コーヒーを飲むと血糖値が上がるという話を耳にします。しかし逆に、コーヒーに血糖値を下げる働きがあるという話もあります。もちろん砂糖を入れてコーヒーを飲めば間違いなく血糖値は上がります。
ではブラックコーヒーの場合はどうなのでしょう?コーヒーと血糖値の関係について解説します。
コーヒーを飲むと血糖値が上がる??
コーヒーの効能・効果というのはすべてが明らかになってはおらず、リラックス効果や集中力の向上、眠気覚ましや利尿作用、そしてダイエットなど…様々な説が飛び交っています。
それらの説のひとつ「コーヒーを飲むと血糖値が上がる」という話。もしもこの説が本当だとすると、あまりコーヒーを飲むのは好ましくないようにも感じてしまいます…。
コーヒーと血糖値の関係について調べてみました。
炭水化物と一緒に飲むから…?
コーヒーそのものの効果としては、いくつか副作用も言われているものの、ダイエットやアンチエイジング効果があると研究結果で公表されています。なので、安直に考えすぎかもしれませんが、コーヒー自体に血糖値を上げる効果はないと思われるというのが、正解のようにも思えます。
しかし、とあるデータによるとコーヒーと一緒に”ある種の食事”を摂った場合に血糖値が上がるという説もあるとのこと。
[脂肪分の多い食事×コーヒー]の組み合わせがNG?
”ある種の食事と一緒にコーヒーを”というのは、脂肪分の多い食事、大ざっぱに言うと『油っこいものと一緒にコーヒーを飲んだ時』のことを指すとのこと。
これは、インスリン物質を分泌する消化管ホルモン”インクレチン”が関与しているという説からくるもので、実際に研究結果としても検証がされていたようです。
詳細まではハッキリとはしていないものの、油っこい食事と一緒にコーヒーを飲むという摂り方が、血糖値を上昇させてしまう原因のようです。
カフェインとクロロゲン酸の効果
血糖値を上げてしまうと言われている一方で、コーヒーには多くの健康改善効果も謳われています。その恩恵をもたらす代表的な成分が、『クロロゲン酸』と『カフェイン』です。
クロロゲン酸
クロロゲン酸は、コーヒーに含まれているコーヒーポリフェノールの一種です。クロロゲン酸には抗酸化作用によって動脈硬化の予防につながったり、新陳代謝の働きを活発化させ血糖値を安定させてくれる、と言われています。
カフェイン
カフェインもコーヒーポリフェノールの一種です。先ほどとは別のとある研究結果によると、カフェイン入りのコーヒーを飲んた人の方が、カフェイン抜きのコーヒーを飲んだ人より血流が3割ほど増加した、とされているとのこと。
糖尿病の予防につながる?
とあるケースによっては上昇する、逆にコーヒーには血糖値を抑えてくれる効果がある。結局どちらの説も実際に言われていることであり、ケースバイケースのようにも思えます。
また、別のデータによると、1日3〜4杯のコーヒーを飲み続けている人は、コーヒーを飲まない人に比べて糖尿病にかかる割合が3割前後も減少したのだそうです。この研究は日本でも行われており、男性は約2割、女性は約4割ほど減少しているとのこと。
コーヒーを飲むという行為自体は、どうやら糖尿病の予防になるとみて間違いはないようです。
結果、コーヒーを飲むと血糖値は下がる?
しかし、このデータにも不確定な部分はあるようで、上記の研究に当てはまるのは糖尿病を発症していない方のみとのこと。そのため、糖尿病を疾患している方にとっては、またハッキリしたことは分かっていないようなのです。
一概に、コーヒーを飲むことで血糖値が上がる下がるとは決められない…というのが実際のところなのです。
コーヒーと血糖値の関係 まとめ
コーヒーと油っこいものを一緒に摂ると血糖値が上がる。その反面、コーヒーを毎日適量ほど飲み続けている方は糖尿病の発症率が低い。結論、ハッキリとは答えは出ていないようです。
また、これは実体験した方も多いかもしれませんが、空腹時に飲むコーヒーは吐き気や胃痛を引き起こしてしまう、という話。そういったケースも相まって、いつどのように飲むのが正しいのか、という論点でもハッキリとは決められないように思えます。
対策としては、食前の空腹時には飲まず、高カロリーの多い食事はなるべく控え、かつコーヒーは極力ブラックで飲む…という、当たり障りのない言い方になってしまいます。
要は、食生活に気をつけましょう、ということなのかもしれません…。