コーヒーをもっと趣味に

華やかな生キャラメル「エルサルバドル エル・カルメン」

華やかな生キャラメル「エルサルバドル エル・カルメン」

元大統領の農園より届いたコーヒー豆。それが今回ご紹介する、エルサルバドルにあるエル・カルメン農園のコーヒー豆です。「華やかな生キャラメル」や「元大統領」など謎だらけですが、苦いコーヒーとは一線を画した面白い側面を持っています。
一体、どのようなコーヒー豆なのでしょうか?

「エルサルバドル エル・カルメン」はこんな時にオススメ

  • とろける甘みのあるコーヒーを飲みたい時
  • 酸味は苦手だけど華やかなコーヒーを飲みたい時
  • ビターチョコレートなどと一緒に

元大統領の優良農園

エルカルメン_豆

冒頭でもお伝えした「元大統領の農園」というのは嘘偽りのない事実です。
1990年前後に大統領を務めたクリスティアーニ氏が、この農園のオーナーを務めています。元大統領というだけあって自然環境にも力を注いでおり、レインフォレスト・アライアンスの認証をも受けている、自然環境的にも優良な農園なのです。
それに加え、エル・カルメン農園は火山の麓に位置しており、とても良い環境下で育った高品質のコーヒー豆と言っても間違いではありません。

生キャラメルのように、とろけるコーヒー

蜂蜜のような香り

全体的に香りは柔らかい蜂蜜のような印象を受けます。
フレグランス(豆の香り)は柔らかい香りがスッと鼻から抜けるため、スッキリしています。対してアロマ(コーヒーの香り)はフレグランスよりまろやかでフワッとした印象です。

とろける甘み

エルカルメン_キャラメル

抽出方法にかかわらず飲んでみると驚くのが「甘さ」です。一般的なパルプドナチュラルを超えるくらいの甘みを感じることができます。
実はこの甘み、先程お話しした自然環境の賜物なのです。木陰栽培といって自然林の下の木陰で栽培することにより、甘みを豊富に含んだコーヒーの実がなるのです。

ペーパードリップ:まるで生キャラメル

口に含んだ瞬間、とろける甘味に加えてミルキーな程よいコクの滑らかさを感じることができます。そしてライムに似たような後味が華やかな余韻を残します。実際、生キャラメルのように、滑らかにとろけて流れていく感触を味わうことができます。
フレンチプレスにはないミルキーなコクが一層引き立ててくれるため、おすすめの抽出方法です。

抽出方法の一例(コーノ式名門ドリッパー)

  • 豆の分量:30g(二人分、250ml)
  • 挽き具合:中細挽き
  • 抽出温度:75℃
  • ポイント
    今回は浅めの焙煎の豆を使用したため、温度は低めにしました。しかし深めの焙煎であっても、若干低めの温度のほうが、甘さや華やかさを上手く引き出せるので良いように思われます。

フレンチプレス:中深煎りがオススメ

フレンチプレスを用いて飲む場合は「中深煎り」がオススメです。
中深煎りになると、コクがちょうど良い程度に出てきてくれるため、軽やかながらも滑らかに仕上がります。
対して浅めの焙煎の豆は、フレンチプレスで抽出すると渋みが出てしまうためオススメできません。フレンチプレスの軽やかさに加え、甘みと華やかさという豆の持ち味が、むしろ渋みを助長してしまい飲みづらく感じられます。

抽出方法の一例

  • 豆の分量:17g(300ml)
  • 挽き具合:粗挽き
  • 抽出時間:3分45秒
  • ポイント
    程よいコクと滑らかさ、甘さを存分に楽しむためにも、中深煎りがオススメです。

シナモンが良いアクセントに

エルカルメン_シナモン

生キャラメルのような柔らかさには、シナモンで真逆のアクセントを加えてみるのも良いでしょう。シナモンは華やかさを引き立ててくれるので、コーヒーの風味を壊すことなく楽しむことができます。
シナモンの中でも「カシア」は、甘みが強くエル・カルメン農園との相性が抜群です。

華やかな生キャラメル「エルサルバドル エル・カルメン」まとめ

全体像

  • 全体的なバランスが良く飲みやすい
  • 甘さが他のパルプドナチュラルより強め
  • 柔らかい自然の甘みがとろけるよう

個人的感想

春や夏の昼間に飲んでみたくなる「甘くまろやかで落ち着くコーヒー」という印象が強いです。
コーヒーを飲みながらゆっくりと談笑する。そんなシチュエーションには良いかもしれません。きっとコーヒーを飲むだけで和やかな雰囲気を楽しむことができるはずです。

コーヒー豆の情報

  • 名称:エル・カルメン農園
  • 産地:エルサルバドル サン・ビセンテ県
  • 焙煎:中煎り
  • 購入店:カフェ・バーンホーフ
  • 購入店URL:http://www.bahnhof.jp/

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。