皆さんはサスティナブルコーヒーというものを聞いたことがあるでしょうか?和訳すれば、Sustainable(=持続可能な)コーヒーということになります。
「”持続可能”ってどういうことだ???」読者の方々はそう謎に思うかもしれません。
そこでコーヒーのトレンドになりうるサスティナブルコーヒーについて話をさせていただこうと思います。
サスティナブルって何だろう?
「なぜサスティナブルコーヒーが求められているのか。」この理由はコーヒー生産者の現状にあります。
一例ですが、これまでの安いコーヒーを求めて動いていたコーヒーの市場では下の図のような負の循環が起こっているのです。
図の例だと安いコーヒーを求めることで生産者は生産コストを下げて低質のコーヒー豆を作ります。そのため私たち消費者は不味いコーヒーを飲むことになります。
すると消費者はもちろん、「美味しいコーヒー>不味いコーヒー」となりますから売れなくなり、結果として貧困になり生産放棄やさらなる品質低下を招きます。
そもそもコーヒー豆の産地と言えばアフリカや中南米など途上国に多いためひどい現状におかれています。また図のような貧困問題の他に自然破壊などコーヒー生産の周囲では多くの問題が指摘されています。
そこで以下に述べますフェアトレードなどの「認証コーヒー」と呼ばれるものが、これらの諸問題を解決すべく生まれたのです。そして、それら認証の総称がサスティナブルコーヒーと呼ばれるカテゴリーなのです!
では、これからコーヒーが抱える諸問題を認証コーヒーの紹介とともに学んでいきましょう!
フェアトレード
認証の中では最も有名かもしれません。生産者と『公正な価格』での取引を行っていることが認められたものに対して認証されています。
例えばコーヒー豆が安く買い叩きされて、コーヒー生産者の収入が低いと「儲からないじゃん!」となって栽培を止めてしまう可能性がありますよね。そこで公正な取引で生産者に収入をもたらすことで栽培を続けてもらおうという仕組みです。
レインフォレスト・アライアンス
カエルのマークが特徴の認証。名前の通り『自然環境を維持すること』で長期的な経済や生産の安定化を図っている点で持続可能を目指しています。
例えば焼畑農業のために森林をむやみに伐採すると土地が痩せて「育たないじゃん!?」という事態に陥り、コーヒー農園は続けられない可能性があります。それを阻止するための活動と捉えると良いかもしれないですね。さらに自然環境を守ることで良質のコーヒー豆を生産できるメリットもあったりします!
バードフレンドリー
伝統的な『シェードグロウン』という木陰を使って栽培する方法があり、その木々は渡り鳥の休息場になっていました。しかし効率化のために木々が失われることで休息場が失われ、さらに木陰を用いないことで低品質なコーヒー豆が流通した危機に対し、「シェードグロウンを広めて渡り鳥の住む環境を持続させよう!」ということでコーヒーにも鳥にも優しい農園を目指す意味で持続可能です。
実は博物館で有名な米国のスミソニアン協会の研究所が行っているスゴい認証なのです!
実際に成城石井などのスーパーに行くと、こちらのマークが入ったコーヒーを手に取ってみることが出来ます。
さて、この代表的な認証に共通していることは「持続」です。全ての運動は「今ある環境を持続させよう」もしくは「今、大量消費されているコーヒーを今後も飲めるよう持続させよう」というものに繋がっているのです!次回はサスティナブルコーヒーの現状なども含め掘り下げていこうと思います。