コーヒー好きなら押さえておきたいのがタンザニアコーヒーです。
あまり聞きなれない地域ですが、キリマンジャロというコーヒーの種類をご存知の方は多いでしょう。
タンザニアコーヒーの味の特徴
柑橘系のフルーツのような甘味とやや強い酸味が特徴です。少々深煎りしたストレートが酸味と苦味の絶品のバランスを感じさせます。
コクは控えめで甘い香りとすっきりとした飲み口が特徴です。ストレートでの飲用に向き、ブレンドベースとしてはあまり使われることはありません。
タンザニアコーヒーの焙煎の程度
豆本来の味わいが楽しめるのは、中浅煎り(ミディアムロースト)から中煎り(ハイロースト)程度です。上品な苦みが主体となって表れるのは深い焙煎で、また違う風味が楽しめます。
バリエーションコーヒーやエスプレッソには向いていません。良質な酸味は後に残らないので、ペーパーかネルドリップで抽出し、ストレートやブレンドで飲むことをおすすめします。
タンザニアコーヒーの産地の特徴と栽培状況
タンザニアはアフリカ東部にあります。この国の北東部にアフリカ最高峰のキリマンジァロ山がそびえ、麓のプランテーションで栽培されています。標高1500~2500m付近の高地で栽培されているため、個性的な風味が出やすいようです。
果実から生豆にする過程で、水洗式アラビカ種コーヒーだけがキリマンジャロと定められています。大粒の緑灰色をした生豆が特徴です。
タンザニアコーヒー栽培の歴史
1890年代、ドイツが植民地にしていた東アフリカでコーヒーノキのプランテーション栽培を始めました。東アフリカは雨の多い地域だったため栽培が難しく、労働者も足りず、収穫は失敗。収穫の失敗を教訓に、イギリス人やドイツ人がプランテーションをこぞって開拓しました。
その後の1914年頃には開拓された100のプランテーションでコーヒーノキが200万本も栽培されるまでになったそうです。
しかし、当時はブランド価値がまだなかったため、イエメンに運ばれてからヨーロッパにモカブランドとして流れていました。
キリマンジャロは、世界的に人気がある銘柄とは言えません。ヘミングウェイ原作の『キリマンジャロの雪』がきっかけで、ブランドとして日本で認識されるようになりました。
その結果、日本はドイツに次いで、タンザニア産コーヒー豆の輸入が開始されました。
タンザニアコーヒーの特徴まとめ
現在、タンザニアコーヒーはブルーマウンテンやモカと並ぶ人気の銘柄です。まだ飲んだことのない方は、この機会に堪能してみてはいかがでしょうか。