カフェ文化の一層の広がりとともに、低カフェインの「デカフェ」をメニューに加えるカフェも増えてきました。
身体に優しいことで知られている「デカフェ」ですが、その味を知らない人が多いのが実情です。「デカフェ」の特徴を知れば、この不思議なコーヒーを楽しむ機会も増えることでしょう。
デカフェとは
「デカフェ」は「decaf」と書きます。「decaffeinated(デカフェネイティッド)」の略で、カフェインを取り除いたという意味です。「カフェインフリー」「ノンカフェイン」として販売されている場合もあり、メーカーによってその名称は違います。
カフェインが苦手でも大丈夫
普通のコーヒーのカフェイン含有量が100〜150mgであるのに対し、デカフェコーヒーは0.1〜1mgと非常に少ないため、カフェインが苦手…という人でも楽しめるコーヒー飲料なのです。
デカフェは身体に優しい
欧米ではデカフェのコーヒーはごく一般的に販売されており、カフェやレストランでも選ぶことができます。カフェインの摂り過ぎを気にしている健康志向の人たちだけでなく、単に『最近コーヒーを飲みすぎておなかが気持ち悪い、でもコーヒーは飲みたい』と、胃を休めるためにデカフェを選ぶ人もたくさんいます。
コーヒーの種類が少ない普通のレストランやファーストフードでも、コーヒーとデカフェを選べることも、最近では珍しくはありません。それほど多くの人が日常的にデカフェを飲んでいます。
デカフェのテイスト
身体に優しいことは理解していても、美味しくなければデカフェは楽しめません。では、デカフェはどんな味わい方で楽しむものなのでしょうか。カフェインが減ったことによる違いについて見ていきましょう。
飲み口の軽さ
コーヒーの味には様々な要素がありますが、カフェインが強いほど、口に含んだ時に刺激や抵抗を感じさせ、後味が重くなってきますが、デカフェではその抵抗がほぼ無くなりますので、口当たりがとても軽くなります。いつもと同じように口にすると、すぐに飲みきってしまうかもしれません。
デカフェの味の特徴
メーカーによってデカフェの味は個性がありますが、カフェインが減ることで苦みや酸味の特徴が際立ってくるほか、その特徴をシンプルに感じられるようになります。
また、いつもと同じようにミルクや砂糖を入れたり、デカフェでカフェラテやカプチーノを頼むと、コーヒー本来の味わいが隠れてしまいます。いつもよりミルクや砂糖の量を少なめにしたくなる、シンプルな味が特徴です。
ブラックで際立つシンプルな風味
軽い口当たりのデカフェは、ストレートにブラックで楽しむことをおすすめです。飲みやすくなる上に、味の個性をはっきり感じることができます。
苦みをガツンと残したまま飲みやすいものもあれば、酸味傾向の豆なら口当たりの軽さとあいまって更にさわやかな酸味になり、まったく新しい味わいを楽しめるものもあります。
誰でもたっぷりと楽しめる
なんといってもデカフェは「たくさん飲みたい!」という人に最適です。普通のコーヒーはカフェインの重さもあり、基本的にゆっくりと飲んでいくものです。
その反面、デカフェは軽い味わいにまかせて大きなマグカップでぐいぐい飲んだとしても、途中できつくなることがありません。暑い季節に向けて、アイスコーヒーをたくさん飲みたい人にもぴったりです。ここがデカフェの大きな違いです。
このように、健康にこだわる人だけでなく、美味しいコーヒーを毎日たくさん飲みたい真のコーヒー好きにも、どちらでもおススメできるのがデカフェです。
デカフェが飲めるお店
最近はカフェでもデカフェを用意するお店が増えてきました。
日本のコーヒーチェーンや昭和の喫茶店、スペシャリティコーヒーチェーンではまだまだ馴染みが有りませんが、流行のサードウェーブ系や、シアトル系、イタリア・オーストラリア系でも、メニューの種類が多いお店であればデカフェを用意しているお店が増えてきています。
都内でデカフェを探してみよう
例えば、都内であれば、イタリアの焙煎メーカーのカフェ「セガフレード ザネッティ」ですと、エスプレッソ系の飲み物は全てデカフェで注文ができ、デカフェ対応のメニューが最も多いのが特徴です。
シアトル系では、「タリーズ」が、デカフェをコーヒープレスで楽しむことが出来ます。(一部店舗を除く)
UCC系のカフェ「メロウブラウン」でも、店舗によってはデカフェを複数用意しています。
デカフェを購入できる場所
コーヒー豆を買うのであれば、イタリアのセガフレード、イリー、ラバッツァ、キンボなど大手のメーカーがデカフェを用意しており、日本でも入手しやすくなっています。イタリアのデカフェはコーヒー本来の味わいを大事にしているものが多いことも特徴です。
国産焙煎メーカーのデカフェも、数は少なめながら日本人が楽しみやすい味わいに調整されていますので、こちらもおススメです。