アイリッシュコーヒーをご存知ですか。イギリスの西側に位置するアイルランドは、西は大西洋、東はアイリッシュ海に囲まれた島国です。ここでは、普通のコーヒーとは違う独特とも言えるアイリッシュコーヒーについてご紹介します。
アルコール飲料「アイリッシュコーヒー」
アイリッシュコーヒーとは、アイリッシュウィスキーに、砂糖とホットコーヒー入れて作る温かいカクテルのことです。カクテルグラスに注ぐと、黒いコーヒーの上に白いホイップクリームが添えられて、見た目もとてもスタイリッシュで格好良いカクテルです。
アイリッシュコーヒーの歴史
アイリッシュコーヒーの生まれ故郷は、アイルランド西部の小さな街、リムリック州の郊外にあるシャノン空港です。第二次世界大戦後に、大西洋横断の航路を切り開いたシャノン空港は、まだ機内の空調設備が整っていなかった当時の乗客に、長旅の疲れと身体の冷えを癒してもらおうとしたそうです。
身体が温まる飲み物を作り、乗客に提供しました。それが現在のアイリッシュコーヒーと言われています。アイルランドでは、セントパトリックのお祭りの時によく飲まれているメジャーな飲み物です。
アイリッシュコーヒーに使用するコーヒー
このアイリッシュコーヒーに使用するコーヒーには、どんな種類があるのでしょうか。
アイリッシュコーヒーのレシピを見ると、ドリップコーヒー、インスタントコーヒー等様々な情報があり、具体的にこういうもの使う、という決まりはなさそうです。では、アイリッシュコーヒーを提供している珈琲店では、どのようなコーヒーを使用しているのでしょうか。東京は武蔵野市にある「武蔵野珈琲店」に聞いてみました。
深煎りの豆を使用する
武蔵野珈琲店の場合、アイリッシュコーヒーに使用するコーヒーは、お店で使用している深く煎ったブレンドをネルドリップで抽出したものを使用しているそうです。
アイリッシュコーヒーの場合、トッピングに使用するクリームの甘みとこくが非常に強いため、浅煎りのコーヒーだとクリームに負けてしまうので、コーヒーとしても強みのある深煎りのコーヒー豆を使用するのだとか。コーヒーは煎り具合が深くなればなるほど苦みが強くなり、コーヒーの香りや強さも増します。
抽出方法
武蔵野珈琲店では、クリームのインパクトに負けないコーヒーを作る為に、ネルドリップを使用して抽出したコーヒーを使用しているそうです。ネルドリップは、コーヒー豆の分量、煎り具合にもよりますが、口当たりが滑らかで、味も柔らかく、濃厚なまったりとしたコーヒーを淹れるのに適しています。
コーヒー豆の種類も、酸味が強いものよりも苦みの強い種類を選ぶと、アイリッシュコーヒーに適した、濃厚なコーヒーを淹れることができるのです。。
アイリッシュコーヒーとは まとめ
アイリッシュコーヒーは、インスタントコーヒーやドリップコーヒーなど、身近にある材料で簡単に作れます。ただし、美味しく作るためには、コーヒー豆の煎り具合や抽出方法こだわってみるだけで、味わいに大きな変化が生まれます。
寒い夜、自宅でホッとした時、丁寧に時間をかけて淹れたコーヒーにウィスキーを注ぎ、ふんわりとホイップクリームを添えて飲むアイリッシュコーヒー。普段とは少し趣を変え、特別な時間を演出してくれるアイリッシュコーヒーの魅力を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
武蔵野珈琲店
http://www.oishicoffee.com/