コーヒーの専門用語について紹介していく当コラム。今回は、引き続き「は行」のコーヒー用語を紹介します。
葉さび病
コーヒー栽培の大敵とも言われている病気の一種。コーヒーの葉に繁殖するカビの一種で、赤〜オレンジの斑点が葉っぱに現れます。感染した葉っぱは枯れてしまい、全体に蔓延し感染していきます。
葉さび病は空気感染することから、パンデミックを起こしやすい非常に厄介な病気で、過去には東南アジア諸国のコーヒー農園を壊滅状態にまで追い込んだこともあるのだそうです。
ハゼ
ハゼは、焙煎の際に発生する破裂音のことを指します。コーヒー豆内から水分がなくなり、二酸化炭素ガスが発生することによって豆に亀裂が走る際に発生する音です。
ハゼには「1ハゼ(ファーストクラック)」と「2ハゼ(セカンドクラック)」の2種類があり、それぞれの音が鳴るタイミングである程度の焙煎具合がわかります。1ハゼが鳴り始めたタイミングで浅煎りの状態、2ハゼが始まるタイミングは中煎り程度の焙煎度合になります。このハゼ音や煙の出方、香り等を総合的に判断して焙煎完了となります。
パストクロップ
コーヒー豆を収穫した時期によって、呼び名が変わってきます。パストクロップは前年度に収穫されたコーヒー豆を指し、真新しい比較的鮮度の落ちてきた豆を指します。劣化を防ぐには、非常に繊細な品質管理を行わなくてはいけません。
バターリー
コーヒーの風味を表す言葉。バターに由来しており、バターのような“オイリー”でコクのあるコーヒーを表現する際に「バターリー(Buttery)」という言い方をするそうです。
バーント
コーヒーの風味を表現する際に用いられる言葉。スモーキーで苦い感覚を表す際に使われるそうです。過剰に焙煎しすぎると(オーバーロースト)、タールを感じさせる「バーントなコーヒー」の風味になると言われています。
ハードビーン
コーヒーの等級を分ける方法として、生産地の標高を用いることがあります。(グアテマラなど)標高が高い場所ほど上位に位置づけられますが、「ハードビーン」は1,200m〜1,500mの標高で育ったコーヒー豆ということでかなり上位の豆として扱われます。
バードフレンドリー
環境に配慮したコーヒー栽培を行っていることを証明する“認証制度”の1つが「バードフレンドリー」です。アメリカのスミソニアン協会渡り鳥センターが定めるガイドラインに沿って栽培されたコーヒーのことを指します。
渡り鳥が休息できる森林地帯で栽培されたコーヒー豆で、環境保護を推進する目的で定められた認証制度です。
発酵豆
コーヒーにとって好ましくない味を出す“欠点豆”の1つ。名前の通り発酵した豆で、地上に落ちたものが長期間放置されたことによって発生してしまいます。
通常の豆と見分けるのが難しいですが、若干白く柔らかいのが特徴。発酵豆が混ざった状態でコーヒーを淹れてしまうと、非常に不快な発酵臭がするため、絶対に取り除かなくてはならない欠点豆の1つだといえます。
パフィング
焙煎によって変化するコーヒー豆の物理的な変化を「パフィング」と言います。特に水分量の変化は著しく、焙煎前は全体の12%程度あったものが焙煎後には数%になるまで変化します。