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コーヒーの歴史28〜グアテマラのコーヒー産業〜

コーヒーの歴史28〜グアテマラのコーヒー産業〜

コーヒーの歴史を追っていく当コラム。今回は、グアテマラのコーヒー産業に関してみていきたいと思います。

グアテマラでのコーヒー栽培の歴史

グアテマラのコーヒー栽培は、初代大統領ラファエル・カレーラによって始められました。標高の高い位置に街の多くがあるグアテマラは、コーヒー栽培にうってつけの環境だったのです。

コーヒー農業では、先住民族だったインディオの人々が過酷な労働を強いられ各地で反乱、蜂起が多発したと言われています。

ドイツ系移民によるコーヒー農園

インディオたちの労働による生産は上手くいかなかったものの、19世紀末大量に流入したドイツ系の移民が大規模なコーヒー農園を開園し、本格的な生産と近代技術の導入が始まったのでした。

ブラジルのような大量生産は難しいですが、高い品質を持ったコーヒー豆は国際的な評価も高く美味しいと人気を得ました。

日陰樹を用いたコーヒー栽培

グアテマラのコーヒー生産は環境に配慮した形で行われていることでも有名です。直射日光からコーヒーを守るための日陰樹(シェード・ツリー)という背の高い木をそばに植え、日陰を作りコーヒーの木を育てています。

日陰樹を植えることによって、日陰は出来ますがコーヒーを植える面積が減り、収穫量も減ってしまいます。また、実を積むのにも通常より手間がかかってしまいますが、様々な樹木が茂っていることにより鳥などの生物が多く生息しているのです。これにより、グアテマラのコーヒー農園は、渡り鳥の避暑地としても世界的に有名だそうです。

コーヒー生産が国民の生活に密着しているグアテマラ

コーヒー豆_グアテマラ

現在のグアテマラでは、新聞やTVのニュースでコーヒーの価格が毎日表示されています。グアテマラ国民にとって、日本でいう株の為替と同じような感覚です。

1年のコーヒー生産量や、その年のコーヒーの出来が国民全体を賑しているように、グアテマラにとってはコーヒー産業が国民生活と密着しているのです。

日本人にも好まれる味のコーヒー豆

グアテマラコーヒーは、日本にも多く輸出されています。輸出量は、ブラジルやコロンビアに次いで、日本が第5位ということで全体の17%程が日本に入ってきています。このことから、知らない間にグアテマラのコーヒーを口にしている方も多いことが考えられます。

自然環境にも配慮した農園づくりを行っているグアテマラ

グアテマラにおけるコーヒー産業は国の文化や経済的に深く根付いており、切っても切れない関係にあります。株価と同じ感覚でコーヒーの値段が語られるグアテマラにとって、経済以上の関わり合いを持っているのでしょう。環境に配慮したコーヒーづくりは、“美しい国グアテマラ”を象徴していますよね。

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coffeemecca編集部

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