バイシクルコーヒーとは、アメリカサンフランシスコのベイエリアで営業するコーヒー会社です。バイシクルコーヒーの歴史と特徴についてみていきましょう。
バイシクルコーヒーの歴史
バイシクルコーヒーは、2009年サンフランシスコベイエリアを拠点として、Mathew、Brenden、Cameron McKeeの三兄弟と、従兄弟のBrad Butlerの4人が中心となって創業しました。
長男と次男は、パナマにツリーハウスを建て、そこに移住しようと考えていました。しかし、そこで目にしたのは貧しいコーヒー農家の姿。丹精込めて栽培したコーヒーが、販路を持たないため安く買いたたかれていたのです。そのため、農家の人たちは、子どもを学校に通わせることすらできないほどの、困窮した生活を送っていたのです。
「貢献したい」という想いからはじまった
その実情を見た2人は、自分たちにできる貢献を仕事にするという結論を出しました。そして設立されたのがバイシクルコーヒーです。日本でのバイシクルコーヒーの開業は、2014年にスポーツアイテムの輸入販売するサンウェストが、バイシクルコーヒーの活動に賛同し、パートナーとして東京支店を開業したのが始まりです。
バイシクルコーヒーの特徴
バイシクルコーヒーの特徴は、フェアトレードによって取引された、最高品質のオーガニックコーヒーを使用しているということです。フェアトレードで購入することにより、コーヒー農家が経済に大きく左右されず安定するのです。
「コーヒー」という名のツール
そしてもう一つの特徴は、自家焙煎した豆を、自転車を使って得意先に届けるということです。コーヒーをツールに自分たちもそのサイクルに参加する形で、コーヒー農家の経済的安定と環境保護に貢献しようとする理念がかたちになったものと言えます。
日本のバイシクルコーヒー
日本初のバイシクルコーヒーの店舗は、東京都葛飾区金町にあります。日本で開業するにあたり、アメリカサンフランシスコのバイシクルコーヒーで、焙煎方法や理念を学んだそうです。日本で販売されているコーヒー豆は、アメリカの本部から生豆の状態で直輸入されます。そして、各店舗で丁寧に焙煎されます。もちろん、配達は自転車で行われています。
自転車でしか配達しない理由
アメリカでの研修の際、現地の人の丁寧な仕事ぶりに感動し、自分たちの焙煎した豆を届けるたびに、できるだけ時間を割き丁寧に説明しているそうです。そのため、自転車で配達できる範囲でしか取引をしていません。
また、コーヒーを入れる紙袋には、内側のフィルムに生分解性100%のバイオプラスチックを使用しています。この袋は、燃やすことなくそのまま土に返すことが可能で、その土は有機肥料の質にも影響を与えることがないそうです。アメリカの本部と同様環境にも配慮しています。
現在日本では、16店舗展開しています。
バイシクルコーヒーまとめ
コーヒー豆を焙煎すること・届けること・淹れること・飲むことなど、そこで生まれる楽しい空間や時間を、共有することも大切にしているバイシクルコーヒー。地域コミュニティの活性化にも一役買っています。今後どのような形で展開していくのか注目です。