コーヒー好きの方であれば、「エルインヘルト農園」をご存知の方も多いのではないでしょうか?グアテマラのCup of Excellence(コーヒー品評会)で何度も一位に輝いたことのある農園で、グアテマラの農園の中でも別格のような存在です。
そんな農園の中から、今回は「ウノ(スペイン語で1という意味)」の豆をご紹介します。
「エルインヘルト」は、こんなコーヒー。
- 今回の焙煎:中煎り(ハイロースト~シティロースト程度)
香り
- フレグランス(豆の香り)
プラムのような青く酸っぱい果実の香り - アロマ(コーヒーの香り)
フレグランスより甘く、完熟感のある香り
風味
- 雑味がなく、高品質さを垣間見ることができる
- 爽やかな酸味と穏やかな甘みのバランスが良い
- 飲みやすく、後味も心地よい
こんな時にオススメ
- 昼に飲みたいコーヒー
- ちょっと気分転換したい時に
- ゆったりくつろぎたい時に
ペーパードリップ:甘みと酸味のバランス
クリアな飲み口で、爽やかな明るい酸味を感じることができます。しかし酸味はイルガチェフェのような華やかさというより、クリアでストレートな酸味です。
その後は酸味をほのかに残しつつ、穏やかさが中心の風味へと変わり、余韻へと続いていきます。ネーブルオレンジや清見のような、甘みと酸味のバランスが取れたオレンジに近い印象の味わいです。
低温~中温がオススメ
低温(70~79℃)で抽出すると、軽やかで明るい飲みやすいコーヒーに仕上がります。そして中温(80~85℃)では、酸味や甘みを引き出しながらも均整の取れた味わいに仕上がります。
低温も中温もタイプが異なりますが、均整の取れたコーヒーに仕上がるので、好みに合わせて変えてみると良いかもしれません。
オススメの抽出方法(HARIO V60ドリッパー)
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:75~85℃
ネルドリップ:穏やかさと酸味
ペーパードリップより明るさが落ち着いた味わいです。しかしその一方で、酸味が相対的に突出しているようにも感じられます。どことなくキュンと来る酸味が印象的で、ビターオレンジのような雰囲気の味わいです。
そしてキュンと来る酸味の残余が、穏やかさと混ざって余韻へと至ります。この余韻は、明るさと穏やかさを足して2で割った、何とも言えない心地良さがあります。
落ち着きたいなら中温がオススメ
落ち着いた味わいのコーヒーを楽しみたいという方は、中温(80℃前後)で抽出するとオススメです。高温ではもちろん酸味の良さが消えてしまい、また低温では穏やかさの輪郭が弱い印象です。
個人的にですが80℃前後での抽出が、最もバランスが良いように思われます。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120mlで計算)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:80℃前後
フレンチプレス:軽やか&穏やか
飲みやすく明るい酸味が特徴的です。
クリアさや強さに関してはドリップに劣っていますが、むしろそれらは穏やかさを生み出していて、飲みやすく仕上がっています。そこに明るい酸味が混ざり合うことで、穏やかで軽やかなテイストに仕上がっています。
この風味は口の中で、ミストのように満遍なく広がって、心地よさを感じさせます。さらに余韻では、その心地よさの尾を引きながら、ゆったりとフェードアウトしていきます。
カモミールやジャスミンのような、優しい花のような印象で、どこかゲイシャに似た雰囲気を思わせるコーヒーです。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:18g(容量350mlのプレス)
- 挽き具合:粗挽き
- 抽出時間:沸騰したお湯で4分00秒
モカエキスプレス(直火式エスプレッソ)
濃い味に仕上がりますが、モカエキスプレスにしては飲みやすいです。クリアなテイストで、また酸味も感じられます。その酸味はコクと混ざることで、濃厚なベリー系のジャムのような様相を呈しています。そして余韻は、濃い味に比してスッキリしています。
高級な豆をモカエキスプレスで抽出するのは勿体ないと思うかもしれません。しかし高品質なだけあって、意外と美味しいコーヒーに仕上がります。
「エルインヘルト農園 ウノ」の美味しい飲み方
ミルク・砂糖との相性
- ミルク:ほどほど(モカエキスプレスはGOOD)
- 砂糖 :ほどほど
ブラックで美味しいコーヒー
やはり高品質で知られる農園のコーヒーなわけですから、ブラックが最も美味しくいただけます。コーヒー自体が飲みやすいため、特段ミルクや砂糖を入れる必要はないかと思います。
折角の優良農園のコーヒーです。何もいれずにコーヒーそのものの味わいを堪能するのが一番でしょう。
ぜひ飲んでもらいたい「エルインヘルト農園 ウノ」
エルインヘルト農園のコーヒーは、その品質と味わいから「超」が付くほどの高価格で取引されることもしばしばです。そんな中でも今回の「ウノ」は、農園の中では比較的手ごろな価格です。
もちろん安いわけではありませんが、エルインヘルト農園のコーヒーを飲んでみたいという方は、こちらのコーヒーで試してみてはいかがでしょうか?
コーヒー豆の情報
- 名称:エルインヘルト農園 ウノ
- 産地:ウェウェティナンゴ、グアテマラ
- 精製:ウォッシュト
- 今回の焙煎:中煎り