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炭火焙煎したコーヒーの特徴

炭火焙煎したコーヒーの特徴

炭を熱源にし、焙煎された炭火焙煎コーヒーをご存知ですか。香ばしくまろやかな味わいが特徴の炭焼きコーヒーを、味わったことがある方も多いはずです。今日は、炭の中でも備長炭を使った「炭火焙煎コーヒーの特徴」についてご紹介します。

炭火焙煎コーヒーとは

焙煎機の熱源に炭火を使用するコーヒーのことを、炭火焙煎コーヒーといいます。炭の熱源は赤外線の放射が多く、一度温度が上昇すると、温度変化が少なく、長時間焙煎することができます。炭によって発生する遠赤外線が、コーヒー豆の表面から中心部にかけて均一に火を通すので焼きむらの少ない、きれいなコーヒー豆に焼きあがります。

備長炭について

備長炭(びんちょうたん)とは、木炭(白炭)の一種で、樫を原木として使用しています。「備長」とは人命で、紀伊国屋田辺の商人備中屋長左衛門(びっちゅうやちょうざえもん)が馬目樫を材料に炭を作り、販売をはじめた事から「備長炭」の名がついたそうです。

備長炭の3大産地は「和歌山県-紀州備長炭」「高知県-土佐備長炭」「宮崎県-日向備長炭」で、原木に、馬目樫(ウバメガシ)を使用した備長炭の品質が一番良いとされています。

備長炭は焙煎におすすめ

備長炭は製炭の際に、水分を含まない熱源です。炭質が固く、着火しづらいぶん、着火した時の発熱量が高く1000℃程度まで温度を上昇させることができます。

炭火焙煎は、一定の火力を保つのが難しく経験が必要な焙煎方法のひとつですが、備長炭は、発熱量・燃焼時間・赤外線量が高いため比較的安定した焙煎を行うことができます。

炭火焙煎コーヒーの特徴

炭火焙煎されたコーヒーは、炭火特有の香りと、コーヒー豆の香ばしい香りの両方が楽しめます。コーヒー豆は、炭火による遠赤外線の効果で豆の中心からふっくらと均一に火が通るのが特徴です。

また、炭の燃焼により発生する一酸化炭素は、コーヒー豆の酸化を遅らせる効果があるため、他の焙煎熱源に比べ、風味が保たれやすいと言われています。

炭火焙煎の注意点

備長炭を始め、白炭は黒炭よりも水分や匂いの吸収率が高いので、時間が経つにつれ比重が変わります。保存状態が悪いと爆跳や煙が発生し、加熱にも影響が出るので白炭は製造所から直接購入し、短期間で使い切るのが理想です。

保管する場合は湿気が入らないように注意し、乾燥剤などを使用するのもおすすめです。

残った炭の活用法

焙煎によって燃焼したもろく小さくなった炭は、次の焙煎にあまり使用しません。炭には消臭効果や、水道水などの浄化作用があるといわれているので、余った炭は捨てずに、上手に活用しましょう。

炭火焙煎コーヒーの特徴まとめ

備長炭で炭火焙煎したコーヒーは、炭火特有の香りと、コーヒー豆の香ばしい香りが楽しめます。炭火による遠赤外線の効果で、豆の中心からふっくらと均一に火が通るので、コーヒー豆がきれいに焼きあがるのが特徴です。

炭火焙煎したコーヒーは、炭の燃焼により発生する一酸化炭素により、他の熱源で焙煎された豆に比べ、コーヒーの風味が保たれやすいと言われています。

炭火焙煎のコーヒー豆を購入した時には、まず開封する瞬間の香りを存分に楽しみ、挽きたてのコーヒーの香り、淹れたてのコーヒーの香り、全てをじっくりと楽しみたいですね。

About the Author

AMIAMI

愛知県生まれ。親族がコーヒー卸売業を営み、幼少より喫茶店とコーヒーに親しみがある。ブラジルコーヒー鑑定士・SCAAカッピングジャッジなどの受講経験、焙煎経験あり。コーヒーは焙煎したてより、寝かせてから飲みたい派。猫と、物作りが好き。