☕ 元祖ゲイシャ「ゲシャ・ゲイシャ」

今回ご紹介するコーヒー豆は、最高峰のコーヒー豆として世界に名を轟かせているゲイシャ種のコーヒー豆です。販売しているUCC上島のカフェ・メルカードさんが、金色の袋で販売するところからも最高峰と呼ばれる所以をうかがい知ることができます。

その中でも今回は“元祖”ともいえるゲイシャをご紹介させていただきます。

「ゲシャ・ゲイシャ」はこんなコーヒー

香り・風味

華やかで安らぐ香り
ジャスミンやストロベリー系の豊かな風味と酸味
カモミール系の優しい甘み

オススメの淹れ方

ペーパードリップ
ネルドリップ

オススメのアレンジ

アレンジせずに、そのまま飲むのが一番オススメ

相性

砂糖：普通
ミルク：あまり良くない
お菓子：マドレーヌやスコーンなど、あっさりで上品なお菓子

ゲイシャはパナマ原産ではない！？

ゲイシャ種のコーヒー豆といえば、パナマにある「エスメラルダ農園」や「ドンパチ農園」のコーヒー豆が有名で、どうしてもパナマで生まれた突然変異種と思っている方が多くいらっしゃいます。

しかし、実はゲイシャはパナマ原産ではないのです。

ゲイシャ種が発見された「ゲシャ」

では原産地はどこかというと、今回のコーヒー豆の名前「ゲシャ」なのです。ゲシャはエチオピアにある村で、ここで見つかったコーヒー豆が村の名前から「ゲイシャ」と呼ばれるようになったのです。

つまり、ゲイシャ種はエチオピア原産ということになります。

ゲイシャ種は一度エチオピアからパナマに渡ったのですが、生産性の低さから他の品種の陰に長年隠れていました。そのためパナマで「再発見」されたときに、パナマのコーヒー豆という印象が根付いてしまったのです。

ゲシャ・ゲイシャの豆の特徴

全て長細い訳ではない！？

コーヒー豆を見て驚くのが、コーヒー豆の形です。ゲイシャ種というと一目でわかるくらいヒョロっと長細い形をしています。しかしゲシャ・ゲイシャは長細いコーヒー豆もありますが、通常のコーヒー豆と同じ丸いコーヒー豆もあります。

全体的には通常のティピカやブルボン種より長めですが、パナマのゲイシャほど極端に長細くはないのです。

フレグランス（豆の香り）

まずは袋を開けてコーヒー豆の香りを嗅いでみてください。ジャスミンやベルガモットのような、華やかで安らぐフレグランスを感じることが出来ます。香りが凄いため、一瞬コーヒー豆なのかな？と疑問符を浮かべてしまいそうになります。

ペーパードリップ

ゲイシャ特有のジャスミンに似た風味を楽しみたい方は、ペーパードリップがオススメです。

口に含んだ瞬間に、ジャスミンのような風味が感じられたかと思うと、ビビッとストロベリー系のフレーバーが感じられます。そこから瑞々しい酸味が感じられ、酸味が収まったかと思うと、リモンチェッロのような爽やかな甘みが余韻として広がります。

イメージでいうと瑞々しい様々なフルーツをギュッと凝縮したコーヒーという印象です。

今回の抽出方法

ドリッパー：HARIO V60ドリッパー
豆の分量：15ｇ（一人分、125ｍl）
挽き具合：中挽き
抽出温度：80℃

ネルドリップ

ゲイシャ特有のジャスミンらしいフレーバーも感じられますが、甘みと柔らかさが強いため、同じハーブ系でもカモミールに近い印象のコーヒーです。

また、口に含んでから余韻まで続く華やかさがもの凄く、「口の中がお花畑」と言えるくらい柔らかく豊かな風味が、口の中を覆い尽してフワフワと漂います。この余韻は、たった一口含んだだけでも数十秒もずっと長く続きます。

ペーパードリップはコーヒーの味が面白いのですが、ネルドリップはアフターテイスト（余韻）が面白いコーヒーという印象です。

今回の抽出方法

豆の分量：15g（一人分、150ml）
挽き具合：中粗挽き
抽出温度：80℃

フレンチプレス

ネルドリップよりカモミールらしい、豊かな甘みを感じることが出来ます。浅煎りのためか味はあっさりで柔らかみが強いです。余韻も柔らかくほどけるように消えていきます。

飲みやすい反面あまり強みがなく、ゲイシャの特徴はドリップで抽出したコーヒーのほうがより強く感じられます。

今回の抽出方法

豆の分量：18g（容量350mlのプレス）
挽き具合：粗挽き
抽出時間：4分00秒

淹れるときは多めの豆＆低めの温度がオススメ

あえて豆の量を奮発しよう

どうしてもゲイシャはその希少性と価格の高さから、抽出する時に大量にコーヒー豆を使うのを躊躇ってしまいがちです。

しかしむしろ貴重なコーヒー豆だからこそ、多く豆を使って最高に美味しいコーヒーを飲むことをオススメします。豆の量を少なくすると雑味が出やすくなり、折角のゲイシャが勿体ないですよ。

ドリップの温度は高くても85℃程度

ドリップで抽出される際は、お湯の温度にも気を付けてください。ゲイシャは甘い香りや風味を楽しむコーヒーで、苦みやコクを味わうコーヒーではありません。また、一般的に浅めの焙煎で販売されています。

そのため、高温のお湯で抽出すると、雑味や苦みがゲイシャの味や香りを阻害してしまう恐れがあります。一概には言えませんが、およそ75℃～85℃の範囲内で抽出するとオススメです。