コーヒーを楽しむためにミニマライズされたお店
清澄白河はここ数年、江東区で最も近代的な変化を遂げた街のひとつと言えますが、元々は清澄庭園に代表される江戸情緒溢れる下町です。近隣には清澄公園や木場公園などの豊かな緑が広がり、隅田川・小名木川といった水資源も豊富であることに加え、2000年より大江戸線、半蔵門線が開通したことにより、居住区としても人気のエリアとなりました。
文化的な側面も優れており、深川江戸資料館、現代美術館、駅前から清洲橋通りに沿ってギャラリーも多く立ち並んでおります。
そんな清澄白河もいつの頃からか「コーヒーの街」と呼ばれる様になりました。「コーヒー界のApple」と形容されるBlue Bottle Coffeeが頻繁にメディアに取り上げられますが、清澄白河にはスペシャルティコーヒーを楽しむことができるお店は複数あります。
The Cream of the Crop Coffeeは2012年4月、清澄白河にオープン。ベルギーの高級チョコレートPierre Marcoliniを日本国内で運営している会社がコーヒー部門を立ち上げたことが始まりです。
清澄白河界隈のコーヒーショップの代表格「ARISE COFFEE ROASTERS」のオーナーもこちらのコーヒー事業部立ち上げに参画していました。
半蔵門線清澄白河駅2番出口から清洲橋通りを現代美術館方面に10分ほど歩いた距離。コーヒーショップ激戦区からは少し外れた位置に店舗を構えており、住宅街に溶け込むように象徴的な可愛らしい犬のロゴと共に現れます。
入ってすぐ正面には大小の焙煎機が目に飛び込みます。左側の小さい焙煎機は主にサンプルコーヒーに使用されるもの、右側の焙煎機は清澄界隈では1,2を争う大きさです。
屋外に喫煙可能なテーブル席、店内はソファ席が1つとベンチ席が点在しており、倉庫をそのまま利用したかのような内装は、コーヒー豆焙煎工場の見学に来たかのような気分になります。
コーヒーメニューはドリップ、アイスコーヒー、プレミアムコーヒーの3種類、ラテなどの提供はありません。犬のロゴの先入観から可愛らしいラテアートなどを想像しておりましたが、予想とは異なり、非常に玄人好みなメニューとなっています。豆はシングルオリジンとオリジナルブレンドが合わせて5種類ほど揃えてあります。
ドリップのエチオピアを注文。注文後にハンドドリップで一杯ずつ丁寧に入れて頂きます。ドリップされている間、華やかな香りが辺りに広がります。一口目の感想は、意外にも酸味は少し抑えめという印象で、軽やかな飲み応えです。コーヒーの甘みとコクも程よく主張しすぎず、バランスが非常に良いと感じました。
現在は清澄白河のロースター店、渋谷ヒカリエの1階の2箇所で店舗を構えています。
ヒカリエ店は訪れる客層にあわせてよりカジュアルにコーヒーを楽しめるカフェスタイルの店舗となっています。ラテメニューや、ソフトクリームをはじめスイーツも提供しておりますので、こちらの方がより可愛い犬のロゴにマッチしている印象はあります。
対して清澄白河の方は、メニューもミニマライズされており、純粋にコーヒーを楽しむ場所です。勿論コーヒー単独でも十分に楽しめますが、スコーンなどのフードも提供していますので、清澄白河散策に一息付いて小腹を満たすにも適しています。
駅からは少し距離がありますが、そこはかとなく漂うファクトリー感は他店では味わうことができませんし、休日の昼間でも人通りは少なく、上質なコーヒーを片手にゆっくりとした時間を味わうことが出来るので、是非一度足を運んで見てください。
The Cream of the Crop Coffee 店舗情報
住所: 東京都江東区白河4-5-4
移動時間: 半蔵門線清澄白河駅から徒歩11分
営業時間: 火~日 10:00~18:00
定休日: 月曜日
wifi: なし
電源: なし
喫煙: 店内は禁煙、屋外テーブル席では喫煙可