良質な木材から作られる家具が有名なスウェーデン。IKEAなどの出店で日本にとっても馴染み深い国ですよね。そんなスウェーデンは、コーヒーに関しても独自の文化を形成しています。ここでは、スウェーデンのコーヒー文化とその特徴について見ていきましょう。
コーヒー消費量トップクラスのスウェーデン
北欧は世界的に見てもコーヒー消費量が多い地域。その中でもスウェーデンはフィンランド、ノルウェー、デンマークに次いでトップレベルでコーヒーを消費する国家です。
食事の時だけでなく、友人との会話を楽しむ場面やちょっとした休憩中など、コーヒーはスウェーデン人の生活に溶け込んでいるのです。
甘いモノと一緒にコーヒーを楽しむ
スウェーデンで楽しまれているフィーカの特徴として「コーヒーのお供に甘いものを食べる」という文化があります。特にシナモンロールを食べる方が多く、カフェでの定番メニューとなっているようです。
日本人にとっての“茶菓子”のような感覚で、スウェーデンの人々はシナモンロールを食べているのでしょう。
「フィーカ」と呼ばれる独自の文化
このようにごく自然にコーヒーを楽しむことを、スウェーデンは「フィーカ」と呼び、独自の文化として大切にしています。
フィーカは、「コーヒーを飲む」という意味の言葉ですが、スウェーデン人にとってはコーヒーを飲むだけでなく「休憩を取る、誰かと会話を楽しむ」といったコミュニケーションの一貫、生活の一部としても大切にする傾向があります。
フィーカの無い1日はありえない?
決して大げさではなく、スウェーデンではフィーカの無い1日というのは考えられないそうです。
スウェーデンに住む人々には「落ち着いた時間を作る」「休憩は必ずとる」という意識が根付いており、誰かとともにコーヒーを飲む時間というのは、なくてはならない絶対のものなのです。日本で言う「お茶しよう」の上位互換のようなイメージです。
浅煎りのコーヒーが主流
スウェーデンでは、浅煎りで酸味の強いコーヒーが主流です。イタリアのエスプレッソのような焙煎が強い苦めのコーヒーは、あまり一般的ではないようです。
これは、スウェーデン以外の北欧でも同じ傾向にあります。1日に何杯ものコーヒーを飲む北欧の方々にとっては、焙煎の強い苦めのコーヒーよりもスッキリとした味が好まれているようです。
自家焙煎のカフェが大人気
コーヒーが大好きな国スウェーデンでは、一般の方々でもコーヒーに関する知識が豊富。知識の豊富さゆえ、味にも厳しい方が多いと言われています。
そのため、スウェーデンではコーヒー豆の輸入からこだわり、自家焙煎で提供する「マイクロロースタリーカフェ」と呼ばれる本格的なカフェが多く出店しているのです。
チェーン店では決して味わえない、ワンランク上のコーヒーを楽しむこのブームは世界的に広がりつつある“サードウェーブコーヒー”ムーブメントの走りとも言える現象です。それだけ、スウェーデン(北欧)が世界のコーヒー先進国として影響があるということなのでしょう。
「フィーカ」と呼ばれる生活に根付いたスウェーデンの文化
スウェーデンの文化「フィーカ」は、食事をとる、会話をする、睡眠をとる。そんな1日の中で当たり前のように行っている行動のうちにあてはまります。
フィーカと呼ばれる独自の文化は、忙しなく日々を過ごす私たち日本人にとっても大切な時間だと思いませんか。スウェーデンのコーヒー文化から学べることは多そうです。