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カフェー・パウリスタ「森のコーヒー」

カフェー・パウリスタ「森のコーヒー」

「カフェー・パウリスタ」といえば、銀座にある老舗中の老舗喫茶店でご存知の方も多いのではないでしょうか?日本におけるコーヒーの歴史を語るにおいて、欠かせない存在でもあります。

今回はそのカフェー・パウリスタの、ブラジル産の「森のコーヒー」をご紹介させていただきます。

「森のコーヒー」は、こんなコーヒー

香りや風味

  • 優しく調和のとれた風味
  • 甘みと緩い余韻が特徴

オススメの飲み方

  • オススメの抽出方法:ネルドリップ

相性

  • ミルク:とても良い
  • 砂糖 :良い
  • お菓子:どのお菓子でも合う

こんな時にオススメ

  • リラックスしたい時
  • 休日や談笑などゆったりした時間を過ごす時

その他

  • 有機JAS認証(ノッサ・セニョーラ・デ・ファティマ農園)
  • IBD有機認証(サント・アントニオ農園、パイシャウン農園)
  • DEMETER有機認証(カモシン農園)

パウリスタとブラジル

カフェー・パウリスタが「サンパウロっ子の喫茶店」を意味しているように、パウリスタはブラジル抜きでは語れません。パウリスタは「銀ブラ」の語源になったように、ブラジルコーヒーを提供・宣伝する喫茶店として、日本のコーヒー黎明期に開業し、今に至っています。

そのようなブラジルと縁の深いカフェー・パウリスタが届けるコーヒー豆が、ブラジル産の「森のコーヒー」です。「森のコーヒー」はブラジル国内にある自然に配慮した様々な農園のコーヒー豆を用いたコーヒー豆です。

ブラジル発、優しいコーヒー

カフェ-・パウリスタ 森のコーヒー_自然

優しさ①:自然に優しいコーヒー

有機肥料を用いた「オーガニックコーヒー」は近年見かける機会が多く、もちろん森のコーヒーもオーガニックです。しかし森のコーヒーの重要な点は、森林栽培や有機肥料だけではなく、もう一歩進んだオーガニックコーヒーだということです。

例えば、「バイオダイナミック農法」といって自然のサイクルに合わせて農業を行っています。これは化学物質を用いず、「農業暦」という暦に合わせて無理なく、自然の摂理に沿った農業を行う方法です。

また除草剤を用いる代わりに動物(牛やヤギなど)に食べさせている農園もあります。つまり人が自然を支配する近代農法とは正反対で、人間が自然の中で農業を営む農業です。

まさに森という自然の中に溶け込んで栽培されたコーヒーというわけです。

優しさ②:コーヒーに優しい

コーヒーに優しいとはどういうことなのか。それはコーヒーノキにストレスを掛けずに育てるということです。

例えば、プランテーションで日光を直に浴びて、化学肥料で育ったコーヒーノキの寿命は約7年と言われています。そもそもプランテーションでは、その短い寿命を迎える前に伐採されてしまうこともあります。

しかし森のコーヒーのように森林の中で、自然のサイクルに合わせて育ったコーヒーノキは、長いもので200年も生きるとさえ言われています。

優しいのはコーヒーノキだけに留まりません。ストレスを受けずに育った木々から収穫されるコーヒー豆は品質が非常に良いのです。

優しさ③:優しい味

このような経緯をたどって生産されたコーヒーは、安定感があり優しい味のコーヒー豆に仕上がっています。

では、肝心の「優しい味」とはどういうものなのか?

それは、これからお話しさせていただきます!

ペーパードリップ:安定感

カフェ-・パウリスタ 森のコーヒー_豆

柔らかみのあるコクがメインですが優しい甘みと程よい酸味を含んでいて、全体としてのバランスが整ったコーヒーです。優しい味わいながらも、輪郭を持っていてブラジルらしい安定さを感じることが出来ます。

また余韻は緩やかでフェードアウトしていくので、飲み始めから飲み終わりまで、非常に飲みやすい点も大きな特徴です。

今回の抽出方法

  • ドリッパー:HARIO V60ドリッパー
  • 豆の分量:30g(二人分、250ml)
  • 挽き具合;中挽き
  • 抽出温度:80℃

ネルドリップ:メープル系の至福の一杯

ペーパードリップと比べると柔らかさが一段増して、酸味を含んだ甘みを感じられるようになります。この甘みがコクと上手く調和して、メープルやハチミツを想像させるような深くも華やかで優しい風味がします。

この森のコーヒーは、ネルドリップの器具の特徴が上手く活かされているように感じられます。玄人向けではありますが、ネルを使用してみてはいかがでしょうか?

今回の抽出方法

  • 豆の分量:30g(二人分、250ml)
  • 挽き具合:中粗挽き
  • 抽出温度:80℃

フレンチプレス

あっさりしていますが、意外とコクが感じられます。甘みも強く感じられますが、全体的には、まろやかさ・軽やかさ・爽やかさが調和したコーヒーです。

苦みや酸味などの刺激が弱く、とても飲みやすいコーヒーなので、苦手な方でも飲める優しさを備えています。一方で飲みごたえが弱く、ガッツリ飲みたい方はドリップで淹れたコーヒーがオススメです。

今回の抽出方法

  • 豆の分量:18g(350ml)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間4分00秒

落ち着きの時間に

カフェ-・パウリスタ 森のコーヒー コーヒー

基本的に飲みやすくバランスの取れた味に仕上がるため、ゆっくり過ごしたい時にオススメのコーヒーです。例えば知人と談笑する時や、家族や恋人とひと時を過ごす時、あるいは一人読書や思索に耽る時などには持ってこいのコーヒーです。

より落ち着きたい時は、カフェオレの他にクリームを混ぜても良いかもしれません。柔らかみのあるコーヒーは、まったり落ちつきの時間を与えてくれるでしょう。

カフェー・パウリスタ「森のコ-ヒー」まとめ

個人的感想

自然に対する優しさだけでなくコーヒーの味も優しく、様々な意味で「森のコーヒー」を想起させられます。特にその優しい味は特徴的で、個人的には少量のミルク(エスプレッソでいうマキアートくらい)を混ぜると、ちょうど良いくらいに感じられました。

面白いコーヒーを探している方には少々物足りない感があるかもしれませんが、日常的に飲むコーヒーを探している方には、毎月届く定期便もあるのでオススメです。

コーヒー豆の情報

  • 名称:森のコーヒー
  • 産地:ブラジル国内
  • 農園
    サント・アントニオ農園
    ノッサ・セニョーラ・デ・ファティマ農園
    パイシャウン農園
    カモシン農園
  • 販売店:カフェー・パウリスタ
  • 販売店URL:http://paulista.co.jp/

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。