たなかったために丸くなったのです。

本当は10mにもなる

コーヒーノキは本来背が高く、そのままにしておくと10m近くまで達することもあります。しかしそんなに高くては収穫も難しく、他のコーヒーノキの邪魔になってしまいます。

そこで剪定することで高さを抑えています。しかしリンゴやブドウの木のように横に気を広げるようなことはなく、多くのコーヒーノキは丸っぽい形になっています。

高さ的には3m程度で、ミカンの木とほぼ同じくらいです。

栽培方法①(プランテーション)

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この写真、茶畑ではなくコーヒーのプランテーションです。

安価なコーヒーは、基本的にこのようなプランテーションで大規模栽培されています。ブラジルやベトナムに行くとこのような農園の様子を多く見かけることができます。

プランテーション栽培のメリットとデメリット

プランテーション栽培の最大のメリットは効率性です。手間をかけずに最小の労働力で効率よく生産できるため安価なコーヒー豆を生産することができます。

しかしデメリットがあります。それはプランテーションを作るには森を切り開く必要があります。そのため以前から森林伐採が指摘されています。

また本来木陰に分布していたコーヒーノキを木陰の無しで育てている点や、土壌の痩せや流出など環境の変化を起こしてしまう点も懸念されています。

栽培方法②(木陰栽培・シェードグロウン)

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プランテーション栽培に代わって、最近注目されている方法が木陰栽培です。

木陰栽培

木陰栽培はプランテーションの一部に木々を植えて木陰を作り、コーヒーノキにとって良い条件下で栽培する方法です。近年では高品質なコーヒーを生産するために、木陰を作る農園が増えています。

効率という点ではプランテーションより劣りますが、環境や品質が求められる現代では主要な栽培方法になりつつあります。

森林栽培

森林栽培は畑に木々を植えるのとは正反対で、木々のある森林にコーヒーノキを植えます。いわば森林にコーヒーノキを共存させる方法です。

共存させるために森林や畑の手入れはもちろん、森林は木々が邪魔で機械を用いるのが難しく、基本すべての作業が手作業となります。そのため効率問う観点では大きく劣る点は否めません。

しかし森林に存在する天然肥料や十分な木陰などコーヒーノキの育成には最も適しているとさえ言われ、高品質なコーヒー豆が多い点も特徴です。また本来の環境を維持したまま生産できる点も優れているといえるでしょう。

どうやって収穫されるのか?

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収穫には主に機械と手摘みの二種類があります。以前は効率化のため機械での収穫が圧倒的に多かったのですが、近年では手摘みが再び息を吹き返しつつあります。それはなぜでしょうか?

効率化と品質

効率的な機械ではなく手摘みが息を吹き返しつつある大きな理由は品質管理でという点です。

手摘みで収穫する場合はコーヒーの果実を一つ一つチェックしながら良いものだけ収穫することができます。しかし機械だと果実を関係なく全て収穫してしまいます。

そこで近年の高品質なスペシャルティコーヒーへの関心の高まりとともに、手摘みで良いコーヒーの果実だけ収穫するスタンスの農園が存在しているのです。

収穫された後は?

収穫された後は「精製」といってコーヒーの果実からコーヒー豆を取り出す過程に移ります。

精製については後日別途記事を載せますので、そちらをご参照ください。

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。