今回は春に飲みたくなってしまう、「さくらブルボン」という名前のコーヒーです。「さくら」という名前からブレンドと思われがちですが、実はシングルオリジン(単一農園産)なのです。
名前だけあって、春を思わせる味わいの「さくらブルボン」を、これからご紹介させていただきます。
「さくらブルボン」は、こんなコーヒー
- オススメの焙煎:ハイロースト
香り
- フレグランス(豆の香り)
甘さとほのかな華やかさの、穏やかな香り - アロマ(コーヒーの香り)
完熟した甘い香りに、爽やかさと華やかさが上手くまとまった緩い香り
風味
- 甘みと華やかさのバランスが良い
- 苦みが弱く、穏やかで飲みやすい
こんな時にオススメ
- うららかな春の日に
- コーヒーブレイクに
- ゆったり落ち着きたい時に
ペーパードリップ:うららかな春の風味
華やかさとスッキリさを併せもっていて、うららかな春を連想させられるコーヒーです。
苦みは弱く、コクは甘みによりマイルドに感じられます。華やかさに対して酸味はかなり穏やかで、華やかさを上手く引き立てている名脇役といった立場です。余韻も丸くスッキリしていて、全体的に飲みやすいです。
「さくら」の名前に納得できる明るく華やかな印象で、どことなく心地よさが漂うコーヒーです。
抽出は、80℃近くがオススメ
一般的に華やかなコーヒーは低めの温度で抽出される場合が多いです。しかし「さくらブルボン」は、温度が低すぎると味がぼやけていまいます。そのため80~85℃の中温で抽出すると良いでしょう。メリハリと柔らかさがバランスよく感じられます。
オススメの抽出方法(HARIO V60ドリッパー)
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120ml)
- 挽き具合:中挽き~中細挽き
- 抽出温度:80℃
ネルドリップ:濃い桜の風味
一瞬キャラメルのような丸みのある味に、角の無い酸味が感じられます。どこか完熟した甘酸っぱいフルーツの風味がします。
丸くコンパクトに収まった味ですので、華やかさはペーパードリップより抑えられています。しかし酸味が過ぎ去った後の風味は、奥行きのあるコクと混ざり合って、モカに似た複雑な風味がします。
桜といっても、淡い桜のような明るいものではなく、寒緋桜のような色濃い印象です。
高温も意外とオススメ
ネルドリップは、高温での抽出が意外とオススメです。ネルドリップは特性上、ペーパードリップより柔らかいコーヒーに仕上がります。そのため高温で抽出することで、安定感がある上にメリハリのある味がします。
およそ85~90℃近くがオススメです。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:一杯当たり12g(一杯120ml)
- 挽き具合:中挽き
- 抽出温度:85℃
フレンチプレス:穏やかで淡い風味
甘みと華やかさが上手い具合に調和していて、穏やかな春を感じさせられるところに、「さくら」らしさが垣間見えます。
他の抽出方法に比べて甘みが強く、反対に苦みや酸味は弱く、まろやかで淡い風味が特徴的です。春になると頻繁に見かける、ほんのり甘く華やかな「さくら風味」の食べ物に近い印象です。そして甘みが過ぎ去った後は、華やかさが余韻としてしっかり感じられます。
最もさくららしいコーヒーです。
オススメの抽出方法
- 豆の分量:17g(容量350mlのプレス)
- 挽き具合:粗挽き
- 抽出時間:4分00秒
オススメの飲み方
ミルク・砂糖との相性
- ミルク:GOOD
- 砂糖:ほどほど
まろやかで甘いためミルクとの相性は良いです。しかし華やかさを活かすのであれば、乳脂肪分が低いものがオススメです。スッキリしたテイストが、華やかさを活かしつつ、まろやかに仕上げてくれます。
ちょっと、ひと手間で「さくら・オ・レ」
「さくらブレンド」ですので、ちょっとひと手間を加えて、淡い桜色のカフェオレをつくってみてはいかがでしょうか?作り方は簡単です。
- ミルクに赤色のシロップを少し加える
- (1)のミルクをカップへそそぐ
- ミルクの上にスプーンを用いて、ゆっくりコーヒーを注ぐ
たったこれだけです。
すると下から、さくら色・ベージュ・茶色とグラデーションになります。ひと手間を加えて春らしいアレンジコーヒーを飲んでみてはいかがでしょうか?
「さくらブルボン」で春を楽しもう
明るく穏やかな季節とコーヒー
コーヒーは苦い飲み物ですから、「うららかな春は……」と思う方も多いかもしれません。しかし「さくらブルボン」の明るく穏やかな風味は、春だからこそ是非とも飲んで頂きたいコーヒーです。
春の晴れ空の下、穏やかなコーヒーでホッと一息する時間は、至福の一時となるでしょう。
コーヒー豆の情報
- 名称:さくらブルボン
- 産地:サンタルジア農園、ミナスジェライス州、ブラジル
- 精製:ウォッシュド
- 今回の焙煎:ハイロースト