神戸と言えば、販売店カフェ・メルカードを経営するUCC本社のある土地です。その神戸の地名を関するだけあって、均衡のとれたコーヒーらしいコーヒーです。「神戸多聞」とはどのようなコーヒーなのか、これからお話させていただきます。
「神戸多聞ブレンド」はこんな方にオススメ
- 丸みのあるコーヒーを飲みたい時
- 日常の中で飲みたいコーヒーを探している時
- ふと和みたくなった時
神戸多聞(こうべたもん)とは?
神戸多聞という言葉、神戸は理解できても「多聞(たもん)」とはなんでしょうか。関西にお住まいの方ならご存知の方も多いかもしれませんが、神戸市には「多聞通」という地名があります。元町や西宮(中心街)よりやや西側、湊川神社のある場所です。
ここは元々UCCの本拠地があった場所で、現在でも上島珈琲店の本社店が存在します。その本拠地の名前を冠するブレンド、はからずも期待してしまう銘柄ですよね。
丸みと柔らかさの黄金比
この「神戸多聞ブレンド」は、丸くまとまったバランスの良さが一番の特徴と言えるでしょう。
口当たりは丸く、柔らかさを備えながらも軽やかで非常に飲みやすい印象です。突出した酸味や苦みがなく、柔らかな口当たりに反してクリアでスッキリとした印象を受けます。
例えるならばココナッツミルクのように柔らかさを含みながらも、サラッと口の中を流れ、どこか瑞々しい感じです。
ペーパードリップ:ちょうど良いバランス
ペーパードリップの場合、数ある抽出方法の中で最もバランスの取れた味に仕上がる印象を受けます。コクと柔らかさ、酸味と苦みの均衡が良く、好き嫌いの分かれないコーヒーです。
抽出方法の一例(コーノ式名門ドリッパー)
- 豆の分量:25g(二人分、250ml)
- 挽き具合:中細挽き
- 抽出温度:85℃
- ポイント
お湯の温度が高いと過剰に抽出されてしまい、バランスが崩れてしまう要因になるので気を付けたほうが良いかもしれません。
ネルドリップ:口の中がふわふわ
元々柔らかくバランスの良い神戸多聞ブレンドは、ネルドリップで抽出すると、かなり柔らかい飲み口になります。口の中ではフレーバーが漂い、どことなく綿菓子のようなフワフワ感に包まれます。
抽出方法の一例
- 豆の分量:25g(二人分、250ml)
- 挽き具合:中細挽き
- 抽出温度:85℃
- ポイント
細いお湯で繊細な味を引き出すとフワフワ感と相まって、和めるコーヒーに仕上がるのでオススメです。
フレンチプレス:スッキリ感と丸みのある余韻
フレンチプレスだと、あっさりとした風味に仕上がると思いがちですが、きちんと神戸多聞ブレンドの丸みは健在です。
実際コーヒー自体は他のコーヒー豆と同様にスッキリしていて、サラッと喉の奥へと流れていきます。しかし余韻は丸みを帯びたまろやかなもので、スッキリとした風味との対照性が、とても面白いです。
和菓子との相性が良い
このコーヒーの面白い部分は、意外にも和菓子との相性が良いという点です。特に餡や羊羹などの甘い和菓子との相性に優れています。
個人的なオススメはシベリアです。コーヒーの丸みとまろやかさが、フワフワの生地と羊羹の甘さに非常にマッチしています。
UCCが誇る黄金のブレンド「神戸多聞ブレンド」まとめ
神戸多聞ブレンドはブレンドの強みを生かして、非常に飲みやすいコーヒーに仕上がっている印象を受けました。近年、シングルオリジンに注目が集まっている傾向にありますが、お店や企業の個性が表れているブレンドも面白みがあります。
神戸多聞ブレンドは、ブレンドの良さと凄さを改めて感じさせてくれるコーヒーです。
コーヒー豆の情報
- 名称:神戸多聞
- 購入店:カフェ・メルカード
- 購入店URL:http://www.ufs.co.jp/brand/cmc/
※2016年8月現在、通販では販売されていません。店頭販売でのご購入となります。